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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

VOL.20.11

二日後に迫ったアメリカ大統領選挙

 
   11月3日のアメリカの大統領選挙を目前にして、不穏な形勢がアメリカ社会に漂ってきているのが恐ろしく感じるのである。トランプ陣営と、バイデン陣営の接戦が各地で予想されており、両陣営での支持者の間で、銃を装備した運動員の間で険悪さが増大しているとの報道が、もはや日常茶飯事となっている。アメリカ独立戦争で勝ち取った、伝統と権威を持った歴史のある、民主主義の牙城である。そのアメリカがもはや南北戦争時代に逆戻りしたような民族間の対立で、民族分断の様相は浮き彫りになっている。一体どういうことになってしまったのか。 

 コロナ禍で一部では既に相当数に及ぶ郵便投票が行われているが、各州の票の取りまとめが遅れるという情報もある。又あくまで噂の域を出ないが、郵便投票が不慣れなため、不正に扱われて多くの無効票の発生もあるという。こうしたことが原因で、トランプ側は、選挙の結果が譬え敗北と云ったことになっても受け入れることは出来ないと、早くから宣言している。つまり自分が敗北とわかれば、選挙の結果は無効だと言い切っている。そして勝利宣言を素早く出すというのである。これはあまりにも見え透いた、無茶な話である。

  というのも事前の予想では、バイデンが数パーセントの差を以てトランプをリードして勝利するというのが専らだからである。しかもトランプ側では、激戦の選挙区で激しい追い込みが功を奏しているという、きわどい情報も出てきているので、予断は許せない。険悪な選挙は、あと一日で大勢が決まるが、トランプの敗北はないとする選挙なので、激しい激突で、一部では暴動が起きるのではないかという憶測が飛び交っている。そのために市民は自らを以て防衛体制に就くために、銃の所持を所持し、銃の練習に励んでいる巷の情勢である。市民が武装して自衛するという、アメリカ合衆国とは思えない、とんでもない選挙になってきている。民主主義の牙城、アメリカで公正な選挙が平和裡に行われることを願っている。

  日本の大阪では、大阪維新の会の主導による「大阪都構想」の賛否を問う市民、府民投票が11月1日に行われ即日開票となった。片やアメリカの大統領の選挙である。選挙の規模は比べようもないが、基本的な姿勢は変わらないはずである。都構想については選挙の結果が1日の11時頃に判明し、僅差を以て否決された。これで十年来議論されてきた大阪都構想は、一回目は五年前に行われ、僅差で否決され、今回は二回目の挑戦となったが、結果は敗北を喫し、これを以て日本維新の会が目論んできた大阪都構想はほぼ消滅となった。結果は、極めて冷静に受け止められて、大阪市民は今日から平常に生活に戻っている。  蛇足だが、今回の選挙では、反対派の自民が共産党と組んで、推進派の維新の会が公明党と組んでやったが、結果は否定された。初めて見た共闘体制のねじれ現象だが、地元の意見尊重の選挙は、これでいいのかもしれない。

  民主主義の先輩であるアメリカ、そのアメリカで行われている大統領選挙は、日本のこうしたスマートな民主主義的な態様を見習ってほしいものである。過剰な報道もあるかもしれないが、連日のテレビ、新聞報道を見ても、又評論家たちの発言を見ても、緊迫した状況は一様に伝わってきている。  日本では、銃だナイフだなどと云った危険器具を持つ人間はいない。仮に持ったとすれば犯罪を犯したことになる。直ちに銃剣刃不法所持で、即逮捕である。日本では銃刀法違反に当たるものである。アメリカとは違って当然のことながら日本は、暴力、暴行国家、社会ではない。今や日本は揺るぎない、世界に冠たる平和国家であり平和社会である。我々は、こうした習わしを堅持していく努力が必要である。 11月1日

友人に激励の手紙

   務めていた会社を課長にまで昇進して奮闘していたO君が、先月30日を以て会社を退職したという挨拶状がメールで届いた。ここしばらく連絡を絶っていたが、突然の報せにびっくりしてすぐに返事を出した。数年前に飛び込みで見えた青年で、同業のよしみでその後懇意に付き合ってきたので、励ますつもりでもあった。気が付いて即座に打ったメールなので、思いつくままであったが、その方が率直で気迫がこもっていて良いと思ったのである。

   親愛なるO君へ

人生いたるところ青山あり

貴兄のメールを見てびっくり。
しかし健康でいれば、人生いたるところ青山あり。
想像するのは自由なので、この年になっても小生などは、
金もないのに信念貫徹、気宇壮大に天下を取ったような気持でいます。
そして「少年よ大志を抱け」と、
クラーク先生がすがすがしく喝破した言葉を、今もおくびもなく吐いています。
先週は札幌に行ってきました。
得意先の招きで。
そしたら元気が出てきて、先週末には
那須塩原に出張でいってきました。

退社で何かと忙しいのではないですか。
一段落したら、会いましょう。

  退社したO君の熱のこもった希望を聞き、自らを触発させたいと思っている。きっと将来を展望した、若々しい期待を込めた心境を吐露してくれるに違いない。   11月3日

加熱する選挙集計結果

   神経をすり減らす思いだが11月5日の正午のNHKのテレビニュースを見て、 報道はアメリカの選挙結果の集計に一喜一憂する緊迫した場面である。集計は最終段階に入っており、残す五つの州で接戦が続いている。見ている方も、ワクワク、ドキドキだから、アメリカでは緊張の時を刻んで安閑としていられないのではないか。昨夜の11時現在のテレビ報道では、バイデンがトランプを僅差で追い越している結果であったが、明けて今日の報道では、バイデンが253人の選挙人を獲得しているのに対し、トランプは214にとどまっている。バイデンが勝利に近づいている。

残る五つの州とはアリゾナ州州の選挙人11名をはじめ、ネバダの6人、ジョージアの16人、ノースカロライナの15人、ペンシルベニアの20人である。バイデンは民主党地盤のアリゾナとネバダで勝利すれば、17人の選挙人を加え270人を越えてトランプに勝利したことになる。 残る選挙人の区割りは、ジョージアが16人、ノースカロライナが15人、ペンシルベニアが20人となっている。敗戦の色濃厚なトランプ陣営では、郵便投票に不正があったとして法廷闘争に持ち込むようである。11月5日


インターネットを開くと、午後1時30分現在、開票作業が続く米大統領選は、AP通信によると、民主党のバイデンが264人の「選挙人」を獲得し、勝利に必要な過半数の270人まで残り6人と迫っているという。南部ジョージア州の16人に注目である。ここでバイデンが選挙人を獲得すれば、勝利は確定的である。テレビに映って勝利に近づく表情に自信がついて、落ち着きと風格があふれてきている。逆に焦り慌てるトランプに、大統領としての風格に、風貌に陰りが出て萎んできている。情勢は混とんとしているが、勝敗の決定は、もしかして二、三時間後に確実となろう。 もうすぐにアメリカの大統領選挙が終わると云ったことだけで、世界は無論、多くの人々に一応の方向性が定まってきて、不思議と吹く風にも安ど感がわいてくる。  何しろ経済大国、軍事大国の強大なアメリカの指導者がはっきりしないと、変な話だが何時になっても世界の方向性が決まらないことにもなる。

  それにしても民主党のバイデンである。御年77歳で大統領になれば、何と歴代最高の年齢を記録する。壮健な様には心から敬意を表し合い。頑丈でがむしゃらなトランプに挑戦状をたたきつけ、課題山積の国と国民の将来を案じて立ち上がった。今や、これに老骨に鞭を打って政権奪還に奮闘の身である。青年時代に妻子を交通事故で亡くし、近年には長男を脳腫瘍で失いながら悲観のどん底から這い上がっって来た。そして勝利を目前にしている。

日本では今、第203臨時国会が開かれている。菅さんが総理になって初めて開かれている国会審議である。菅さんも首相になってからなにかと苦労が絶えないが、器になじんでそれなりの風格もそのうちついてくるだろう。誤発言や棒読みをなじられてりしているが、首相になったばかりのこと、致し方がない。ましてやアメリカの大統領がいまだ決まらない状態である。開会中の国会ですらアメリカの大統領がどっちになるかはっきりしないと、菅さんの答弁もはっきりできないという感じである。 事の次第は左様に世界が今、アメリカ大統領選挙の行くへに戦戦兢兢としているさなかである。 集計中だが、選挙結果は混沌気味の様相であるが小差を以て、選挙人の数を総取りしていく状況で争っている。アメリカ史上でも、かったないほどの白熱した戦いとなっている。   13時30分


両候補の際立った政策の違いは税、環境、エネルギーの問題ではなかろうか。環境問題では、バイデンは勝利を手にしてその日にでも、パリ協定に復帰すると云っているくらいである。米国第一主義と違って、協調を基本に置いているから国際協調を基本に置いているので安心である。税金は法人税の引き上げを主張しているので、企業五採っては不利だが、巨大な公共投資を以て景気浮揚を図る政策でこれは好ましい。エネルギーは脱炭素社会を目指すもので、クリーンエネルギーの新規投資を目指すから結果はいいはずである。

  問題は国民の間で広がった分断で、簡単には修復できない要素がくすぶり続けるだろう。そしてわが国にとって一大懸念は米中の対立である。中国は日本にとって重要な貿易相手国である。迂闊にないがしろには出来ない。中国も日本を経済、技術の連携を以てアジア地域の調和的発展を目論んでいる。深層を確かめながら、上手に連携して、米国の疑心に触ることがあってはならない。むしろ両国の狭間に在って、均衡をうかがう姿勢でいないと、飛んでもないとばっちりを受けかねない。開口的かじ取りが必要である。 11月6日


      頽廃派の誤解、肉体の門

  戦後間もない時期に、田村泰次郎という作家がいた。彼が書いた小説「肉体の門」は衝劇的作品であった。どぎつい小説の題名は、国と軍隊の拘束から解き放たれた、当時の様相と心情を端的に示している。 {肉体の門}と云えば、あたかもやけっぱちの投げやり的で頽廃的、懐疑的社会の風潮を象徴するような、デカダンスな感じを受けるかもしれない。しかし小説の抱く思想的な根幹は、今の刹那的、懐疑的、喪失的な時代にこそ生き生きとして、重い警鐘を鳴らすものとなっている。

  トランプのような保守的な考え方が跋扈し、新型コロナ感染拡大が世界を折檻して閉そく状態にある時、最も警鐘的な意義を伝えるものかもしれない。戦いに敗れ財産を失いながらも、財閥と軍閥の結託した国家が齎した戦争、そして敗戦後の混沌と虚無感、閉塞と不条理から解き放たれた民衆の、自由溌溂の人間性奪還の書でもある。
                                              11月6日
肉体の門てふ衝撃の題名に惹かれて読みぬ少年の日々

肉体も精神も国家の隷属に解かるる時の喜びの書

敗戦後の頽廃に気の漂ひて暗闇に立つパンパンの影

有楽町ガードの下で客を惹くパンパンのたつ敗戦の世に

MPがパンパン狩りに有楽町界隈に出で連れ去りて行く

デカダンス思想ただよふ虚無感に苛まれたる若き群像

乳飲み子を抱く母親のパンパンにこれをMPが連れ去りて行く

敗戦の巷にて立つ街娼の飲まず食わずの貧しさの末

妖艶の化粧にて立つ街娼のパーマ姿の派手な姿に

肉体の門てふ映画の看板にど肝を抜かれ恥らひて行く

対面を気にして生きる男らを足払いせる夜のパンパン

頽廃の夜を生きて行く街娼の焦土に強く咲しタンポポ 以下二十首


    異常の事態に呼び掛ける、バイデン候補のペイシェンス

  緊迫して行われた大統領選挙の投票は、期日前の郵便投票を含め11月3日で終了している。四日目が来たが、残る五州で依然として投票結果の集計作業が行われている。僅差の州では、再集計が行われるかもしれないという。トランプ陣営では郵便投票は不備であり不正が行われているとして集計作業のストップを主張して、法廷闘争へと進んでいる。

  一方バイデン陣営は、投票の集計は全て終了するまで忍耐を以て待ち、我々は着実に勝利の道を進んでいる確信があると発表している。投票のプロセスと作業を非難するトランプ陣営の発言には、正義と公正に反するものが多いと、メディアの反発が多いのが印象的である。

  ここに至り勝敗の色は鮮明になってきている。どちらが勝つにしろ、選挙の結果を厳粛に受け止めてもらいたい。ましてや法廷闘争に持ち込んでリスクの多い空白期間を作ってはならない。アメリカ社会の分断は加速して、深刻である。余裕を見せるバイデンが、しきりと市民の融和と団結を呼びかけているが、至極当然である。両陣営とも、もう少し我慢して結果を待つべきである。今のところ、バイデン候補が僅差で有利な展開である。週明けにはさらに開票が進んで、勝者が決定するはずである。

余談だが、大見得をきって初めからトランプ大統領が再選確実を言っていた評論家の木村太郎さんが、開票中のバイデン候補の優勢の報道の結果を見て、テレビで反撃を喰らっている。優れた評論家だって見通しを誤る時がある。猿も木から落ちるで、お茶の間の笑い話しである。


混戦の米大統領選挙戦、不穏な社会を呈す怖さよ

激戦のアメリカ大統領選挙戦いずれ軍配の上がる日もあり

謂布なれば黒人、白人の対立に煽るトランプの失政のあと

トランプの傲慢に飽く米市民四年の実績も偏向に寄る

トランプとバイデン候補の一騎打ち政策カラーも相対立す

バイデンの追ひ上げけだし最終盤トランプ挑発に乗るべくあらじ

内外の文壇のあと甚だしアメリカ第一主義がもたらす

トランプの四年の実績振り返り良き事悪ろきこと甚だし

アメリカの自由民主の騎士はなほ健在なりとバイデンの弁に

バイデンの冷静沈着の弁術に救わるる気の致す昨今

東京もニューヨーク株式の奔騰も高値更新は喜ばしきに

願わくばバイデン候補の圧勝にアメリカ歴史を顧みるなば

勝敗を分かつ五州の集計も混乱気味に過ぐるアメリカ

高齢者大統領の誕生に活気を損なふアメリカ社会は

明暗を分かつ決算に産業のコロナ禍のもと企業の盛衰

コロナ禍に怯ゆ大衆の巷にて死者二十一万を数ふアメリカ

単純にチャイナコロナを絶叫し無策のトランプに大罪の在り

科学者の言を無視してノーマスク、コロナ感染に加担のトランプ

露呈せるアメリカ第一主義の傷癒す能はで分断に帰す

拳銃を持つ市民の跋扈して不穏な社会の自己防衛とは

トランプとバイデン支持者が街頭に繰り出し一触即発の兆   以下二十首    11月7日


バイデン候補が次期大統領に

  熾烈を極めたアメリカ大統領選挙と開票状況であったが、今日現在のところ274対214の選挙人投票の結果が出て、目標の270を突破しバイデン候補がトランプ候補に勝利した。結果を見守っていたバイデン陣営は先ほど、バイデン候補がハリス副大統領候補を伴って記者会見し、事実上の勝利宣言を行った。そして分断されたアメリカ社会の、はたまた民族の、融和と団結を訴えたところである。政権の移行をスム―スに行うため、既に閣僚チームのポストの検討に入ったという。

 一方のトランプ陣営は、郵便投票に不正があったとして、激戦のあった諸州で提訴を連発している。自分が勝利したと宣言してトランプは姿を見せず、ゴルフを打って今日一日を過ごしたという。
歴史的記録を刻んだ大統領選挙は、ようやく終止符が打たれ、政権交代後の新しい世界を見通して内外が動き始めたといってもいいだろう。

特異な素質を持ったトランプの出現で四年間近くにわたる政策で世界が荒れに荒れたが、このままあと四年間続くことには大きな不安と疑念が強く漂っていたことは確かである。あげつらうわけではないが、狡猾で直情型の人物であるがゆえに幼稚性もあって、いざとなると手が付けられなくなる危険性をはらんでいる。フロイドの精神分析学に依るまでもないが、トランプの狂信的なシャーマンの支持者が居て扇動し、二期目の四年間でそれが爆発しないとも限らない。その危険性を事前に差し止めたことは良かった。

  リーダーの交替が出来て、新しい世に望みをかける機会を得たことは、アメリカと世界にとって適切な方向性を確保したのではないか。少なくともトランプ時代に比べると、選挙結果は穏当な決断であった。敗北したトランプは確かに7,100万票の有権者の支持を得ているに違いないが、対してバイデンは7,400万票の支持を得ている仕組みで僅差であっても、選出された選挙人の数を以て勝敗を決対するのがルールになっているので、これを覆すことは出来ない。選挙の仕組みが過半数を得たほうが勝利を収めるというルールに立っているので、トランプの場合のみを特殊に例外的に扱うことは出来ない。不正があったと称して提訴に踏み切っているが、確たる証拠を以て主張しているわけでもなく、州裁判所でもすべて却下されている。大人げない話だが、トランプは愚図をこねて引き際の悪い奴と思うしかない。潔く陣営の敗北を宣言すべきである。そして尚、混乱気味ではあるが、アメリカ社会の速やかな復元を希望してやまない。  

   思うにアメリカ第一主義を唱えるロランプ政権は、国際協調を否定してパリ協定やTPPから脱退し、イランとの核合意も一方的に破棄した。更にHTOからの撤退はアメリカをますます孤立化へと、そしてWHOからも脱退する始末であった。そのコロナ禍は深刻であり、世界のパンデミックをは熾烈であり、コロナに関してはアメリカは世界で最悪の状態である。死者23万6000人を出し、感染者は973万6000人に及ぶ勢いで収拾の気配はない。ちなみに二位のブラジルが死者12万人、感染者84万5000人、そして三位がインドで死者16万人、感染者56万人となっている。尚、世界の感染者数は5000万人に達している。いずれも11月7日現在の数値で、朝日新聞に掲載されている。

  アメリカについては選挙運動中にもマスク不要を呼び掛けて、大衆の集まる演説会場でもノーマスクを貫いていたのがトランプである。マスクという単純なコロナ防御対策をもってしても誤った指針を出したりして、これだけの犠牲者を出した責任は大きい。日本は徹底してマスク着用が常態化しているし、外国でもほとんどの国で人々がマスクをつけている。トランプ候補は、科学の意見を無視して、国民にも左様に主張し、いたずらに対立と分断をけしかけた結果が、今回の敗北につながったのである。
  
  同盟国との軋轢も、計算づくのデイ―ルに終始し、対中国とは貿易戦争を試み、かえって中国のインド、南太平洋地域への進出、勢力拡張を許し加速させてしまった。アメリカ第一主義だから、他国に関する事案では対応が手ぬるい。そうした間で結局何もできずに、中国の世界戦略を基本的に誤った形に作てしまった。バイデンもその誤った経過と事実を知っているので、体制の組み換えや立て直しで精力を注ぎ、暫くは基本的姿勢は変わらないだろう。しかし国際協調の復元に努めるバイデンにとっては、戦略の軌道修正を図って厳しい態度で臨むに違いない。既に就任の日にパリ協定に戻ると明言している。路線を鮮明に打ち出すする意味で、これは正しい。

   対立と分断は、アメリカ国内に幾多の矛盾をさらけ出し、同じような影響が対外的にも露呈する始末で、世界が結束し連帯すべき時に、トランプの自国一主義は他国を無視する結果になって、多くの混乱を生じせしめてしまった。これを修復することはきわめて多くの忍耐と努力が必要である。 バイデンは勝利宣言で、自国の分断された実相に触れ、先ず亀裂を深めた国民の融和と団結を、声高く呼びかけたのである。                          11月7日

尚、危惧されるのが日本に於いての最近の感染者増大の傾向である。識者によると、これは第三波の感染拡大期ともいわれている。今まで感染発祥率が低かった地方にも及んできている。今日の発表では北海道が、とうとう200名を数えるに至った。これは東京の157、大阪の78を遥かに上回るものである。主に札幌市内の「ススキノ」の歓楽街に発生したクラスターによるものとされている。北海道では独自で定めた警戒基準に合わせて段階を引き上げ、改めて緊急事態宣言を発するような事態である。本格的な冬の到来で、寒さに強いとされるコロナウィルスの生存期間が伸びて、感染拡大につながっている由である。

  小生は商用のため10月22日に羽田を発ち札幌に行き、一泊して翌日に帰京したが、札幌の感染者拡大には触れることなく無事帰ってきたことになる。目に見えない相手だけに始末に困るが、もとより外出を慎重に処して来ていただけに、恙なく済ましえて幸いであった。北海道には知人、友人が多くいるが、コロナには十分気を付けて精勤してもらいたいと念じている。  11月7日

     京都に住む友人から、紅葉に彩られた京都の東寺の絵葉書をもらった。境内に立つ五重塔は壮厳な趣きが,艶やかな紅葉の彩に合わせ、一服の蒔絵にもなる鮮やかさである。自分の庭の柿の紅葉もきれいで、毎日,朝日や夕日に光る木の葉を見て楽しんでいる。二本しかない柿の木の紅葉だが、落ちた木の葉を掃かないで散ったままにしておくと、近所の人が取りに来る時がある。風流な方だなと思っていたら、家内の話によるとお茶を教えている先生だということで、さもありなんと思ったのである。茶席の折に、お茶菓子に出だす和菓子の懐紙に代えて出すのも一興である。そのうちもみじの木の葉も色づいてくるに違いない。茶たくに出すとすれば何に使うのかと、凡人は考えている。

くれないに燃ゆるもみじの京にきて花の屋敷に茶をたてにけむ

ともしびの灯る祇園の茶屋の間に揺らぐ名月の秋の夜かも

ひさびさに逢ひし舞子の加奈の身に憂い含むは訳のありやと

紅葉の燃ゆる都の空に立つ東寺の高き五重の塔かな

美しき京の都に訪ひくればおのずと古き里を偲ばむ

草むらに鳴くひそやかな虫の音を聞きつほとけの寺を訪ふ夜

三千院より寂光院までうら道をかよふ夕べに浮かぶ月かげ

足もとを照らし給へる気遣ひに仏の寺の道の月かな

子らもその子らも京都、奈良の旅もみじの山を訪ねゆくらし      11月12日

新型コレラ感染拡大の第三波か,  重大な警鐘

 東京都の新型コレラ感染者数が再び増加に転じ、今日一日の全国の感染者数が1600人台に乗せ過去最高である。東京もぶり返し気味で、393人と報告された。東京だけでなく全国に感染拡大の波は波及し、特に拡大傾向が止まらない北海道では236人と過去最多を記録している。他の自治体でも神奈川県をはじめとして記録を更新する地域が続出している。第二波の7,8月につけた数字から再び拡大する傾向が顕著であり、感染第三波と判断するに鮮明である。このペースでいくと年末年始にかけて人の移動が激しくなるにつれ、感染者数が二倍三倍と膨れ上がることが確実視されている。そうすると医療現場は深刻な状況に晒され、謂うところの医療崩壊は避けられないという識者の警告である。

  昨日はワクチン開発にめどがついたとするファイザー社の発表で、ニューヨークをはじめ世界の株式市場が活発な商いとともに過去最高値を更新する勢いに転じている。バイデン政権に移行して大型経済対策を期待する向きもあり、加えて金融緩和策をにじませるFRBの談話など、株式市場を支援する背景になっている。

  混乱を惹起しかねないトランプの、いまだ政権に固持するトランプの醜い抵抗は常軌を逸し異常であるものの、アメリカ大統領のバイデン候補の当選確実は内外に定着したことも織り込んで安心感が起き、株式市場の活況はコロナ禍の中の、闇に光を見つけた格好で幸いである。株式の資産価値の上昇は、直ちに消費市場の、購買力の堅調さに向かっていくはずである。コロナ感染対策を図りながら、同時進行で経済政策も堅調の兆しを期待して、当面の課題を克服していくしかない。社会的、経済的構造の矛盾が、いつ噴出するかわからない混沌さが存在することも、注意深く見守っていく必要がある。

  コロナ感染拡大阻止の方策は、不要不急の外出を避け、単純ながら依然としてマスク着用、三密回避を徹底して、乗り切っていくことである。 GO TO TORAVEL、EATと云って人の移動を伴う一大キャンペーンを実施中だが、ひょっとするとリスクを伴ってこの先感染者が倍増していく可能性もある。要注意だ。                         11月12日


今世紀最大の成果

  日本をはじめ、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、それに東南アジア諸国連合からなる十五か国が、自由貿易圏構想を打ち出した「地域的包括的経済連携」をめぐる首脳会議で正式の合意の達した。その貿易総額は世界の貿易総額155兆5000億円の48,2パーセントを占める規模である。打ち中国の占める割合は21,3パーセント、アシアンが15,0パーセントである。米国、EUが加われば世界の貿易額の何と四分の三を占めるに至り、目に見えたグローバルの展開を担うことになる。

  わが国からは菅首相が出席して協定に署名した。菅さんにとっては、バイデンに大統領選挙の勝利を祝福する電話をしたことと、今回の合意書に署名したことが、目出度い仕事を成し遂げて幸いであった。今回調印した合意書は、アジアに巨大な経済圏を形成させることで、国と地域に安定と繁栄をもたらすことに大いなる意義がある。

  トランプが政権を取ってから、アメリカはアメリカ第一主義を唱えて世界経済の連携から撤退する隙をついて、中国が果敢に協力的攻勢を仕掛け、その存在感がより一層鮮明になってきた。中国の一帯一路の制作も運営の困難が生じても、それを見事に克服して影響地位灯を広げてきている。後退するアメリカに気を奪われたりしていると、日本独自の対外政策自体が後退し、取り残されていくことになる。世界の潮流を確かめながら、前例にとらわれずに新しいうねりに乗って独自の路線を切り開いていかないと進路を誤ることになる。外交にも優れた思索と感性、勇気ある英断が必要である。     11月16日
     続


     酉の市

ふるさとの浅草に酉の市がやってきた。毎年のことながら年の瀬も押し迫ってくると、景気付けに酉の市に行って熊手を買ってくる習慣がある。今年は三の酉で一の酉は11月2日に開かれた。不景気の年には、鳥の神社にお参りして商売繁盛を祈願する人が増える傾向がある。今年の不景気は特殊な事情が重なって、本来なら満員電車に乗り込む感じだが、そうにはならないのがもどかしい。人波をかき分けて、念願の熊手を買い求めて、意気揚々に帰るところだが、今年は参拝客が、そうした事態を避ける意味で境内は静かになっている。謂わずと知れた新型コロナウィルスの影響である。

  人出が絶えて、人の行き来が減ってくれば、もとより頼みとするお金が落ちてこないし、景気は浮上できない。巷では、不景気で店じまいするところや倒産するケースも頻繁であって、おかめひょっとこで盛り上げる力も出てこない始末である。しかしコロナで壊滅的な打撃を受けながらも、こうした終末的な世の中であっても、一縷の光に望みをかけて躍進する企業や個人が出てくるから、この世はまんざら捨てたものではない。コロナワクチンの開発で希望が見えると、株式市場は奔騰する場面を演じ、経済回復に強力な支援材料になってきている。気分的にも大きなエネルギーである。
  
  生き方が変わって、生活様式が多面的に変わってきて、例えばテレワークだとか在宅勤務だとか言って個人も社会も態様が大きくかつ急激に変容しつつある。そうした時流に乗った商売や、企業が盛んに金を使っていることは良いことで去る。バンバン使った方がいい。景気浮揚の原動力は、目下のところそうした分野での活躍に依っている。明らかに経済事情が変化してきている。中央銀行の金も、そうした分野にじゃぶじゃぶ入れられていくだろう。後れを取っている従来企業、そしてゾンビ企業は排撃されていく。言うなれば時代に遭った企業と商売が、ふるいにかけられて選択されて生き残りをかけていくことになる。今までとは違った見方の、弱肉強食の、競争時代である。

こうした中、会社が倒産したり、店舗が廃業に追い込まれたり、仕事がなくなったりと、大変な状況の人が増えてるのを肌身に感じてくる昨今である。しかし他方で、収入が減るどころか株でプラスになっている人もいるに違いない。そしてもし今後インフレが進んだり、バブルが発生すると、『持てる者』と『持たざる者』の更なる二極化が進むことになる。持たざる者にならぬよう知恵を絞ることが大切である。それとうなるほど金を持ていても、病床の身では笑い者になってしまう。

 だからこそ我々は、いつの時代にも生存競争に打ち勝っていく、体力、体質を養っていくべきである。詠んだ歌にもあるように、大鳥神社で求めた熊手には、商売繁盛、無病息災と大きな字で書かれていることを肝に銘じている。      11月16日

大鳥に一番太鼓打ち鳴らし宵に明けたる酉の市かな

熊手買ふおおとり神社の年の瀬の縁起に願ふ商売繁盛

手拍子で締む商ひに一年の無病息災を願ふ来る年

コロナ禍をさけて祝ひの手締めする声を出さずに手のみ叩けり

気合良く心の中で相槌を打ちて熊手を商ひにけり

大熊手かかげて見れば月の夜におかめの白き頬にひかれり

吉原の江戸町を過ぎ大門へ鷲の神社の熊手かかげて

そのむかし船をこぎ行く山谷まで土屋の屋根に照らす月影

居酒屋の女将が大きな熊手しょひ商売繁盛の札を下げゆく

かかげたる熊手のおかめひょっとこに浮かれて我も踊り行くかな

ひょっとこのあはれなさまに気を遣ひくまでを背負ひて踊り出でたり

かき寄せる熊手の先に柿の葉のくれない染まり秋深きかも

柿の葉のおもての色のあざやかに織りなす布の西陣の里

澄み渡る秋の美空に柿の葉の二枚残りて暮るる里かな

布かけて寒さをしのぐ庭畑の野菜の多く植えるこの年

外されたひょっとこひとり花街を熊手ふりふりおどけ行くなり

一献の酒を飲みほしひょっとこに調子を合わせ踊る夜かな

かかげれば熊手で笑ふひょっとこの踊り上手に就いて行くなり

大鷲の鳥居をくぐり境内に熊手を商ふ店の建ちをり  

大熊手担ぎかかげて吉原の江戸の通りを罷り行くなり

丸おかめ撫でまわれすぎ膨れたる故に暫く休み候

おおとりの神社の栃の木に回すマスクに信者も皆かしこまる

求めたる熊手のおかめに柄付きのマスクが似合うふ酉の市かな

にぎやかな熊手の面に和菓子屋の豆大福を飾り付けたり

オフィスに大鷲神社の酉の市にて買いにける熊手飾れる

大門の柳にふれて蹴っ飛ばし腹に収めて勇みゆくかな

その昔船をこぎ行く山谷まで土屋の脇に人と落ち合ふ

如何せん早や十二月の目前に毎年のこと焦る気持ちに

故障せる車を修理に難儀してオフィスに通ふ毎日のこと

気合なき手拍子で締む商ひの家までを上げて鳥の市かな     

宵やみに熊手をかかげ吉原を堤みに抜けて月と歩きぬ

        11月16日


理事会開催

  11月20日正午から昭和経済会の理事会が、京橋の料亭ひょうたんで開かれた。生暖かい風はこのところ異常な感じだが、考えようによっては春先の気候に似て晴れやかな受け止め方をしている。心浮き立つ気分でオフィスから街中を歩いて会場に向かった。この日は山本事務局長の司会で、令和3年1月1日から同3年12月31日までの一年間の事業計画並びに収支予算に関する項目について、理事各位の慎重な審議と決議を得るために行うものである。

  事務局から令和2年度の「事業ふる帰りの報告」のあと、不肖、佐々木が議長を務め来年度の事業計画と収支予算の説明があり、慎重に審議を重ね各位の異議なき事を確認し、決議を得た次第である。審議に先立ち、日本橋会計事務所の中島税理士から説明があって一同異議なく決議された。

  又、本年度の業務執行報告については小職が報告し、全般にわたって仔細に説明し引き続き将来に期待を織り込んだものとした。昭和経済の発行については紙面のより充実を図るべく学術的水準の向上を期し、且つマイルドな感触をにじませて読者の希望にかなうべく努めることとした。

  理事会を終了後は昼食をとりながら歓談、懇親の座に席を移した。自由な発言で、懸念される課題は山積である。焦眉の点はコロナ対策であり、景気浮揚対策もそうだし、オリンピック開催の動向と、内部に抱える課題はどれ一つをとっても多事多難である。それを反映するかのように、足元の中小企業の経営方針の窮状の救済策と改変等を含め、果敢で強靭な精神の発揚が肝心であることも歓談の席から判明された。                                   11月20日


白旗を上げたトランプ

 バイデン次期米大統領が当選を確実にしてから早や二週間がたった。その間、トランプは選挙結果を覆そうとして駄々をこね、強情、乱脈にも訴訟を乱発していたりしたが、裁判所からは推測に基づくものや、証拠不十分としてことごとく退けられた。危険なことにも共和党関係者らにも働きかけて画策したりしたが失敗に帰している。状況は、追い詰められて政権以降の手続きを認めたが、自分の敗北を認めないとはいいながら、打つ手が余りにも唐突であり思慮分別に欠けている。こうした人物がアメリカという経済軍、軍事大国から生まれてきたという事実が、アメリカに潜在する矛盾と不条理をあらわにしているのだろう。国際関係においては実にリスクを孕んだ人物で4年間を過ごしてきたことになる。ボルトンの回想録に依るまでもなく、トランプの場当たり的性格と発想というしかない。4年間に施政であぶりだされ表面化した人種差別、所得格差は鮮明である。この深層に淀んだ門題を解決することは、至難の業である。

  一方トランプ自身も、G20の国際会議も途中から退席したりして熱が入らず、本人自身にも力が抜けている感じが濃厚である。もっとも連携と結束を目指す国際会議だから、トランプが掲げる政策とは真っ向対立するものである。アメリカ第一主義は、自分第一主義の性格をあらわにして晩節を汚す結果にも繋がってきている。狂信的な支持者たちも、事態の推移を把握するに及んで、一時期のシャーマン的な行動も沈静化してきている。自分第一主義に傾倒していくと、こうも思慮分別にかけた言動に鬱てしまうと思うくらい、トランプの単純な幼稚性に愕然としてくる。国際会議で熱い議論が交わされているときに、会議を退席して自分のゴルフ場で玉打ちに興じていると云った、大胆さとか豪胆さよりも、無茶苦茶な性格である。天才と狂人、奇人変人とはいいながら、人の先に立つ指導者の器ではない。

  別にトランプが根っから嫌いでないだけに、ツイッターを乱発するあの茶っ目気性は、ある種の人間性を隠しなく表して好きなタイプである。人間臭いところが受けているが、泥臭さやがめつさが出てきて品性を欠くに至っては言うべくもない。一国の指導者としては落第である。だから選挙結果についても厳粛に受け止めて、次期大統領に政権を移行させると云った考えがわかずに、略奪されると云った妄想に駆り立てられるのである。身内で政権を固めると云った自己中心的で懐疑的であり、民主主義の初歩的なルールすら理解していないのである。

  勝利したバイデンは政権移行に関する手続きを進め、閣僚候補の人命を発表して脱トランプの色を濃くしている。国際協調と合わせて、経験と多様性を重視する方針を打ち出して売る。トランプとは違ってオーソドックスな安定したタイプであり、政治家としての理念、哲学と訓練を積んできているだけに、直情的で破壊的なトランプのあと、典型的なことは、トランプが脱退したパリ協定に直ちに復帰するとしたバイデンの出現は象徴的であり、画期的というべきである。

  復古調、古典的というのではなく本来の、正常に帰する内外の経済、政治、外交政策を期待する国民的支持がバイデンの、オバマ政権時代に活躍したバイデン副大統領の、大統領への復帰を促したというべきである。古くたどれば、アメリカの建国以来の伝統的精神に立ち返り、政治的勢力の本流に戻ったということである。閣僚の人事は、その色を濃くしたものとなってきている。 そして女子の起用をはじめ多様性を演出している。

  ちなみに国務長官にアントニーブリンケン、気候問題担当にジョン・ケリー、大物の起用に財務長官のジャネット・イエレンの起用である。往年の名優をしのばせるにふさわしい感じすらするが、ともに実力者であり、重鎮が並び揃って、経験重視の重量感溢れる感じである。  11月24日


   株価の奔騰に湧くニューヨークと、連動する東京

  バイデン次期大統領への政権移行がスムースになされる見通しがつき、加えて新型コロナワクチンの接種の可能が追い風となって株式市場が湧きに湧き、ニューヨーク株式は史上最高値を付け3万ドルを突破した。東京株式も戻り高値を更新し、日経平均が2万6000円を抜いた。新型コロナウィルスの感染が拡大している中、ワクチン開発も進んで投資家に楽観論が広がっている。背景にはだぶついた資金がが存在して、これが一気に市場に流れ込んで、ひところの過剰流動性の市場の感無きにしも非ずだが、投資家はリスクを負っても強気に乗っていくしかないというのが専らである。市場には冷徹な見方もあって、平均株価を押し上げているのはIT関係の、時流に乗ったソフト産業である。選別は厳しく、将来を見据えたソフト社会のにらみが効いている感じである。にらみの効かぬ小生は、目下静観中である。

  一か月前の本欄でも述べたが、従来型の多くの投資家にとってはこの株式の大きなうねりに乗ることが出来ず、逆に損失拡大に拍車がかかっている状況である。市場は、そうした株式を売却して、上昇する株式に乗ろ替えようとする投資家が多くいて、企業格差が進行して、その度合いを株価が反映している。投資基準の一つに、ESGを取り入れる投資家の観念がある。即ち環境、社会、企業統治から企業の存在価値を見る判断基準である。これは進歩的な、改革的躍進の社会に在って、正しい判断である。汚染垂れ流しの利益追求、自己本位の企業は、発展してゆく余地がない。人類社会と地球環境を念頭に、内部的には社員、得意先、株主を重視する企業、今のコロナ禍であっても、将来を展望した視野に立っても、そうした企業に資金が収斂していくことは、競争社会の鉄則である。

  古くから山あれば谷深しということわざがある。行き過ぎがあれば軌道修正の力が働く。羹に懲りてなますを吹くでもいけないが、ほどほどの度量も必要で、相場もそうした水準にきているのではないかと、個人的に思っている。しかし依然として成長する企業は刻々、入れ替わり変化して存在しており、それが経済社会の進歩、発展の要諦でもある。個人にしてもしかり、要は厳しい選択の時代である。注目すべきは、ニューヨークにしても東京にしても株価の平均値を押し上げている業種は、謂うところのGAFAであり、テスラであり、ファイザーと云った医療関係が株価の何倍かになって大活躍である。 

   絶頂のトランプの今日を、あの時誰が予想しただろうか。 捲土重来を期して居るトランプだが、いまだ敗北を認めていない由、目下は、おごれるもの久しからず、盛者必衰の理を知らずにいるトランプ、あがけばあがくほど蟻地獄では、浅ましき思いがして同情せずにはいられない。勇士にとっては引き際の潔さが肝心である。 


産業と環境汚染の原因をいみじく明かすコロナ禍なりき

人類の長き仕業の罪明かしコロナかが解く謎のかしこし

コロナ禍におびゆ日頃の民の身を案じ給える万能の主よ

願わくばコロナの教えを身に置きて物欲を絶ち帰れ自然へ

善悪を見極め人間性を身に着けてこの世を渡るは必定なりき

トランプの初期の対応の誤てりコロナ感染拡大の米

幼稚性あからさまなりトランプの選挙結果に駄々をこねおる

最初より異色人物と評されて世に逆行の政策乱打す

トランプのアメリカ第一主義の弊世界を敵に回しけるなり

トランプの第一主義はファミリーと自分第一主義の結果に

仕掛けたる米中貿易戦争のさなかに力の格差生じぬ

孤立するアメリカ外交政策にいら立つ諸国の友好の輪にも

間隙と油断を突きて中国の海を侵せる海洋進出

アメリカの感染者数と死者の数世界最悪はトランプの業

敗北を打ち返すさま大事なり滝落ちるさま水流るさま

バイデンの勝利を告げて好感す株式上昇の高値更新

トランプの立ち騒ぐさま愚かしく人ざま変わる見るに堪えざり

経済と感染防止の両輪を巧みに社会の秩序保たん

感染の拡大傾向に政策の敢えて変更するは口惜し

山里に人影うせて寂しさに恋ふるひとなく暮るる秋かな

訪ね行く山河の果てのいずくにか恋ふる人ゆへ影を追ひゆく

憂き立ちて燃ゆるいさをの志す嶺たきかも法界の果て  11月25日


バラドーナの死去す

   サッカーの名手、バラドーナが硬膜下血腫の手術を置けたあと自宅療養中に心不全で亡くなった。享年六十歳であった。精神と、筋骨を鍛えぬいた抜いた肉体を持つ選手であり鉄人が、短命で一生を終えるとは何と不遇なことではないか。行き違えた運命の、悪戯としか思えない。ファンの一人としてご冥福を祈り、心からお悔やみ申したい。

   バラドーナの死はサッカーファンにとって正に衝撃であった。首都ブエノスアイレスの近郊で1960年に生まれ、少年時代からサッカーにのめり込んだ。周辺の貧困の環境に在りながら努力し、15歳でプロデビューを成し遂げた。そいて翌年にアルゼンチン代表となった。各地の試合に出場して名を上げ、アルゼンチンのみならず世界のサッカー界で活躍し正に、絶頂期には祖国の英雄の音の名をほしいままにした。

  皆の記憶にもある通り彼は常に、華麗なドリブルや抜群の得点力で世界を魅了した。そして「神の子」とまでに呼ばれた。世界の2大会目の出場となった86年のワールドカップ(W杯)メキシコ大会では、母国代表の主将を務めた。準々決勝のイングランド戦では、ヘディングによる得点と判定されながら実は手でボールに触れたとされる「神の手」ゴールで先制して、勝利に導いた。

試合後、感想を求められた彼が、それは「神の手」に触れたまでと言い切ったことはあまりにも有名で非の打ちどころないものだった。約60メートルのドリブルで相手選手5人を抜き去り、2点目を挙げたことでも知られる。あの巧みなプレイの画像はいつ見ても圧巻で、完璧に近いものである。この大会では彼のとめどない活躍で、チームを優勝に導いた。90年のイタリア大会でもチームに準優勝をもたらした。彼はまさにアルゼンチンサッカーの黄金時代の立役者となった。文字通り、母国アルゼンチンが世界に誇る英雄である。素晴らしい演出家だった。

神の手の彼の五体に乗り移り完璧の業披露しにける

五人抜き玉を操りゴールへと見事にゲット打ち込みにけり

仕組まれた動画を見入る思いにて絶妙、快心の業に驚く

華麗なるプレイは神のみ技とも思へファンを魅了し止まず       11月27日

新型コロナ感染の拡大止まず

  日本をはじめ、世界のコロナ感染の拡大が広がってきて、第三波に突入したとして警戒を強めている。コロナ感染に対する予防知識は一般化されているものの、経済重視という両輪の締め付けに在ってしまい、緊急事態に相応した厳しい規制がかけられていないため、感染防止対策が中途半端になりがちである。イタチコッコのありさまで、対応に隙が出来て漏れが生じてしまう。マスク着用だけでも、かなりな防止策に寄与していることは科学的の証明されているので、マスク着用の励行をしっかりと身につけていくべきである。そして「三密」を避けることが日常習慣的に必須要件となってくることは云うまでもない。

  子供たちがいろいろと注意してくれるほどに、毎日の出勤を欠かさず行っているが、利用する公共交通機関でも乗客全てがマスク着用して会話を避けている。これは既に人としての義務と捉えて、日常生活においても習慣的になっている。ラッシュアワーの通勤時において、三密を避けろといっても無理なことだが、感染者は自覚して乗車はしていないからいいようなものの、症状に出ない感染者が居ることだから、完全に予防する手立ては見つからない。マススク着用だけは必要条件なことがわかるはずである。車内の中においては常識的マナーとして、乗客に課せられた義務であり、責任ですらある。マスクは常に携帯し、予備的に持参してきて居る。

  マスク着用はもしかすると、このまま日常的習慣となって身についてしまうかもしれない。最近では外を歩いていてもほとんどの人がマスクをつけている。マスクを着けていないと違反しているとばかりに、通りすがりに睨まれることすらあるから、やはり注意すべき事項かもしれない。テレビに映っていたが、高尾山に登っていく行楽客がマスクをしている様子が映っていたが、何ら違和感を感じなかった。しかし、黒田清輝の湖畔」の画中の清楚な美人がマスクをかけていたら、つや消しとなってしまうだろう。マスク美人が世の中にはたくさんいるから、峻別できなくなってきているのは嘆かわしい限りである。

   ましてや近ごろマスクに装飾を付けたりする習わしが流行ってきているから、マスクはもはや服装の一部になって人々の感覚に溶け込んできているので、美的表現になってファッションの一部と云っても過言ではない。そうなるとマスクは個性的表現にもつながってくるし、益々高級化していくだろう。だとするとサンローラン辺りがこれをいち早く取り入れていかないと、ビジネスにさしつかえてくる。

   マスクに装飾的絵柄を付けて流行の先端を切ったのが、防衛庁長官をしていた時の河野太郎さんだったに違いない。衆議院予算委員会で、日の丸と、海かと思われる派手な色彩の絵柄のマスクをかけていた。奇抜な男だと思っていたが、発想のつかみどころは流行の突破口を切っていて変わり目が面白かった。安倍さんは、自分で国民諸君たちの送ったという野暮ったいマスクをしないわけにはいかず、敢えてかけていたが、いつの間にかそれもかけなくなってしまった。センスに欠けて見っともないと気が付き始めたのかもしれない。

  そうなるとただでさえ田舎臭い、安倍さんから送ってもらったマスクが我が家にも三着あるが、いよいよ旧態依然たるものになってきた。びょうにさして吊るしてあるが、捨てるしかないかもしれない。しかし製作費に466億円もかかっていると云うし、お粗末には扱えないか気がする。いっそのこと、額に入れて飾っておくとするか。五十年後に、「なんでも鑑定団」に出品して鑑定してもらうと、驚くべき馬鹿げた歴史的産物、レガシーとして高値がついて原価はただから、何がしかの付加価値がついて、その分が資産として回収できるかもしれない。よくよく考えてみたら、安倍さんがアベノマスクと銘打って送ってきてくれたものには違いないが、原資は国民が支払った税金の一部であることを忘れてはならない。
                                         11月28日


低空飛行の航空業界

  10月20日に商用のため久しぶりに札幌に向かったが、その時利用したのが羽田発9時30分のJALの509便だった。取引先で用意してくれたファーストクラスの座席1Cに身を置いて軽妙なエンジンの音を聞きながら1時間半の飛行を楽しんだ。とんぼ返りの慌ただしい日程だったので、帰りは翌朝21日10時20分発のANA56便で東京に帰ってきた。その時もプレミアムクラスを用意していただいた。この時は席が窓際だったので、折からの晴天の空を満喫する飛行であった。所要時間1時間40分であったが、空の景色を眺めて楽しんでいたらアッという間に羽田に着いてしまった。

  これは私の想像であるが、機体が上昇するときの飛行距離と時間は比較的短く、逆に機体が着陸態勢に入って下降していく時の時間の方が長くかかるような気がしている。窓から両方の場合の様子を見ていると、そのことが実感としてはっきりわかってくる。機体が水平飛行に入ってしまうと、全ては安定した状態になって、スリル感は失せてしまい、半減するといってもいいかもしれない。地上の、大地の起伏と変化の激しい場所を飛行していくなら別だが、機体の高度に迫ってくるような地上の景色なら別だが、ましてや運上と会場だとするとモノとニーな気分になってきて快い睡魔に襲われることだろう。長時間の、夜間飛行に在っては、勇壮な気分とは縁遠くなってしまうこと必定である。

  それは兎も角、私の場合の札幌飛行はすこぶる順調であった。日頃の行いの然からしめるところかと思って憚りながら自己賞賛している。というのは、ANA機に乗って札幌から羽田に着いたその日の夕刊に、ANAの決算が大幅に悪化し、史上最悪であったという記事である。コロナ禍の蔓延する状況で、内外の搭乗客の激減が続き状況悪化は避けがたい事態であった。会社の決算の赤字がもとで、途中で墜落でもされたら木っ端みじんである。あり得尚ことではない。会社に忠誠を誓った純真な機長がたまたま操縦していた時に、会社の決算が史上最悪の結果だということを知ってショックを受け操縦を誤ったりすることだってありうるからである。先行きを悲観して自棄自爆になって、まさか乗客もろともというわけではないが、しかし精神的な打撃にはなるだろう。

  それとコロナ禍である。今の札幌は、コロナ感染症の拡大の再来であって、札幌市の夜の店の自粛要請の緊急事態宣下を出したりして大変である。先だっての小生の札幌行の時のように、優雅にのんびりとして半ばビジネスの日程を楽しんでくるわけにはいかない。危ないところであった。混雑するススキノ辺りを感染者とともに散策していたりしたら、高齢者の感染となって今頃は、人工呼吸器やらエクモもを装着して虫の息になっているに違いない。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。


  ところで、外国の航空業界は虫の息そのもので、破綻寸前の航空会社もある。既に申請したところもあって火の車である。航空業界の決算の悪化と回復期待がないことは、暗雲である。背景には、コロナ前まで日本勢は継続的に経営体質を強化してきたことがある。ANAは整備や客室の現場でコスト削減を積み重ねるなどして、経営破綻で手厚い再建支援を受けたJALに迫る利益を上げてきた。当面のコロナ下でも、ANAやJALは人件費抑制や政府に頼らない資金調達など自力による再建を優先する考えだ。

  もっとも、需要低迷が長引くと国内航空もリストラ費用がかさみ赤字幅が拡大する恐れがある。欧米でコロナ感染再拡大の勢いが増している。本格的に航空需要が落ち込む時期に入る年明け以降には、欧州勢などの経営危機が深刻化する可能性がある。

  ANAやJALにとっても国際線の回復が見込みにくい中、国内線がどの程度回復するかが焦点になる。同時に賃金の高いパイロットの人件費抑制など平時に難しかったコスト削減策にも大胆に取り組む必要がありそうだ。以前のように、産業再生機構のような資金に頼らざるを得ないことにもなりかねない。委員長だった朋友の高木新次郎君が生きていれば又、彼のご厄介になることだろう。その時には又、今度は15兆円の資金を引っ担いで、僕のところに相談しに来るに違いない。出来るだけ皆に使った方がいいか、救済企業を選別してやった方がいいかどうか。僕だったら又、今度は残さずに全部使っちゃえと云うに違いない。  

  安倍さんだってあんな野暮ったいマスクに466億円も使って居るんだから、ましてや世界的な前代未聞の新型コロナ感染症の、災禍の企業救済とくればジャンジャン使って景気を盛り上げたほうが有効だろう。惜しみなく全部使ってしまえ、足らなかったら足せばいいんだ、日銀が刷っていけばいいんだからと。後は何とかなるだろう。  

国も自治体も台所事情は厳しく、さりとてコロナ禍に苦しむ庶民や中小企業を見捨てるわけにはいかない。対策は色々と講じられてはいるが、急場しのぎのあてがいぶちで根本的な解決方法にはなってはいない。ゾンビ企業を救ったりすることは論外だが、将来を期待される企業についても積極的に支援する好機である。 受ける側でも旧態然とした経営方法では早晩破綻の道を転び行くだけであり、持続可能な企業を伸ばし将来を展望できる職種に切り替えていく勇気が必要である。失業者の増大が懸念されているが、雇用政策を考えた場合でも、一時的カンフル剤にとどまったにしても時間稼ぎという観点から、この際は財政上の支援策は有効である。 

  昔はスチュワーデスは女性にとって花形の就職先であった。 銀行もつい最近までは競争率の激しい就職先であったが、今や金融再編がうわさされるほどに深刻な状況である。コロナ禍の優位な一つが、テレワークと在宅勤務の普及で、生活様式も認識も徐々に変わって来つつある。 一極集中の東京や大阪、福岡と云った巨大都市の生活が見直されて、地方でも勤務が可能な時代に変わりつつある。こうしたときこそ、置き去りにされてきた地方の活性化のチャンス到来と、先ず地方自治体の首長が気づかなければならない。ぼんやりしている時ではない。前向きに考えて、地元に誘致する誘惑的な政策を立案し、人口流入のきっかけをつかむことである。

  例えば、税金上の優遇策をとってみたり、都会並みの厳しい規制を緩和、解除したり、強力な支援策を投じて人口流入のきっかけをつかむことである。何よりも地元の魅力を伝える大胆な発想を展開することによって、移動する住民の意欲を引き出すことに努めなければ、ぼんやりしてんじゃないぞと発破をかけたいくらいである。 人口移動が盛んになって、住みやすい土地、住みやすい住環境を整えてやることが一番である。映ってきた住民の所得税や固定資産税の十年間免除、法人税も同じ扱いとくれば、地元に落ちる金は確実に、今までよりは問題なく莫大な波状効果を発揮するだろう。 経済学的に見ても、ケインズの乗数効果(消費)と加速度理論(投資)は有効に作用するはずである。    11月30日 


    トランプ大統領のあがき

つじつまの合わぬトランプ氏の言動に変人奇人をさらすアメリカ 

国民と国家を代表する位置の人と違ひで奇人のトランプ 

バイデンの政権移行の手続きを認め敗北は未だ認めで

民主的選挙の結果を踏みにじり権威を損なふ甚だしきに

アメリカの国民性を疑ひてその良識も無きや振る舞ひ

国民の差別・分断を激化させ国の命運を危機に晒せり      

  


社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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