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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

二つの竜巻

  

連休明け、二つの竜巻

天候不順で慌ただしく過ぎたゴールデンウィークが終わりました。大震災後にようやく活気ずいた民族大移動の連休が明けました。東北の被災地にボランティアで復興の応援に訪ねた人、東北産地に出かけて景気を盛り上げに行ったひと、善意に満ちたたくさんの人たちが連休に参加しました。それぞれに思いを託して充実した日々を過ごしてきたに違いありません。
ふと気が付くと世界の流れを変えるかもしれない大きな出来事が起きていました。一つは、日本に起きた[ 原発ゼロ] の瞬間の日を迎えたこと、もう一つはEU圏で行われたフランス大統領選挙と、ギリシャの総選挙の結果であります。先行き不透明の中、大きな試練に世界中の人たちが遭遇することになっています。そのことを象徴するかのように、国内でも此処二、三日、局地的に気象異常に見舞われ、あれた天候異変に襲われました。その結果、各所に落雷、突風、竜巻が襲って大きな被害を出しています。

北海道電力の泊原原発3号機が五日深夜、定期検査のため発電を止めました。これで国内にある五十四基の原発全てが停止しました。日本の経済を支えてきた基幹電源が停止されたのは一九七〇年来四十二年ぶりであります。「原発ゼロの日」は日本と世界の歴史に刻まれる日になるに違いありません。
今私たちは今もなお、東電の福島第一原発事故の悲惨な状況下におかれています。それを目の当たりにして原発の危険を冒しても原発を再開させようとする意見と、このまま原発なしでもやっていけると云う二つの意見に分かれてきました。日本は今、その選択肢の決断に立たされています。日本の電力行政を根底から揺るがす問題に直面していますが、事故でその全容が国民の前にあぶりだされて人々の意識は大きく変わりました。政府や電力会社に対する不信の念は大きく、このままではいけないこともわかってきました。
これを無視するかのように政府は夏の電力不足の危機を前面に打ち出して、国民に危機意識をあおっているように見えるのは残念であります。昨年暮にもどさくさに紛れて原発事故収束宣言を発表してしまいました。あれは一体なんだったのでしょうか。事故原因の徹底的解明と、事故による被害の影響の収拾を図らないままに、拙速の感を覚えます。今年になってからも全ての原発をなし崩しで稼働させようとしているかに見えます。しかし中途半端なままにごり押しをしていけることではありません。喉もと過ぎれば、すぐに痛みを忘れてしまう国民性です。仮に同じような規模の原発事故が一発でも起きたら、日本は二度と立ち上がることはできません。民族の存立の前途を占う今こそ、旧態然の考え方を改めて冷静、沈着な慧眼を以て、賢明な思索と判断と実行が求められます。
もとより原発に代わる再生可能なエネルギーを求めて技術開発が盛んにすすめられています。こうした機運と実行に対して国と政府は惜しみなく強力な支援体制を築いていくべきであります。まず民間の参入と実行を円滑に促していくためにも電力会社が独占している送電網を、広く開放する施策を直ちに果敢に実行すべきであります。この機に至って右顧左眄の政府の関係者は速やかにその職を解き、民意に即して政策を推進していく能力を有する人材の登用を図り、決断する意思を野田さんが示すべきでしょう。能無しの古臭い人間を重要なポストに温存し、既得権益にすがる人物を置いていたのでは、事態を解決し、より改善の道を進むことができません。方向が定まれば、できることから積み上げ方式に手掛けていく手法が肝要であります。

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フランスの大統領選挙は社会党のオランドが初当選を果たし、ドイツのメルケル首相と欧州の金融危機の解決に奔走してきた名物男のサルコジが破れてしまいました。欧州金融危機の思惑が錯綜するさなかの緊迫した選択と審判が下されました。放蕩息子に例えてもおかしくないギリシャの総選挙では、大連立を組む二大政党が惨敗しました。結果については尚予断を許さない流動的政局であります。温度差はありますが、いずれの理由も政府債務危機への対応で、経済財政の緊縮政策に国民の不満が爆発した結果ですが、EUの政局不安や経済混乱と不振は、そのまま世界経済に暗い影を投げかけるもので、一刻たりとも目を離すごとができません。しばらくは一喜一憂の状況が続くものと思われます。
EU経済の問題については、フランスでは成長路線を進めるオランドに対して一定の評価を下し、同時に野放図状態のEU諸国の財政再建の引き締めをどのように図っていくかが焦眉の課題であります。いたずらに緊縮財政を進めて経済の悪循環を惹起せしめる結果にもなりかねないので、ギリシャのように役人の膨張を許したままの財政の垂れ流しは困りますが、緊縮財政の暗い政策一辺倒ばかりでなく、ここは心機一転の気構えがあっていいでしょう。民意の正しさが反映されたものと思います。経済の成長路線を否定せずに一歩踏み出すことも、社会不安を消し止めることにつながることも想定されます。若者の新雇用を創出する社会を目指すことが大切です。若者に夢と希望を持たせるような奇抜なアイデアが、民間企業の競争に見られるようなアイデアが、政治の世界にも大胆に導入することが大いなる刺激となって、前進の道のりを大きく開くものとなります。

そこで日本はどうすべきでしょうか。幸いなことに東北大震災の大被害にもかかわらず産業界は自律回復に努力して、一時落ち込んだ企業業績も大企業を中心に驚異的な回復の兆しを見せてきています。自動車産業も、東北に散在する部品工場が操業回復を見せて生産の軌道に乗って順調です。トヨタ自動車は今期一兆円の純利益を上げる見通しを立てています。住宅需要も一部に回復の兆しを見せてきており、小売流通業の業績も回復基調にあります。ただ依然として東電原発事故による放射能汚染による被害は長期にわたるもので、行く手を阻む障壁となっていることは如何とも仕方がありません。それはそれとして、この被害を補って行くために、他の手立てを講じていく努力が必要であります。
地震、津波、放射能汚染で徹底的に破壊された地域の復興に膨大な資本を注いで行くよりも、そうした旧態の状態をこの際思い切って放棄、断念し、その分の資金を他の新しい分野に資金を振り向けて投入し、広く活用していった方が結果としていい場合があります。もちろん被災者に対する財政的支援は、これを迅速に行っていくべきでやや遅きに逸した感じをぬぐいえない気がいたします。尚考えられることは、汚染されたコップの水に、いくら真水を注いでも所詮は同じ結果であります。現場では、そうしたケースが沢山想定されているのではないでしょうか。そのための財政支援は積極的に行っていく姿勢が必要です。今こそ発想の転換が重要であります。5月8日。


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   G8首脳会議の閉幕と、成果。

   総選挙を終えたばかりのギリシャで、混乱が収まりません。政党の乱立の中、連立政権が出来ずに混迷が続いています。政治家を除いた有識者による臨時政権の樹立が大統領から提案されましたが、この構想も拒否されました。結果、6月17日に再び選挙のやり直しが行われることになりました。その間の政治空白の国民的、経済的損失は侮れません。放蕩息子のやりたい放題のだらしなさには、もはやEU諸国は辟易の状態であります。そのために世界経済への影響も看過できぬ緊迫した状況が続いています。ギリシャのなりふり構わぬ振る舞いには、反省と改心の寸部もうかがえません。さりとてこのままギリシャを突き放すこともできず、手を焼いたままなすすべがありません。ギリシャのEUからの離脱がうわさされる中、あとさきを考えぬ無謀な選択をもくろむ低能もいます。謝金だらけのギリシャの再建を一体誰が見てくれるでしょうか。EUの援助なくしては空中分解するだけです。EUはその余波を恐れているのです。国も人も、国と人の弱みに付け込んだ、まさに放蕩息子のだらしなさ、狡さが見え見えです。
   破たん同様のギリシャの経済は疲弊と混乱にあって、治安は悪化し、ギリシャの古代都市の象徴たるパンテオンを訪ねる人もありません。古代王朝の神秘的威光も影を落し地に堕ちて、神々も慨嘆し星を仰ぐばかりの放心状態であります。観光立国に生きる国としては最悪の状態です。資源もなく、産業技術にも乏しく、観光立国に活路を目指す国の政治経済が、混乱と無秩序の状態ではまさに死に体と言われても仕方がありません。改革改善の道すら開けぬ有様では国の未来は暗然としてしまい、国民は夢も希望もあったものではありません。
   フランスでは名物男のサルコジが選挙に敗れ、改革の道半ばで退陣を余儀なくされました。緊縮財政に反対するオランド氏が多くの若者の支持を得て当選し、次期大統領に新しく登場してきました。激しい選挙戦を戦い抜いてきたオランド氏ですが、先進8ヶ国会議に個人的に出席して早くも各国首脳と親交を交え協調姿勢を示したことは、世界の不安払しょくに一役買って好印象として好感がもてました。
   オランド氏は削減一辺倒の財政緊縮政策に一定の理解を示しながらも、経済の成長路線を打ち出して雇用を生み出す政策を打ち出したことで、柔軟性ある政治姿勢が政界に明るさをもたらすことに成功したかに見えます。即ち、財政再建と、経済の成長政策を両立させていこうとして、硬直性の一面を緩和しようとしています。確かに暗い面を強く打ち出すばかりでは庶民感覚として受け入れられないこともあります。政治には、明るい面が必要で、国民に希望と期待をもたらして勤労意欲を促すことは、最大の政治的使命としなければなりません。同時に旧態を改め、効率よい社会の構築のためのの改造も必要であります。
   EUは、メルケル・サルコジ政治理念のもと、長きにわたり財政再建と緊縮政策を強力的に進めてきました。しかし一部は民意にかなうものではありませんでした。選挙の結果をメルケルは素早くとらえました。聡明なメルケルは変わり身早く、経済の成長路線も合わせて打ち出し、経済を活性化させる政策に大きく転換を図りました。そしてギリシャやイタリアやスペインなどの意向を忖度し、疲弊する経済を活性化させるべく政策の方向転換を素早く、電光石火のうちに図りました。その成果はG8の首脳会議における一致した共通認識を持つことで、世界政治と経済の混乱を回避することに成功しました。G8の首脳会議では、各国がアメリカのオバマ大統領との政策一致を踏まえ結束して、将来に望みを託しえたことは、今後の資本主義社会の世界政策の転換を図り、一歩前進の意義深い朗報であります。   5月21日


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浅草三社祭、金環食、そして東京スカイツリーの開業

   新緑の木々が輝き、薫風そよぐ初夏の下町に、三社祭がやってきました。浅草三社祭は、江戸三大祭の一つとして今に受け継がれ、浅草一帯の氏子・町内に豪華絢爛とした一大絵巻が繰り広げられます。今年は起源、発祥をたどっていくと七百年の歴史をきざむことになります。昨年は東北大震災があって自粛して三社祭は開かれませんでした。その分、今年は地元町内の華やいだ気分,横溢と相まって、三社祭りはいつになく豪華絢爛の江戸絵巻を繰り広げ、江戸情緒たっぷりの世界を堪能することができました。
   宮出しに集まった担ぎ手は、はやる気持ちを押さえて出陣を待ち構えています。鳶の張ったりかました拍子木の音とともに一斉に三基の宮神輿が朝早く、浅草三社の境内から次々に担ぎ出され、若衆の肩に入った神輿が一の宮、二宮、三宮と続いて仲見世を調子よく豪快に担がれていきました。雷門を出ると三方向にむけて各町内の若衆にかつぎつがれて、歓声と怒涛の渦のなか、終日地元を練りながらすぎていき、夕方日の暮れるころに浅草三社の境内に帰ってきます。竿灯に照らされた宮神輿は、揉みにもまれて群衆の中に立ち往生してなかなか進む気配がありません。こうして宮入が深夜に及ぶこともあります。
   私の生まれ故郷は浅草の猿若です。猿若は江戸歌舞伎の発祥の地です。ゆえにふるさとの町の格式は想像に難くありません。今でも当時盛んだった芝居小屋の名称の碑が、市村座、中村座、守田座の猿若三座の碑がゆかしく、当時の名残りを留めて立っています。猿若の袢纏を着てめぐってきた宮神輿に肩を入れ、いなせな気分で、しかし汗と怒声の渦にまみれて町内を担いで行ったのは、つい最近までのような気がして躍動する気持ちを抑えることが出来なくなって、群衆の渦の中につい飛び出していきたくなるのです。
   五月20日には浅草三社祭の本祭りを迎えました。薫風そよぐ皐月の空のもと、豪快、優美な宮神輿の担ぎっぷりを堪能した昨日は、故郷への私の郷愁の念を掻き立てるに充分でした。そして今日は、きらびやかな金環食の美しいリングを自宅から仰ぎみて、宇宙の神秘に触れることもできました。そして五月22日のあしたは、六三四メートル、世界一の高さを誇る東京スカイツリーの開業の日です。浅草から隅田川をはさみ墨東の地に建つ東京スカイツリーを見渡す景色は、優美なうえに圧巻であり、威容の一語に尽きます。周辺一帯が広々としてをるく輝き、新しき時代の幕開けを告げて、展望する景色は驚異的に一変しました。
   日本の古き文化と良き伝統を守り培いながら、現代の科学の粋を集めた東京下町が、新たな時代に向けて躍進していく姿を、誇りと希望を以て見つめています。


晴れわたる皐月の空の浅草に三社祭の囃子きこえ来

    夏空の光る五月のふるさとに宮の神輿のにぎはひて来ぬ

    二の宮のわがふるさとの猿若に担ぎてくれば勇みたつなり

    お囃子のにぎはひて聞く町なかを山車引く稚児の紅白のつな

    豪快に担ぐ二之宮に肩を入れ互ひに汗を拭き飛ばしけり

    白足袋に黒の脚絆のいでたちに勇みて担ぐ宮の神輿を

    流れ落つ汗もいとはず限りまで担ぐ二の宮の薫風のなか

    空に舞ふ金環日食の輝きのそのみなもとに神の在ります

    くすはしきできごとを見る法界のおきてに生まる細き金の環

    法界のおきてに動く星々の神秘を説きて限りなきかな

    空の御座あほげばともる金の輪のそのみなもとに神のほほ笑む

    金の環の空に浮かびて法界の妙なるおきて知るよしもがな

    おほいなる欅の枝に金の環のかかりて暗き昼のまなかに

    わが苑の真昼のそらに金の環の浮かびて妻にこれを捧げん

    天を突くスカイタワーの世界一夢と希望に光る夏空

上野駅出で立ち駒形橋通り真中に眺むおほゐなるたう

    ひむがしのそら朗々とうけてけ染めてスカイツリーの輝きてたつ

    こころざし高くかかげて突きすすむ先にタワーの高くそびへり

    開業の日をあすに待つ天空にスカイツリーの高々とたつ

    新しき時の世を告ぐ東京にスカイツリーの天を突くなり

    いつの日かスカイツリーの天空の回廊に立ち世を睥睨せん

    吹き飛ばし大震災の損失を打ち返し立つスカイツリーよ

    下町の大地の岩に根を下ろし栄えの空に映えるたうかな

赤き日の傾く街の空近くスカイツリーの塔をあふげり

    つやめきてスカイツリーの月の夜にあかりともして競ひあひけり

    下町の隅田の川をはさみたつ世界最高のタワーあをぎる    5月21日


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新橋・新彊亭で同期会

   薫風そよぐ5月27日、新橋の中華料理店の新彊亭で学院時代の同志が集まって気勢を上げた。同志とは、通称ドフロ会といって学院時代の必修選択科目だったドイツ語、フランス語、ロシア語の混合クラスの頭文字をとって、当時、担任でのちに早稲田大学の名誉教授になった植田重雄先生がつけたものである。
  植田重雄先生は宗教哲学者であり、その道で文学博士であり、また、会津八一の愛弟子である。そして会津八一研究の大家である。植田先生も自ら卓越した歌人であり、短歌同人誌「淵」の創刊者である。名歌、秀歌をたくさん残されている。会津八一を師とする先生だが、青は藍より出でて藍よりも青しということわざがあるが、実感として抱くものがある。残念なことであるが、6年前に他界された。もう少し深く付き合いたかったと悔しい思いである。したがってそれ以来、同期会のドフロ会には姿を見せないが、教え子たちに面白い傑物の人物がそろっているので、恩師がいなくともそれはそれで切磋琢磨の機会を以て、いつも楽しく豪快に過ごしてきている。幹事の努力もあるが、ドフロ会は立派に開かれてきているので心強い。そのこと自体に、大きな意味あいがあると、最近に至りますますその感を強くしている。
植田先生は、教え子が社会に出て行って次から次えと立派に成長し、社会で大活躍していることに誇りを抱き、尊敬の念を持っているといつも語っていたが、先生の洞察力はそこでも如実に示されている。当日、頼まれもしないのに経済評論家で経済学博士の森木君が一席ぶっていたが、だれも聞いていなかったし、同じく法学博士の大法律家の高木君がモノを言っても、みんなが山形に高木君の案内を受けていった時の滑稽な出来事に話が移ってしまい、まじめな話にはならなかった。世界民族探検家と僕は称しているのだが、桜庭君のブータンでの話も夜這いのことで大変参考になった次第だ。日本ではすでに死語になって久しい。世界には、日本にはなくなってしまった美徳の風習が未だに残ってあって実に面白い。川口君の若い時からのロマンチックは変わらないが、東京を離れ、伊豆の三島から今は沼津へと美しい緑の山と青い海と澄み切った空にあこがれて生活しているといっても、嘘っぽい気がして笑っていた。
   誰かが本当のことを言っていたが、三分の一が冥途に行って、三分の一が行方不明で、三分の一が今日出てきている勘定でこれでいいんだということである。そこで出てきている三分の一がしっかりして百まで生きるんだと付け足していた。その三分の一がひょっとすると世の中に迷惑をかけるということだろう。それを承知で生きていくということであろう。何にもわからず、よたよたしながら生きていくには意味がない。その点も又わきまえなければいけない。いつまでも気宇壮大の、天命を知る歳でいたいと思った。
  同期会は午後三時から始まった。18名が出席した。この時期になってもこれだけの同志が集まれば大したものである。それぞれの事情もあって都合のつかない連中だってたくさん出てくるだろう。名幹事桜庭君の計らいで、乾杯した後、酒に酔わないうちに、ろれつがはっきりしているうちに、それぞれの近況を手短かに聞くことになった。
  人生経験豊かな兵ぞろいである。話すことが振るっているので、居ながらにして漫談を聞いている感じで、抱腹絶倒の場面もあったりする。中には学生時代そのままに、謹厳実直に、真面目ぶって相変わらずの話術だが、それが却って面白い場合がある。真面目に話していてもだんだんと崩れてきて元に戻ってしまうものもいる。いずれにしても元気で達者な面々ぞろいで、この日はみんなと愉快に時間を過ごすことが出来て有益だった。
  昨日のドフロ会の様子を打ち込んでいたら、今、部屋に親しい客人が見えたので打ち込みを休憩することとし、後程この続きを当意即妙に書いていくつもりである。あるいは文章で書いていくよりも、得意の短歌を以tw現場で受けた受けた感興を話していった方が楽な気もするので、思いのままを短歌に詠んでお知らせすることになるかもしれない。俳句にしても、短歌にしても、短い言葉の中に小説以上の内容を織り込んだものが得られるので、むしろ簡潔明瞭で納得しやすいかもしれない。

新橋の新恭亭にドフロ会開きて友ら祝う喜寿の日

青書の気概新たに横溢のドフロの会に友ら集ひて

初夏の輝やく空に志かかげて我ら今し集ひぬ

我ら皆天命を迎えすこやかに心身共にこの先を行く

   それぞれに道を歩みて学び舎の思ひをみたし尚先を行く

   来し方をふりかへりみてつつがなく神のご加護に喜寿を迎えり

   天命を知る年となる我が身ゆえなすこと全て良きと覚へし

   青春の日をふり返りなほ続くこころ燃やしてあすに臨まん

   新緑の燃え盛る日にドフロ会開き朋友と語りつきずに

   小金井のコースに友と出でしとき絶妙の打球に心おどれり

   学び舎の友と語りて意義ふかし面白おかしく時をすぐしぬ

   アルバムを開き学び舎の友来たる互ひにつつがなきを祝へり

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経済産業省の決断

   経産省の官僚諸君が決断して事態がいよいよ動き出しました。平成の経済を根底から改革していく勇気ある英断であります。手がけていく官僚諸君の手腕を大いに発揮して、国益を重視して、国民経済の発展のため尽力を尽くしてほしいと期待しています。
   日本経済の基幹産業である電力行政は、電力会社が原発事故で伏魔殿となっている実態が暴かれ、国民経済を蝕んできた経営姿勢が白日の下に晒されました。大きな犠牲を払いましたが、ようやく改革改善と更なる国民経済の前進のきっかけとなったことは、電力会社にとっては歴史の皮肉な結果でしたが、これこそ神の大いなる託宣と導きであって、これを無益に扱ってはなりません。これを千載一遇のチャンスと受け止め、官僚諸君の手腕を発揮する絶好の機会と受け止めて、改革のため更なる努力を払っていくことを期待してやみません。
   今朝の朝日新聞の一面記事によると、電力会社の発電部門と、送・配電部門を分ける所謂「発送電分離」に一定の議論を終えて結論を出し、2014年以降に進めていく方針を固めたとのことであります。今までは電力会社が発電部門と、送電部門を兼務し独占事業として地域経済に根を張り力を及ぼし、産業界と国民を影響下においてほしいままの経営を行ってきました。しかも旧態然として利権に居座り、巨大な組織を以て独占と隠蔽工作を繰り返し、揚句の果てに不祥事と大事故を起こし、国民経済と国民生活を脅かす結果となりました。
  この機を逃しては東電の改革はもとより、電力行政を根本的に改めて行かない限り、将来の国民経済の円滑かつ飛躍を望む展望は描けません。このままでいく限り我々は、暗澹たる将来を待つしかありません。遅まきながら経産省の諸君はこれに気付いて、勇気を以て迅速に電力業界の発送電分離の準備をすべきであります。その局面に王手をかけていく決心をしたことは誇りであり、称賛にあたえするものです。
   送電網を広く解放し活用して、民間企業の自由な参加を促せば、大小含めた多くの発電業者が電力業界に参入して来るでしょう。その結果、より安価な電気を消費者に提供することもできてきます。つまり消費者が自分の意志によって提供者を選ぶことができ生産者と消費者とがあいまって電気産業に参加する仕組みが出来上がってきます。一社独占の地図が塗り替えられて、自由闊達な企業が競争に勝って、作法飛車に対峙する構図が出来上がります。
  こうした動きは、自然エネルギーの製造に大いに役立つことでしょう。地産地消のスキームも広まってくることでしょう。その裾野は各方面に広く行き渡り、新たな産業の興隆につながって経済効果は計り知れません。ここは優秀な官僚諸君の手腕に期待して、豊かな発想をもとに日本独自の進路を確立していくべきであります。たとえば技術に絶対の確信を得て、原発の経済的優越性を認めたにしても、日本国は火山国、地震国の上に建っていることは避けがたい事実であります。
  巨大な、前代未聞の地殻変動がこのさき、この地に起きた場合に、東電原発事故のようなことが起きないという保証はありません。仮に同じような規模の事故が他に一発でも起きたら、日本は二度と立ち上がれないことは確実であります。そのような場所にまたぞろ原発再稼働をこころむ輩がいることは、知能程度の低さ、品格のなさが如実の思いがします。馬鹿は死ななきゃ治らないとは、浪曲師の廣澤虎造の云ったセリフですが、廣澤さんのお小言を聞かなければ分からないようでは死んでも治らないということになってしまいます。全知全能の絶対的な神様に成り代わってやるのなら別ですが、そうでない限り人間のあまりにも過信、妄想の結果に期待をかけることはできません。愚かな、無残な結末は自明であります。その時こそは文字通り悲惨な地獄に突き落とされる運命どころではありません。大事な国土を子孫に残していく義務と責任を放棄する大ばか者であります。
  危機に立ち上がった聡明な官僚諸君の決断に敬意を表します。諸君たちのとった行動は、日本の産業界にとって画期的な出来事であり、旧態を断ち切り、今や日本経済の黎明を告げるものであります。悪しき世の逆風を払いのけ、省内外のあらゆる障害を乗り越えて、組織改革、経営改革を期し、日本経済の基礎となる電力業界の透明な明日を目指して獅子奮迅の活躍を期待しています。国民の政治意識の高まりは大きく、新しい時代にかなった行政統治の理念と姿勢がこれからの官僚諸君に求められてきます。もちろん新しき時代にかなった立法府の活躍が必須要件であります。国民のための行政はいかにあるべきか真剣に考えながら、国益を考え大所高所から正しい道を確立していくことが必要でしょう。
   剣が峰に立つに日本に必要なことは、今こそ官僚諸君の、志高く、孤高の士たらんことを願ってやみません。 


      官僚の英知を駆使し電力の発送電の分離うながす

      聡明な官僚諸君に日本の進路を築く力あるべし

      今もなほ原発ゼロの日本に新たな進路を築くくにたみ

      放射能汚染とたたかふこの国の進路に神のご加護あらんや

      原発の事故の洗礼をうけて立つ官僚諸君の今ぞあらたに

      脱原発電力行政に転換の道にさかえのもとを探らん

      この国と民を守れる神ありて千代よろず世に安きかちえん
                                 5月30日

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原発ゼロと再稼動のたくらみ

   東北大震災と原発事故は狭い日本列島に甚大な被害、損害をもたらしました。わけても恐怖の水素爆発と原子炉の燃料棒のメルトダウンは、広範囲な放射能拡散と汚染の洗礼を受けました。その被害は天文学的数字です。しかも将来に長く影響を及ぼしてゆき、日本国は今、民族存立の危機に立たされてます。これは決して過言ではありません。
恐怖に脅えて原発ゼロのままの状態が奇しくも続けられています。同時に夏季の需要期に向けて、電力不足を補う手立えてを講じています。原発事故の悲惨を体験して、原発廃止に向けた機運が遅まき乍ら国民の間に動き出しました。そして節電機運も高まりました。そして脱原発社会ののろしが全国的にあがるかに見えました。しかし喉元すぎれば熱さ忘れるの諺どおり、原発再稼動の動きが出てきまた。政府と電力業界がストレステストを終えて安全を確認したとして福井県の大飯原発再稼働を目指して画策し、水面下でその準備を着々として進めてきております。原発事故が恐怖の被害を子々孫々に残す癒し難いモルヒネであることを承知の上だから始末に負えません。暫定的措置と断っていますが、暫定措置が暫定にとどまらず、規制措置としてうやむやに動かされていくのが目に見えています。既に再稼働の後続部隊が虎視眈々として出番をうかがっています。北海道の泊、鹿児島県の川内、石川県の志賀、愛媛県の伊方など各原発基地が再稼働候補に乗ってきております。 経済性を重視し、 安易な電力供給の道を選ぶことは衆目の一致するところですが、いざという時のその代償はあまりにも膨大であり、致命的であります。穏健にして繁栄の道をを歩むか、劇薬を含みながら危機を抱え込んだ道を突き進むか、損失と経済的メリットを天秤にかけたとすれば、最早、議論の対象にもならないことがらであります。
一方、原発事故以来、再生可能なエネルギーの生産に向けた幾多の方策が各方面で打ち出されてきております。その努力は、既に民間のなかに澎湃として台頭にきています。地産、地消といった経済的活動の価値感のもと、大きなうねりとして抬頭してきました。機運は地域経済の活性につながって、新しい経済システムと地域社会の構築に大きく貢献しつつあります。個の機運を広く現実のものとしていくためにも、電力会社の発送電分離の政策を迅速に進めなければなりません。先に経産省の優秀な諸君のもとで、この構想が強力な布陣を以て推進されていくことが発表されましたが、日本の経済産業構造を根本的に改革していく先鞭となる使命を持ったものであります。国民が一丸となってこの政策を国民経済の目線に会ったものとして強力に支持していかなければなりません。政府も産業界も、この芽を摘んで絶やすようなことを行ってはいけません。
今や覚醒の時、安易な方策を選んで、将来に禍根を残す愚策は、厳としていましめるべきであります。


ヨーロッパの金融危機

  あと講釈を述べるつもはありませんが、今年に入ってEU金融危機の引き金になったギリシャ問題について、私はギリシャのEUからの離脱はないと思ってました。選挙活動で大風呂敷を広げて大言壮語をしても、所詮は借金ずくめの貧乏所帯のたわごとであります。火事の元となった自国の借金問題で、他国に助けを求めながら、それらの善意好意を無視して自力回復ができるわけがありません。財政危機と放漫財政、経済の疲弊、政治的混乱と問題山積の国であります。放漫財政の是正と、自制を求めるEUの要請は、正直のところ正鵠を得たものです。
  更生をはかる身でありながら贅沢を尽くし、尚放蕩三昧の生活を続けることはできません。昨日行え荒れたギリシャの再選挙では、緊縮財政賛成派が反対派をおさえて勝利し、ひとまずEUの信用危機は峠をこしました。まかりまちがって反対派が勝利し、EU離脱ともなればEU圏のみならず、世界経済に及ぼす影響は計り知れません。ギリシャだけにとどまらず、EU 圏そしてアメリカ、日本へと波及し、さらには中国を始め新興国にも飛び火して深刻な状態を惹起することでしょう。これは以前から予想されてきた事柄です。
 片や万が一の時であっても、EUからならず者を追放して肩の荷がおりたことで、一時的ショックはあるもののEUの信用不安の火種をたやしたことで、正常化と信用回復の道すじを描いたことになるかもしれません。私は両面から、ギリシャ問題は巷間、聞き及ぶようなことはないと思っていました。いづれにしても選挙の問題が良識的に結着を得たことは朗報的でした。
  今日は、梅雨の間に見た夏の明るい日盛りです。しかし南方海上には大型台風4号が本土上陸をうかがって北上を続けています。今日から沖縄全島は強い暴風圏に入っています。天候、気象の変化と同じように、雨と風を伴った大小の嵐が地球上を襲ってくることでしょう。これから先幾度となくEUと同じような財政金融問題をはらんで、世界の経済を揺さぶる事件が起きてくることでしょう。金融資本主義のジレンマですが、これをその都度克服して行き着くところまで闇雲に行くしかありません。闇雲とは目蔵めっぽう、出鱈目ではありません。荒々しい世の中であれば、青天の霹靂に備えた準備を要することであります。立ち向かう精神的胆力の養成であります。これがグローバル経済の宿命でもあります。
  EUの金融危機の問題は、各国とも国家財政の行く方にかかっている問題だけに、これから先紆余曲折を経て、やがては収斂されていくことでしょう。その間の賢明な処方策が打たれていかなければなりません。 6月18日


社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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