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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

Vol.7-14 ゴア氏ノーベル平和賞受賞

                                                                   去る10月12日、2007年のノーべル平和賞が前、アメリカ副大統領のアル・ゴア氏に授与されました。ゴア氏は地球温暖化の深刻な問題について早くから取り組んできており、人類に警鐘を鳴らし続けてきました。
     今回の名誉ある受賞は、この地球温暖化に関する問題意識の提起と発揚という地道な活動と、これを世界的な啓蒙活動につなげてきた業蹟について、私たちは改めて再認識させられました。ノルウエイのノーベル賞委員会も又、その真価を高く評価、賞賛し、「地球温暖化は人為的に起こされた結果だとの認知を広く人類に知らしめた」として、授与の理由を説明しております。私は今回の発表が、政治家にとって何が基本的であり、課せられた使命は何かを常に問われているものと理解し、地球温暖化防止に活動しているゴア氏の政治理念を畏敬の念を持って眺め、且つ賞賛して止みません。ノーベル委員会は同時に、「地球温暖化と、その影響は、世界で最も貧者の国々にとって重大な重荷となっている」と指摘して居ます。更に国際社会に不安と混乱を招き、「国家間の紛争や内戦の要因にもなる」と、その可能性をも示唆しています。
      省みて、私たちは、気候の変動が制御不能となる前に、今すぐ行動が必要だと云うメッセージを、委員会と同じように世界に発信する義務と責任を痛感するのです。云うまでもなく、近時に顕著に発生する地球温暖化の影響は、既にグローバル的に発生し、各地に重大な被害を直接間接及ぼしつつあります。地球の自然環境を破壊し、生体系を破壊し、その及ぶところは地球上の生物全体にとどまるところを知りません。こうしている間にも有害な二酸化炭素の排出はもとより、地球環境に甚大な悪影響をもたらす行為は、非良心的、非道徳的に続けられています。結果、地球上の気象の混乱をますます増幅せしめ、変則的、突発的気象の異変は人類の生存に致命的打撃を与えることは明白な事実となりました。
      これは政治的問題ではありません。経済的問題でもありません。ひとたび負わされた害悪は消しがたく、致命的であります。これは全人類への道徳的、背信的挑戦であり、神を冒涜する行為そのものであります。我々一人ひとりがゴア氏のノーベル賞受賞の意義を自覚し、為政者はもとより、自然科学者、物理学者を始めとして全ての学究者,そして企業家、消費者は、この危機的状況に敢然と立ち向かって我が地球救済に隊伍を組んでもらいたいと念願しています。即ち我々子孫に健康、健全な地球を残していかなければなりません。地球環境、生活環境の改善に努める全ての人たちが一致団結して、この緊急な課題に取り組み、日々実践に臨むべきであります。人類生存の指針をまとめ、それに向かって邁進すべきであります。それはとりもなおさず、国家間、民族間の無益な対立抗争を止め、小異を捨て大同につく、人類の平和への結束を高める第一歩だからです。
     私は、昭和経済に掲載中のニューヨークの旅にも、地球救済に今こそ人類が一致団結して立ち上がり、価値観を等しく持って、お互いの対立抗争に終止符を打つべき絶好の機会と断じております。

平成19年10月31日

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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