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Vol.10-02 豆まき
豆まき
出羽三山の羽黒山の山伏の祈願済み、[ でん六 ] の鬼打ち豆を使って、節分の豆まきをしました。寝静まった夜、前日に降った雪がまだところどころに残って、電燈で白く浮んで見えました。妻が一階の居間から最初に、順ぐりに各部屋の戸や窓を明けたあと、小生が通常どおり 「福や内、鬼は外」と大きな声を・・?上げ、連呼して豆をまきました。
二階へあがってからも同じように、納得するまで気分よくまき切った次第です。使った鬼打豆は他に、[ 善光寺御祈祷済 ] のものもありました。古くから続く農家が多いこの近所では、この夜は豆まきの声を聞きませんでした。闇の色に吸い込まれてしまったのでしょうか。昔は元気よく大きな声を出し合って、子供たちも混じって一緒に邪鬼を払ったものです。あちこちで、豆まきの声が聞こえてきたものです。私ども夫婦はクリスチャンですが、信仰とは別に、こうした行事は、私たちが遠くご先祖様から引き継がれてきたもので、いわば日本の文化であります。生活に根ざしたものが、近頃、一つ一つ消えてなくなっていってしまうようで、最近の社会や、家庭の風潮には、何かと嘆かわしいものを感じてきます。
開運招福の豆まきは、縁起かつぎの行事ゆえ、一年のうちで一回のことだから横着せずに毎年行っております。身についた習慣で拙宅では、子供たちがそれぞれに独立してからは妻と一緒にいつも感謝しながらおこなっております。豆まきを終えて気分一新、明日は立春です。暦の上では昔、豆まきの節分の日が一年の終りの大晦日であり、翌日の立春が一年の始まりの元旦になります。そこで、一句を披露して
邪気払い豆まく宵の地酒かな
豆をまく妻の真面目な顔を見て
豆まきに声張り上げて厄払い
俳句歳時記には、豆まきは冬の項と書いてあります。豆まきのことを豆打、鬼打豆、鬼の豆、年の豆、年男、鬼は外、福は内ということばで使ってもいます。古書の「日事紀事」 には、「高声に鬼は外、福は内と呼んで、疫を攮い福を索む。その後、合家各々熬大豆を食らふときは、すなはち己が歳の数を用ふ」 と述べております。まかれた豆を年の数だけ拾って食べると、その年は健康に過ぎて、全てに縁起がいいと云われています。鬼打豆の可愛らしい袋には、家内安全、商売繁盛とあり、一粒万倍、まめでしあわせと書いてありました。相変わらず平々凡々の願い事を持った凡人の、心身ともにストレス解消のありがたい行事であります。
以前、昭和経済の巻頭言で、「節分の豆まき」のことを書いたことがあります。身近な「雛まつり」 、「五月の節句」について書いたことを思い出しました。「尾瀬の春」 もありました。なんだか遠い昔のことのようにも思えますが、そのときの現実と、思いが述べられていて、これまた懐かしい記事であります。
二月三日
ところで、民主党の政治主導をかかげた鳩山政権が誕生して、五ヶ月がたちました。国民の負託に応え、念願の政権交代を果たしましたが、嵐に立ち向かう風圧は大きく、改革には之を支持した国民にも、苦労と痛みが伴います。それに打ち勝ち希望と夢を実現すべく、邁進しなければなりません。 幸いにも、混乱するかに見えた「政治と金」の問題も、今朝の新聞報道で、どうやら目先の結論を得て小康を保ち、ようやく体勢を整える場面になった気が致します。今の日本は、政治的安定が欠かせません。経済も民間の努力で少しづつ持ち直してきていますが、予断を許しません。
昨日、豆まきを終え厄を払い、迎えた今日は立春であり、旧暦の年は新年であります。清新な気持ちで、改めて個人も、企業も、国家も、乱世を生きてゆくスタートである事を祈って止みません。
恙なく行く豆打ちの終へしのち 二月四日
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国民からのお願い
漸く国会での予算委員会が開かれました。国民経済と生活に深く、大きく左右する大事な審議です。実のある実効的な審議を通じて、速やかに実行されていくよう願って止みません。
国民の大きな期待を以て船出した民主党政権でしたが、鳩山首相の偽装献金問題や、小沢幹事長の政治資金規正法違反容疑で思わぬ波乱を呼んで、出鼻をくじかれた思いで国民は落胆しています。折角の政権交代が、まるで昔日の、自民党政権時代に逆戻りしてしまったような印象で、実に嘆かわしい限りであります。
かといって、只今の国民の心情としては、このことを以て直ちに民主党政権に引導を渡す心境にもありません。国民は狭間(はざま)に立って、困ったものだと戸惑っているのが実情です。今の国民には、国会や政界の状況がどう変わろうと、なす知恵もなければ、なす術もありません。どうしたらいいか全くわからないといった状況です。実質的な国会審議がスムースに始まって、切れ目なく予算の執行が行われて、景気回復が支障なく進んで、国民生活に貢献できるよう努力してもらいたいと願うばかりです。
なんとか政治の混乱を回避して、与党、野党の区別なく、小異を捨てて大同につく雅量を持ってもらいたいと願うばかりです。それが国民のためになる政治であります。民主、自民にどう有利に展開するか、どちらに贔屓(ひいき)するかは、選挙が終って新しい政権交代が成就された今、それ自体意味がありません。今の国民にとって全く無関心事であり、問題外なことであろうとおもわれます。むしろ今は、民主党政権が混乱することは、野党である自民党にとっても不利益であります。いたずらに政治を混乱させたというイメージしか残りません。
政権交代が実現された意義をもう一度考えて理解し、事態が打解されて、正常な国会運営に戻ることを祈るばかりです。 2月15日
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ヨーロッパで今、ギリシャの財政危機がユーロに及び、ここにきてユーロ・通貨の下落が続いています。小さな一国の財政悪化が、そのまま経済統合地域に及んで、ユーロ経済圏をゆさぶっています。強い国のドイツとかフランスが、当面のギリシャの財政危機に支援を表明して、小康を保ちました。
ユーロー経済圏には、そもそも金融政策の一貫性を欠いた運営そのものに矛盾があって、それが原因で、加盟一ヶ国の経済運営の悪化をもたらしているいきさつと、一因があります。そうした意味からすると、二十七ヶ国が加盟するユーロ圏は今困難な局面に立たされています。もともと経済力の偏差の存在がもとで、一国の財政悪化が、丁度、池に落ちた小石が水面に大きく輪を広がっていくようなもので、予想を超えて必要以上に影響がおよんでしまうことがあります。悪貨が良貨を駆逐するようなもので、風紋が全てを飲み込むような結果さえもたらしかねません。ユーロの通貨が値下がりするなかで、大丈夫なドイツ、フランス等がとばっちりを食い、一緒になってあらぬ影響を受けるところもでてきてしまいます。
こうした状況を見ると、共通な通貨をもって多くの国を取り込んだ経済圏を作り、グローバルな経済に対応しようとする構想にも、一概に飛びつく危険性もないわけではありません。そこで圏内の基本的な整備と、共通した認識が欠かせないことになってきます。つまり、制度の円滑化と透明性、そして協調性の息があわないと失敗することもありうるということです。民族と、言葉と、地域と、歴史と、宗教、育まれてきた文化等々、経済的な面のみを以てして結合させることが出来ないところに、大きな悩みがあります。
鳩山さんなどが提唱している、東アジア経済圏の構想などを、例にとって見ると、例えば一面をとらえてみても、経済力が強い日本と、慢性的に脆弱な経済のフィリピン、バングラディシュ等と、同一通貨を以って経済圏統合を図るといっても、果たして手放しで楽観できるでしょうか。克服すべき条件が盛りだくさんであって、実現までには相当の年月と努力と、紆余曲折が予想されるでしょう。
夢と希望がかなって経済的統合圏が達成されれば、諸国間の対立や、軋轢がなくなり、ひいては国と国との関係も、人と人との関係においても、柵がなく、広く自由な交流がなされて、フラットで平和な世界への一利塚ともなりましょう。 2月23日
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・
政治と金
毎度のことながら自他共に、お意見番役の水戸黄門を演じる民主党の渡辺恒三さんが、葵のご紋をかざしているわけでもないが、「神の声を聞け」としきりに忠告しています。神の声を聞けとは、「国民の声を聞け」ということで、至極もっともなことであります。政治家は常にこの言葉を胆に銘じて、国民の負託にこたえて行動すべきであります。
昨年八月の衆院選で圧倒的な国民の支持を得て勝利して、宿願の政権交代を果たしたにもかかわらず、最近の民主党の政府も、執行部も、国民の期待にこたえた姿勢をとっていないということです。金と政治にまつわる疑惑を、依然として拭い去れないことに関して、苛立ちがあって、政治と経済の運営が上手く機能していない現実を無視することも出来ません。国民としても、鳩山内閣に何時までもこれにこだわっていられては、国民にとって一番大切な諸問題の論議すら出来ず、国会がいたずらに空転するばかりでは、何のための政権交代の実現に期待をかけたのか判らなくなってしまいます。国民が納得できるような手立てを迅速に講ずるべきであります。同時に野党の自民党も、攻守所を変えた今、あまり理不尽な行動を採らず、国民経済の遅滞を余儀なくされることのないよう、慎重な対応をもって、国会の審議に応ずべきであります。
先に行われた当会の講演会で、自民党の中谷元氏が指摘していた通り、内外に難問山積の鳩山政権であります。事態は刻々と進んで、呑気に構えている時間はありません。
政策に修正を施さなければならない点も多々あります。誰にでも直ぐわかることは、例えば平成二十二年度の予算編成です。当初予算案では、九十二兆円の歳出に対し、三十七兆円しか歳入が期待できないのです。五十五兆円のギャップをどうすればいいのでしょうか。「事業仕分け」で、無駄を省いて得た国民の税金も、一体何処に消えていってしまうのでしょうか。箱物政治から心の政治へと好いながら、配分先を間違えたりしてはいないでしょうか。更なる検証が必要であります。
国民経済が停滞し、萎縮していくようでは、折角の政権交代の意味合いもなくなってしまいます。景気が失速し、失業者が増え、消費マインドが後退し、企業収益も落ち込み、国の税収も更に減少するといった悪循環にもつながってしまいます。このままでは予算は赤字続きになってしまい、この先の日本の将来は暗澹たるものとなってしまいます。手っ取り早く増税ときては国民はたまったものではありません。民主党は初心に返り、国民のための政治に徹するべきであります。同時に、自民党は予算委員会の出席を拒み、旧態然とした審議拒否といった幼稚な行動をいたずらに採らず、建設的な審議を持って政策遂行にも参加していくべきであります。 二十五日。
平成22年2月4日
社団法人 昭和経済会
理事長