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Vol.8-07 家庭の健在
家庭の崩壊が叫ばれて久しくなります。考えられないことですが、親子の関係が冷え切って、心の断絶で、些細なことで暴力沙汰になって犯罪事件にいたり、悲劇をもたらすこともあります。. そもそもが感情の動物ですから、ちょっとした事でいざこざが起きることはやむをえないことですが、そのことが原因となって犯罪事件を起こして、事の重大性に気付いてからでは、何としても遅いのです。お縄頂戴で司直の手を煩わすような結果になってからでは、後の祭りです。家庭でのイザコザは、お互いに話し合い、相談しあい、助け合い、お互いに意志の疎通を交わし、理解しあうことで解決付くことで、家庭にあっては、そのことが大切です。
最近は団塊の世代とも微妙に関係して、学校教育から始まって、職場、社会、人生と、いろいろな観点から考え方と方針に、賛否両論が渦巻いています。しかし人間の生い立ちと教育から考えると、原点はやはり家庭にあります。人間の全ては家庭の延長で迎えます。家庭の在り方、考え方次第で、特に幼児期に与える親の「躾」は大切で、三ツ子の魂百までは正しい昔からの教訓です。幼児教育は、教育の基礎の形成です。同時に、のちの健全な家庭環境が維持されて始めて、両親への尊敬、夫婦愛、兄弟愛、友情の輪は広がって、のちの社会の活動領域までに及んでいきます。そして、その人の一生を決定づけることは確かであります。
日本経済新聞のコラムの春秋欄で、先日「現代家庭」の年中行事に就いて書いてありました。家庭で行われる色々な催しは、小さい時の教育の一環で、家族の団欒と結束を意味して意義深いものがあります。広辞苑によると、三十年をほぼ一世代と換算しているようです。ある機関の調査によると、この一世代で、家庭で恒例になっている行事のランキングも相当入れ替わっているそうです。一位の「誕生日」は、ゆるぎないものでありました。これをもってしても、日本の家庭は、今以って健在です。 このところ家庭崩壊が日本中を覆っているかのごとく喧伝されていますが、家族の誕生日をお互いに認め合ってお祝いをしあう、そんな光景を目の当たりにして、家族崩壊といった論評はなかなか考え付かないことではないでしょうか。家族の一員としてこの世に生を授かり、それを祝うことの意義を再確認して、次の一歩を考えるきっかけとすることは、その人にとっても重要です。私は、このことを以ってしても、昨今指摘される家庭崩壊の議論は誇張されていると思っています。
又ある事件を追ってマスコミが真実を追究することも分かりますが、余りにも執拗に報道することは、事件がいかにも日常化して、社会に継続的に起きているかのごとき印象を与えることも、社会にありがちな犯罪予備軍に、反社会的行動の動機を誘発せしめる結果にもなることを、充分認識しなければなりません。報道の自由と共に、その影響力をも重視して責任ある行動をとることも必要であります。最近、過剰とも思える報道が気になります。もともと家族は、愛和に満ちた生活の営みであり、喜びであり、幸わせを味わう根源の場所であります。色々な行事を通じて、家族の絆は大切であり、人間社会の前進的原動力です。そのことをもっと啓蒙的に報道してもらうと、世の中はもっと明るい雰囲気に変わっていくのではないでしょうか。
ちなみに「お中元、お歳暮」は二位から十三位に落下、昔よく見かけた「年始まわり」は、十位から三十二位に脱落してしまいました。昔の家庭の行事にはその他に、節分や、雛祭り、菖蒲湯、初詣など懐かしい行事が沢山ありましたが、年々衰退してゆくのは寂しい気がいたします。これも時代の風潮かも知れません。それに代わるものとして、今は多様な遊びや行事のきっかけが出てきています。それらを家庭の中にうまく取り込んで、一家団欒の行事にいかしていくことにも、大いに知恵を働かすべきであります。家の中に、家の外に機会を捉えて、大いに活用すべきであります。昔は大声を出して、節分の「豆撒き」をしたものです。これもみんなで心を一つにしてやったものです。その声が近所の近くから遠くから聞こえてきたものです。近頃は、節分の豆撒きに豆を用意されても、最近は近所でもしている家庭は全くないので、自分の家だけでやっていると、自己本位で利己主義丸出しで、鬼を外に撒き散らしていると思われて、どうもやりにくい感じがいたします。
節分と、豆撒きを知らない子供達もいますから、大声を出して喧騒を周辺に撒き散らしたりしていると、正義感の強い子供などは、あの家は何か騒動でも起しているのかと、心配して一一〇番に通報されても台無しな結果になってしまいます。駆け込んできた巡査に豆を撒いて、公務執行妨害で捕まっては、「福は内」がとんでもない結果に終わってしまっても困ります。
又「お中元、お歳暮」の行事は、人を気づかう優しさの気持ちをしるす心情が伺えて、伝統的な行事としていいと思いますが。そう云えば、そうゆう人が少なくなってきたと云うことで、悪い意味にとってしまうと、それだけ社会の風潮が世知辛くなってきたと云うことでしょうか。合理性優先だけでなく、心の触れ合いが随所にあって欲しいと思います。
家庭の幸せにつながる行事、習慣は、いつの時代にも共通したものであり、これは人間性の由来に遡るものです。豊かな情愛も、家庭の中から生まれはぐくまれていくもので、家族の愛こそは、人間の基本でなければなりませんす。それは一生を通して、生かされていくものであり、社会に臨むときには広く人間愛、人道愛に繋がって、その人の人格の形成に大きく反映されていくことでしょう。そして更に大きく、世界に平和をもたらす博愛主義に大きく育っていくものではないでしょうか。
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ポールソン財務長官 (公的資金の出動)
アメリカのポールソン財務長官の強い金融政策の要望で、ブッシュ大統領も、アメリカ議会も、漸く重い腰を上げてきました。サブプライム・ローンの影響が世界を股にかけて波及し、これ以上の悪化を食い止めるには、公的資金の投入も止むなしと云う判断です。何事にも意思決定の素早いアメリカが、この件に関しては、事の重大性を認識していながら、尻に火が付かないと動かない、のんびりした政治家、議会の態度にはいささか失望してしまいます。私は5ヶ月前から当欄で強く警告してきているのに、金融不安が世界中に渦巻いて傷口を大きくさせてからでは遅すぎます。強力な処方箋を以ってしても、治癒しがたい状況になってしまっては大変な事態を招r來しかねないからです。鉄は赤いうちに打ての諺どおり、当局の明確な意思決定と、政策の迅速な発動が求められます。
ポール財務長官には二つの政府系住宅金融会社ファニーメイと、フレディマックの救済にようやく乗り出せる体勢が整いました。同時に幾多の付随した救済関連法案の発動を可能ならしめました。これによって市場を取り巻いていた金融不安の払拭に大いに役立ち、これによって金融市場の混乱を回避し、正常な機能のマーケットに回帰できる措置が整えられたことは、素晴らしい成果であります。遅きに逸した感がありますが、とにかくここまでこぎつけて解決への道筋を得られたことは喜ばしき限りであります。
世界経済はサブプライム・ローン問題で揺れ動いてから久しくなります。金融システムにも大きな問題がありますが、傷口が大きくならないうちに実効的な政策を以って対応しないと、被害拡大に繋がって、将来に及び、犠牲を大ならしめて修復と回復により多くの時間とコストがかかってしまいます。アメリカ発の金融危機と、世界経済の混乱と後退を回避しなければ、あとの後悔先に立たずです。
未経験の経済恐慌の兆候と様相を前に、賢明な選択を持って政策遂行を推し進めるポールソン財務長官の蛮勇と手腕に対し、大いなる敬意を払いたいと思います。問題解決には更なる努力と英知の発揮が求められますが、これによって世界経済の大恐慌を未然に防げることが出来たとすれば、ポールソン財務長官の経済金融政策は賞賛を以って、世界経済史上に不朽の名をとどめるに違いありません。
七月26日
平成20年7月30日
社団法人 昭和経済会
理事長
Vol.8-07 六ヵ国協議の成果
北朝鮮が自国を含む六ヶ国協議を踏まえ、 核施設廃棄に踏み出したことの意義は誠に大きいものがあります。これは、忍耐と協議を重ねた国際外交の、近来にない勝利であります。北朝鮮の段階的な核廃棄の申告にもとづいて、アメリカは直ちに北朝鮮のテロ支援国家指定の解除の手続きに踏み切りました。この英断にも敬意を表し、賞賛を送りたいと思います。これは双方に、いうなれば北朝鮮と国際社会にとって、大きな利益をもたらす第一歩であります。
これを機に北朝鮮には、最終的な核兵器廃絶に向けた約束を果たしてもらいたいと期待しております。その上で、国際社会への仲間入りを果たし、相互理解と友好促進に広く門戸を開放して欲しいと思います。今までのように頑ななまでに拒んできた対外開放政策を解いて、諸外国との交流を推し進めていくことによって、北朝鮮が危惧すべきものは大いに緩和され,ある面で大いに解消されたはずであり、これからもその努力は相互に果たされていくはずであります。また国際社会は、北朝鮮に対して友好的態度を堅持して、相互に交流、互譲の精神を持って協力関係の確立を図り、北朝鮮と国民生活の向上と発展のために尽力すべきであります。
そして一日も早く、朝鮮半島に於いて南北の相互理解と交流を通じて、持続的な政治的安定と秩序を確立することは、取りも直さず極東地域に広く、安全と平和をもたらすものであり、是非とも努力してその確立を目指してもらいたいと念願しております。それでこそ、北朝鮮の将来に向けた発展が約束され達せられることになります。そして悲願である南北朝鮮の平和的統一に、邁進する道筋を立ててもらいたいとおもいます。
硬着した外交打解には、誰かが一歩を譲って双方が妥協し合い、話を先へ進めなければ解決の道は永く閉ざされてしまい、相互不信を募らせて深刻な対立関係をもたらすばかりで、百害あって一利なしだからであります。六カ国協議は長い間、双方の思惑があって進展が危ぶまれていましたし、又周辺の政治的風圧があったりして困難が予想された中でしたが、関係国、特に米国と、これを取り仕切った議長国の中国初め、関係者の不屈の忍耐と努力、そして類まれなる優れた英知をもって、諸懸案の解決に邁進した結果に手にした大いなる成果であり、世界にとっても大きな喜びであります。
これからの作業過程において、双方の信頼と情熱が示されていくわけで、初志貫徹、北朝鮮の約束の履行と信頼の確立に世界は注目しており、国際社会の寛大な協力と支援をも、また大いに注視していかなければなりません。日本の外交も諸懸案を乗り越え、障害を克服し、大乗的見地に立って問題の解決に決断したことは、その苦悩を察して余りありますが、米、中等に足並みをそろえて協力したことは、結果において大きな成果を勝ち得たことになり、その労を多としなければなりません。核兵器廃絶を広く国際社会に訴えて、これを実現することは人類に課せられた責務であります。このたびの六カ国協議による問題解決が尚これからの努力によって、今後の世界の平和と繁栄の実現を目指し、以って率先垂範となることを願ってやみません。
平成20年7月1日
社団法人 昭和経済会
理事長