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Vol.7-01謹賀新年
謹賀新年
改革の気を引き締めて猛進し世に先がけ
て王道をゆく
この国の栄へはなべて国際の友好のもと
大いなるべし
これは最近の一例でありますが、任期直前までもつれこんでいた中小企業金融公庫の総裁に、帝人相談役の安居祥策氏の起用が決まりました。同公庫の総裁は歴代、旧・大蔵省と旧・通産省のOBが交代で就任してきました。しかし三年の交替時に、小泉政権の掲げた「官から民」への政策に従って、始めて野村證券の水口弘一氏を迎え入れました。
この後任人事で、最近まで官邸と経済産業省との確執が続いていましたが、安倍首相が最後の断を下しました。英断を下したところに私たちは大きな意義を感じます。安倍首相の決断は適切であります。「政府系の金融機関の総裁は原則として民間人を起用する」と云う方針を堅持しました。現在、政府系金融機関は八ツあります。既述の他に、例えば国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、国際協力銀行、日本政策投資銀行、商工組合中央金庫(完全民営化)、そして公営企業金融公庫です。先づ任期満了に伴う人選の第一弾目は、無事に民間人が起用されました。起用は名目のみの総裁ではなく、実質的にも力を発揮しうる人物の登用が肝要であります。白羽の矢には、現役バリバリの若手を起用することも必要です。
構造改革の持続にはこの先、多くの抵抗が予想されますが、可能な限り完逐してゆかないと、安倍政権の信頼を揺るがしかねません。旧来と、新種の抵抗勢力が抬頭して,行く先々に波風が立つことは必定ですが、あらゆる困難を克服して、改革に一層の奮起をお願したいと思います。
十二支で云うと、今年は「いのしし」の年です。「猪」は、鋭い牙を抜かれることなく、しかも臼歯はがっちりと咬み合った健丈で勇ましい「獅子」でなければなりません。安倍首相には、世の中の改革、改善を遂行して、国民本位、民間重視の民主的で公正な経済社会の構築に万全を期していくことを切望します。そうした意味で、今年は獅子(猪)奮迅の気迫を以って、前向きに猛進すべき年であります。
この世にそ平和の基礎を打ちたてて互ひに文化の華を咲かせむ
平成19年1月11日
社団法人 昭和経済会
理事長