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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

vol.9-10 政権交代の実現 、 日航の再生に高木新二郎氏

 政権交代の実現(1)
  
 

山が崩れ、川の流れが変りました。
 8月30日に行われた衆議院議員選挙の結果は民主党が308議席を獲得し、圧倒的な勝利を収め、宿願の政権交代の実現を果しました。自民は119議席に敗北、歴史的惨敗を喫しました。
 今回の選挙の特長は、積年の自民党の堕落したマンネリにあきたらぬ国民が、変化を求めて民主党に一票を投じた結果であり、憲政史上画期的な出来事であります。
 ようやく二大政党時代に政権の移譲が可能となり、それだけ民主党の成長を示すものと思われます。
 その民主党ですが、これからの政権運営には未知数の点も多く、もとより困難な舵取りは覚悟の上でありますが、国民の付託に応え、清新にして発らつな政治手腕を発揮してもらいたいと思います。
 顧みて、自民の大物議員、古参議員が顔をそろえて落選している現状を見るにつけ、有権者の意識の変革を求める時代的流れは当然であり,正鵠を得たものであります。議員の清新にして発らつたる若返りはもとより、世論を背負って当壇した諸君たちの双肩にかかっています。堆積された汚物を政界から一掃清掃し、利権やしがらみのない政治の場を構築し、国民本位の政治を全うしてもらいたいと思います。
 308議席の上に立つ民主党の政治的責任は重大です。国民の信認と期待を裏切ることなく、驕りを排し、冷静沈着に政権の運営を図って欲しいと期待します。又グローバル化の波は看過しえない世界的思潮であり、現実であります。内外問題の解決と推進に英知を以ち、品格を以て積極果敢に挑んでもらいたいと思います。     (8月30日、深夜記)


         

       政権交代の実現(2)

   第45回衆議院議員選挙は、民主党が自公政権を圧倒的多数を以って制覇し、ここに民主党を中心とした政権が誕生することになりました。民主主義国家でありながら、半世紀に及んで自民党の一党独裁政治を許してきた我が国で、野党・民主党の政権獲得と、与党・自民党の下野は、政権交代の事実上、日本の憲政史上に記した画期的大変化であり、大事件であります。
   最近の政治的潮流は、二大政党に収れんされる勢いで民意が安定し、自民、民主の政策が次第に練達されて共通的視点と将来像が出てきて、政権交代が円滑に行われる素地が醸成されつつありました。政権交代は、日本国民が厳粛に下した選挙の結果であります。
   アメリカではオバマ政権が誕生し、初の黒人大統領として全世界の注目を浴びておりますが、そのオバマ氏のかかげる政治理念と、凋落したアメリカ経済の立て直しには、今までの概念と手法を以てしては、到底解決しえないジレンマに立たされていたアメリカ市民社会の状況でした。これに敢然として立ち向かったのが、アメリカ市民の賢明な判断と意志決定でした。結果、初の黒人大統領とまでいわれた選挙結果となりましたが、歴史的流れと必然性はもとより、そのこと以上に普遍性をもたらしたオバマ大統領の出現の意義となったわけであります。

    今回の政権交代は、自民党独裁政治に終止符を打ち、既制概念から脱却して再生をはかった国民の民意の決定とみて過言ではありません。(8月31日記)


     即 詠


権益としがらみにつく自民党政治にうきてもうろうの民

積年の自民党政治にへきえきし民主党政治に託すくにたみ

くにたみは今一票を行使して自民を絶ちて民主を担げり

山崩れ流れをかえし総選挙結果に臨むくにたみの先

くにたみの憲政史上に画期的変化をしるす総選挙とや

歴史的勝利を収む民主党嵐の夜の見入る結果に

人がらと個性のありてそれぞれに党の不安の寄合ひ所帯も

強力なリーダーシップを発揮して民意に沿いて先を行くべし

豪腕の小沢と友愛の鳩山の政治に映せくにたみの意志

台風の近づき去りて秋の日の天気晴朗の船出祝へり

                    (8月31日記)


      


           大勝の民主党へ
  
 8月30日の衆議院の総選挙で、政権交代を大勝で果たした民主党が、国民の付記に応えて恐らく四年間の政権を運営することになりました。
 恐らくと称するのは、民主党を大勝利に導いた立役者の一人、小沢一郎さんの政治家としての今後の行動であります。万が一、過去の政治歴が示すように、民主党離脱とか、分裂とか云った事態を連想することがなければということです。新人を多く輩出し、寄合い大世帯となった民主党にまさかの愛想をつかしてです。そうしたことのないよう、抜群な個性を持っている小沢さんには、協力して国政の運営にあたって欲しいのです。
 一方、華麗な家系が示すように、鳩山由紀夫さんの政治家としての素質と実力が、乱世の世にあって国民の信認をえて政局の安定した基盤を再に強固なものとして、将来に構築ゆけるかどうかです。過去の政治活動が示すように、乱世に強い遺志と慧眼の持ち主であることも事実です。一見、現実に二頭政治が円満に遂行してゆけるかでしょう。だからこそ、両者に対して、冷静沈着な姿勢と言動を求め、世界の日本として恥しくない指導力を発揮してもらいたいと、二人の健闘を願うばかりであります。政治の世界で「豪腕と友愛」は、良い意味で必要であります。

「豪腕」とは、堅固な信念を貫き通す意志でなければなりません。その意志は、又、国民の平和と安寧を目ざす高い理念に裏打ちされてものであります。「友愛」とは、厳しい競争社会で公正と倫理を確立する信念の堅持を貫き通す意志がなければぜい弱な言葉落ちてしまいます。それは自由と民主に裏打ちされたもので、普遍的人権でもあります。
 「豪腕」と「友愛」の素晴しい組み合わせを以って、民主党の実力を発揮してもらいたいのです。今や大世帯となって、実力発揮の民主党にとって、その基盤の確立には時間がかかるかも知れません。そのための忍耐にも、国民は理解してこれを支持してゆくでしょう。そこで一首、

     豪腕の小沢一郎と友愛の鳩山由紀夫にかける国民(くにたみ)

     権力の座に立つ者のおごるなくただくにたみに尽くせその身を

   一方、大惨敗の自民党は、今回の総選挙の奔流に溺死、消滅するかに思える程でありました。民主々義国家でありながら、半世紀の亘り政権をになってきた姿とは思えず、あまりにも無残であり、悲惨であります。軽ろうじて、その存立を維持しえたとしか思えない心境でした。
 思えば、小泉改革のあとの醜態は目をおおうばかりで、不祥事の続発に国民は嫌悪感すら覚え、落胆、失望の日々を送ってきました。
   いずれも記者会見で、顔にばんそこうを貼って出てきた低脳大臣、酔っ払って出てきた居眠り大臣は、手の付けようのない自民党の醜態を物語っていました。誠に情けない話であります。猛省を促すゆえんであります。(9月2日記)


                  鳩山政権と国家戦略局
  
 懸念された鳩山代表による人事の骨格の大筋が確定し、16日の国会での首班指名を待たずに、ほぼその陣容がはっきりしてきたことは喜ばしき限りであります。民意の期待に応えるためにも、つまづきは許されません。
 そこで先ず、幹事長には実力者の小沢一郎氏が決まりました。功労賞報的にも、実力的にも当然です。政治資金規制法にふれた公設秘書の逮捕と起訴を受けて、自から代表の地位を退かねばならなかったことは悔やまれるところです。本来なら、宿願の小沢一郎総理と云うところですが、運命のいたずらに甘んじなければならない立場を考えると同情を禁じ得ませんが、青史に千載を列する名政治家としての誉れこそ大切であります。
 小沢一郎氏像を論ずる意志は毛頭ありませんが、天賦の才を如実に示すこの好機こそ大事にしなければなりません。論語で孔子は「六十にして耳順い、七十にして自ら欲するところに従いて矩を踰えず」とあります。人の一生には、自ずと先があります。円熟した政治生命も、この先10年と保証されるものではありません。豪腕、こわもて、独断専行、こわし屋といった風聞も、青二才の時とは心境も違います。兎角暗いイメージに把えられる傾向がありますが、もしその一点張りとすれば、小沢氏の周りに有能な人が集まってこないし、人の上に立つことはできません。
 小沢一郎氏の魅力は他にあるはずで、或いは凡人の及び知らざるところかも知れません。名実共に政治の桧舞台に立ったわけです。マラソンで云えば最終コーナーに差しかかっている人生であります。万感こめて大輪の花を咲かせて結実させてもらいたいと念願しています。権力の行使には責任があります。晩節を汚すことなく、小沢一郎氏の信念と情熱を思う存分発揮して、若手政治家の育成につとめてもらいたいと希望します。目的と使命は、国民のために全力を尽し、身を放げだすことであります。

          豪腕を逆手にとりて国たみの栄えに尽くす
          大いなる君

  官房長官には鳩山側近の平野博文氏、国家戦略局担当大臣には菅直人氏、外相には岡田克也氏、そして財務大臣に藤井裕久氏と実力者の揃い踏みがほぼ決まり、陣容は圧巻であり、若手も加わって新鮮さと活力さがあります。失礼ながら、見飽きた顔ぶれの自民党時代の政治と比べ、充実した骨格で、これからの内閣も期待が持てます。
  久しぶりに政界に新風が吹きぬけて、躍動感がうかがえてきました。役者はそろったが、有名無実に終わらぬよう充実した政権運営を期待してやみません。  (9月7日記)


        
                    

               鳩山新政権の発足
  
               
                        (1)

   日本が世界的激動に揺さぶられたここ数年でした。そして世界的な潮流の流れにのまれて来た日本国でした。外国の大変化にばかり目を奪われて主体性を失い、右顧左眄の体たらくの日本の政治と経済社会でしたが、それも長年の自民党(公明党)の事実上の一党独裁の腐敗しきった風潮に鈍感を極めた国民にも責任の一端がありました。それらを全て拭払しきるように、国民は今回の総選挙を以って一大決心をし、政権交代を実現させました。民主党が308議席を獲得し、圧倒的勝利を収めて、これから日本が一変しようとしています。正に晴天の霹靂で、自民党政治が終息したと云っても過言ではありません。
   日本の、憲政史上の大変化を記す大変革であります。閉塞状態にあって、ひたすら苦渋と忍耐にあった日本の国民は、自分たちが演じた活動の成果に今さらながら驚き、且つ歴史を作ることに参画した意義を噛みしめております。国民は自国の姿と道に覚醒しました。民主主義に基いたこの正しい思想と理念を持続可能なものとして標榜する時、鳩山、小沢両氏に牽引されていく政治の責任は壮快なものであり且つ、責任重大と云わなければなりません。明治維新に匹敵する大変革であります。今までの歴史観を以ってしては、この国も、国際社会の現状は、制御しえない次元に広がりつつあります。そのことを認識して局面打開に英知と友愛を発揮し、リスクとクライスに立ち向かう信念堅持が必要であります。  国民も、目先の利益にとらわれず、長期的な視野に立って、国民本位の政治と行政を行うための基盤の確立に努力と、忍耐を持つ必要があります。変化には迅速を必要とはしますが、実働するまでの立ち上がりの準備に相当の時間を要するでしょう。そのことでいらだつようなことがあってはなりません。鳩山新政権を大きな目と、心を持って見守っていくことが必要であります。

                       (2)

 今日9月16日夜、鳩山新内閣が発足し鳩山由紀夫氏が第93代首相に就任しました。隈なく輝やく秋天の青さを思わせて、政治の世界が、かくも国民の目に久々に爽快に映ったのは、私ばかりではないでしょう。鳩山新政権の発足が予想外の印象を受けて、日本の将来に希望と自信が持ててきました。このさわやかな新風を、根気よく持ち続けて、艱難突破に、改革の道を着実に進んで行って貰いたいと熱望しています。
 特色は鳩山首相の組閣にあたって、それぞれのポストにベテランを配し、新鮮且つ精鋭で、重厚な閣僚の布陣です。日本を変えるという気概に溢れた陣容に、信頼感が漂います。内閣の要である国家戦略局を担当する菅直人氏、外務大臣に岡田克也氏、財務大臣にベテラン重鎮の藤井裕久氏、国土交通大臣に前原誠司氏、厚生労働大臣に長妻昭氏、行政刷新大臣に仙谷由人氏ら、17人の閣僚は、それぞれの分野で精通して申し分のない錚々たる実力者です。又、予想しなかった人事は連立政権樹立として、社民党々首の福島瑞穂氏が消費者・少子化対策等担当大臣に、国民新党々首の亀井静香氏を金融・郵政大臣に起用し、異色の配置は意表と衝いたもので驚きました。政策の実現に向けて大胆に、それぞれの大臣が政治主導の国民のための政治を推進して、歴史的大転換を計ってもらいたいと思います。最大の目標は、脱官僚依存の政治と行政の確立であり、国民本位の政治と行政を行ってゆくことであります。
 鳩山新内閣の発足に当たり、祝意を表します。初志貫徹を果たし、国民のため、国際関係にあっては世界の平和と繁栄のために奮闘願いたいと思います。(9月16日記)

     

        
         高木新二郎氏、日本航空の再生委員長に

    野村證券の顧問を務めている元産業再生機構の高木新二郎氏(当会理事)が経営危機に瀕している日本航空の再生委員長に就任することが決まりました。
    以前から,と申すのは高木さんが産業再生機構の大役を済ませ機構を解散したときからですが、日本航空の企業再生には、朋友の高木さんが日本航空の社長になって、内部から厳しく検証して改革をしていかないと、将来が危険だとお互いに話し合っていたことでしたが、現実にその通りになってしまいました。外から意見を物申しても、実際にはものを見ることが出来ないし、内部に懐深く入っていかないと実態がつかめないので実際には無理だということでした。身体の内部の沢山の病巣に積年の膿が貯まっているからです。そして内部のどこに欠陥があるか、全てを洗いざらいしないと、改革再生の実現は不可能だとも云っていました。
     今回、高木さんは社長にはつきませんでしたが、実質的に総責任者とも言える立場です。正に適任であります。欲を言えばもう少し早い時期から、そうした道を決断すべきでありました。民主党政権に代わってから、国土交通省の大臣に就任した前原氏の要請によるものであります。
    今回、日本国の総意とも言える高木新二郎氏の登板は、正に天晴れの決定であります。必ずや山積の困難、難関を切り抜けて、これを克服し、日航の再生を図ってくれるものと確信しています。高木さんの獅子奮迅の健闘を願い、激務に臨み健康を祈念して止みません。  
(9月25日記)



米国のM&Aの活発化
  
  米有力企業が28日に発表したM&A(企業買収)の総額が、1日で140億ドル、約1兆2600億に及び、金融危機前の水準にまで戻ってくる状況となりました。これを受けてニューヨーク株式市場も124ドル高となり、上げ幅も1ヶ月ぶりの大きさです。金融市場にもようやく本格的な、正常な活気が窺えてきたことは喜ばしきことです。
  M&A(企業買収)は、投資ファンドのような買収とは基本的に性格が違います。後者が目先の利ざや稼ぎに行う投資目的とは違って、前者のM&Aは本来、同業の他社か、同業の関係が深い事業会社を狙って、本来の事業の充実・拡大路線をはかるための買収であります。企業の長期的戦略に基いた企業買収です。
  即ち、企業の長期的な競争力の強化をはかることを目的としています。従ってそのための資金は、量的にも、方向的にも経済の、社会的構造の質的向上の流れを加速するもので、実体経済にとって歓迎すべき現象であります。
  28日のM&Aは、米製薬大手アボツト・ラボラトリーズによるベルギーのソルベイの製薬部門の買収で、全額は約66億円、他など数社でした。今後もこうした動きが活発化してくるでしょう。
(9月30日記)      


 


平成21年9月1日

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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