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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

VOL.20.6

第二波に突入したコロナ感染の波

  コロナ禍に騒ぐ世界だが、戦う相手が目にも見えない静かなものだけに、一方的に騒ぐのみで闘争力が抜けてしまう感じすら出てくる。しかも油断すると知らぬうちに感染して症状すら出ない場合がある。感染に気付かないでいる人が、他人に感染していく場合がある。そして症状が出た時には重症化する段階であって 救命措置を装着して死との戦いである。運が悪ければ、死と向き合って戦う救命装置を付けられないまま、放り出されてしまうこともある。目下は感染したら、これを治す薬がない。とにかく魔がさすことがないよう、入念な感染防止策を講じなければならない。人から移されないようにすることである。そして人に移さないことである。

  したがって人と接近したり、ましてや触れたりしないように。仮にそうした環境に入らざるを得ない状況に至った時には、マスクをつけて、のちにうがいと手洗いを励行するといった単純な予防策しかない。極めて日常的な措置の励行である。そして謎が多い疾患だけに、最小限自分の体を鍛えておくことが、最大の防御である。どんなウィルスでも、それに抵抗するだけの体力、体質を備えていることが肝要だ。何故なら、この種のウィルスと闘うのは中、長期的期間に及ぶ可能性があるからである。コロナウィルスと、上手に共存を図っていく必要がある。治療薬がない以上、避けて通ることができない。だとすれば、感染を防ぐには、日常的な方法として三密を避け、外出を控え、万が一外出した時は帰宅後には手を洗って消毒し、うがいをし、外出にはマスクを着用するといった原始的な手法で対応するしかない。

マスクする人の多くが行きすぎて緊急事態の解かるあとにて

  先ほどのNHKのニュースセンター9時の報道では、現在までのコロナウィルスの情報的数値として、世界の感染者数は617万人、死者数が37万人に及んだ。短期間の間に広範囲に及んで感染が拡大した。コロナウィルスの猛威の凄まじさを物語っている。この数字は今後とも、まだまだ増大する。最近では国も自治体も、コロナ終息はあきらめて、with corona、と自覚を促している。完全に消滅させることは目下のところ困難であるゆえに、コロナの拡散を防ぎながら、コロナとともに共存の道を歩むといった感じである。

  感染の度合については、中でも現代物質文明の先端を突っ走るアメリカの数値が、けた外れに飛びぬけている数値には信じがたいものがある。感染者何と177万、死者10万3000人を数える。経済発展の陰で隠されてきた格差社会の矛盾が、コロナによってあぶり出された感じである。トランプの強気の姿勢に陰りが差し始めている。次に多いのがブラジルである。感染者49万8000人、死者28万8000人、死者については埋葬する場所がないといい、正に死臭ぷんぷんの街なかである。特に貧困層の劣悪な生活環境が、感染拡大に拍車をかけている。

  そしてロシアでは感染者39万6000人、死者4500人、独裁を狙うプーチンの魂胆で数字は信用できない。やたらに肥満体の人が多いから死者は相当数いるはずである。そして英国の27万人に死者3萬8000人、ロンドン塔の弔意の鐘が鳴りやまない。テムズ川の辺りに死体が転がっているという前代未聞のことも。そしてスペインである、イタリアと同じような風土と人間の陽気さで、三密が守れない国である。飲んで酔っ払って、歌って踊っている国だから云うことを聞かない。いずれも感染者23万人、死者3万人前後で経済優先と自粛ができずに走り出した。フランス、ドイツも18万人台だが、死者数において前者がが2万8000人に対し医療施設が充実しているドイツが8,500人となっている。死者でガンジス川の水が濁っているというインド、トルコ、ペルーと続いていく。武漢市が発生源となった中国では、強烈な都市封鎖を行って交通を遮断し、人の越境、移動を禁止するなどの措置を講じ、コロナうウィルスの初動の封じ込みに成功したとされている。感染者数8万人、死者8000人と他の国に比べて極めて少ない。終息宣言まで出して、経済再稼働にいち早く移行している。

  それにしても世界は、凄惨な目に会っている。しかも発表される数字が毎日刻一刻と変わっているから、アフリカ諸国や中南米といった後進国にいたっては、これからがどんな数字で出てくるか見当もつかない。言うなれば長期戦の戦いに入っている。戦いは国境を越えた戦いであり、国境のない戦いである。こうしたときには各国がバラバラな対応をしていたのでは効率も効能も悪い気がする。コロナは国境を越えて自由に往来する、目に見えぬ存在である。一国の対応が成功しても、他国の影響を受けてまた多発生しないとも限らない。 落ち就てたかに見えてきた東京の感染者数が、又不気味な様相で油断ができない。

    こうした中、日本は強制力を持たない自粛要請の発令で済ませているとし、世界が一様に、日本は奇妙な不思議な国だと、感染状況と死者数について例外的に優秀な国だと褒めちぎっている。要は国と地方自治体が一体となって、きめ細かなコロナ対策を打ち出して情報を共有し、国民が理性的に行動した成果である。しかし終息宣言が出ないまま、回復に向かっているという判断で、緊急事態宣言が全面的に解除された。しかしコロナとの戦いは有効な治料薬がないこと、ワクチンの開発と製造にいまだ見通しがつかない状況から、長丁場になる可能性が高い。だとすればwith・コロナの観念を以て、共生の道を模索しつつ、これからは感染リスクと、経済会活動開始のリスクを負った両輪の稼働を上手に操っていかなければならない。
                               6月1日


過剰な取り締まり

   アメリカのミネソタ州ミネアポリスで5月25日、黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人の警察官に首を押さえつけられて死亡したことを受け、世界中で抗議活動とデモが起きている。店舗のりゃj管つと暴動が起きているニューヨーク市では、夜間外出禁止令を7日まで伸ばすことを決めた。首都のワシントンやロサンジェルスでも外出禁止令が続いている。人種差別的な発言と行動が、アメリカ社会を分断する危険が顕著である。こうした中、トランプ大統領の発言が波紋を呼んでいる。全米各地に発生する抗議とデモに対し、法と秩序を守るために州兵を強力に出動させて鎮圧するように要請した。そして尚手ぬるい措置に対しては、暴力を鎮圧するために軍隊を出動させると発言している。
  
   一部の過激的な行動を見て、抗議とデモに対し軍隊を出動させるという緊迫度が果たしてうかがえるのか大いに疑問である。小生はこうした脅迫的な政府の行動は、かっての中国で起きた、31年まえの天安門事件と重ね合わせてしまうような気持にさせられた。トランプも同じような行動をしでかすすのかと、その余りにも強硬な姿勢を危惧したのである。国民に対して自国の軍隊を差し向けるというような、危機を煽り立てて公然と銃を向けるような、軽率・無謀な発言である。デモの中には平和的抗議を行って行進を叫ぶ民衆が沢山いて、自らデモに参加をする市民が大勢いる。

   翻って、過剰な取り締まりを以て黒人を死亡させた警官については地元検察当局が第三級殺人容疑で逮捕、訴追していたが、これをさらに重い第二急殺人容疑で訴追したと述べている。現場にいた別の警官についても第二急殺人のほう助教唆容疑で訴追した。市民も多くはこうした結果を求め差別撤廃をかけて抗議とデモを繰り返しているのであって、意図は公正であり正義でり基本的人権の主張である。トランプ大統領の過激派発言は、自国民を守る姿とはかけ離れているように感じる。今日は政権内部からも異論が出ており、エスパー米国務長官が、軍の動員には反対すると、トランプに異議を述べている。当然である。 トランプはもう少し冷静になって、自国民の安全、安心と、繁栄のために体をなげうってもらいたい。ツゥィッターでの自由で開放的な発言も解りやすく大切なところだが、世界に範とする大国としての品格と、品位ある発言も必要である。


思慮を欠くトランプ発言の奔放も格差分断を煽るものなり

国内のデモ鎮圧に軍隊をトランプ発言の狂気なる沙汰

天安門事件のいまだ身につきて米の悲劇を重ね合はせり

国内の反政府分子を弾圧し独裁政治を敷ける国々

雄弁と詭弁と扇動で民衆の善意をかわす詐欺に等しき

コロナ禍に世は求めらる知と理とを人と社会を丸く収めて

気に入らぬ相手と見れば突き放す我がまま勝手傍若無人

歯に衣着せぬ発言に楽しさを麻生もトランプも備え持つなり

哲学を持たぬ政治家が台頭す米のトランプとブラジルも又     


奔騰の続くニューヨーク株式

  アメリカでは雇用統計の発表が予想したより急速な改善がみられることから、V字型の景気回復を期待して一日1000ドル使く値を上げたりしている。

  コロナウィルスの感染者と死者が驚異的な増加を示すアメリカだが、加えて、黒人に対する警官の過剰な取り締まりで死者まで出す事態に、猛烈な抗議デモが連日の如く繰り広げられているさなかだが、ニューヨーク株式市況は活況を呈しながら過去につけた最高根に近づこうとしている。この不思議な活力は、所得格差を広げ、人種格差を劇化させる矛盾した兆候だが、なりふり構わずの高騰ぶりはあきれるばかりである。普通の経済学者は、バブルの際限だというし、これが現実である。


ニューヨーク株式市況の連日の高騰に湧くアメリカ経済

発表さる雇用統計の改善に先行き経済に期待たかまる

アメリカの金融政策に信頼を寄す投資家の資金の出動

コロナ禍を克服しうると確信し経済市況の動向を観ん

奪還を試す動きにニューヨークダウの株価をしきり意識す  

ぼうたんの濃きくれないの花びらに月のしずくの注ぐ夜かな

大切に致すぼうたんの古き木にやうやく花のひらく春の夜

重なりて咲く花びらのぼうたんの艶めくおぼろ月の夜かな    6月4日


マスクとネクタイ

  コロナウィルスの感染の広がりを防ぐために、マスクの着用が常態化して日常い生活にすっかりなじんだ感じである。着用をしていないと、強制されたものではないものの、責任を果たしていないという前に、罪を問われるといった感覚も植え付けられてしまった。

  最も最近は公共交通機関はもとより、マスク着用を求める商店や施設が一般化されてきて、マスクはもはや生活必需品である。これほどのスピードを以てマスクがすべての人に普及するとは思ていなかった。元来、風邪などを引いたときにマスクを着用したりするのが習わしだったが、平時に於いてしかも健康な人までがマスクをかけることはなかったのである。病気を人に移すとか、マスクの存在はむしろ否定的に理解していたくらいである。

  電車や人混みの中などでマスクを着用することは理解できるが、外に居る時にもマスクをしながら行く人がいるが、不思議だと思うし無意味だと思っていたが、ほとんどの人が着用していることに気が付いた。外に出た時ぐらいうっとおしいマスクなど外して、外気を十分吸い込んだほうが気持ちがいいし、理に適ったはずだが、実際はそうではなくなってきた。マスクが衣服の一部であり、常に身につけておくべきものになってきた。その証拠に、マスクが白いものではなく、何かと柄付きの装飾的なものになってきて、その人の個性を表して、おしゃれなものとみるようになっている。

   マスクは女性にとってはカーフスであり、男性にとってはネクタイのようなものである。色いろと絵柄を付けて、美しさを競い合っているように思える。だから常に、おしゃれな人はマスクをつけていることが分かった。但しマスクをしていると、その人の表情が分からないので困惑する場合がある。初対面の人はなおさらのこと、名刺をかわして挨拶するときなど、マスクをされたままだと困惑する。しかし農耕接触を避けるためにも、むしろそうした場合こそマスク着用が求められるのだから、ちぐはぐな感じがしてならない。名刺をかわしても、どんな人だったかわからないままに終わってしまえば、人の出会いにも意味がなくなってくる。

  幸いに健康な心身に状態にある小生の毎日で、マスク着用を拒んでいた小生だが、家内にも子供たちからもマスクをするよう注意をされて、渋々ながらマスクをするようになった。しかし電車を降りたりすると、直ぐにマスクを外してしまうし、店を出たりして外に出ればすぐにまたマスクを外してしまう。 自分のマスクは不要と思はれる時にはいつも背広のポケットにしまい込んで置き、必要と思う時にはその都度ポケットから出してかけるようにしている。

  ところが外に居ててもほとんどの人がマスクをしたままでいるし、自分がマスクをしていないと気が引ける感じである。だからマスクは服装の一部になってきており、ネクタイの代わりと思ってマスクを締めるしかないだろう。ならば白いマスクではなく、柄付きの派手なマスクをかぶってやるかと思っている。コロナのことは、すっかり忘れてしまった。


マスクする人の多くが行きすぎて緊急事態の解かるあとにも

マスクする習ひの普通とないし今食事以外は常にかけ居る

異様なる気色のおもてに浸みつかせ皆マスクして街を行くなり

不思議なり目は口ほどにものを云ふちは隔たりてマスクするあと

おもてづら示さで白きマスクして覆ひしおれば奇異に思へし   

余りにも大きマスクで顔かくし覆面近きさまにあきれり 

マスクには時に明るき装飾の趣きありて楽しかりけり

柄付きの派手なマスクに近ごろの若き女性に良くも似合へり

ネクタイと同じく似合ふ装ひにマスクの柄も派手が映りし

マスクしてコロナウィルスの感染を避け街なかを行くはせはしき

人はみな赤、青、白のそれぞれにマスクして行くパラソルの浜

高騰すマスクの値段に買ひ走る人の愚かに思ひおぼへし

常ながら社会不安を煽るりつつ金を儲ける輩現はる

品不足マスクに騒ぐ民衆のあさましきさま今は昔に

値崩れのコロナマスクが街頭に積まるるさまに安堵おぼへし

ヘップバーンとも見間違ふひとの行く目のぱっちりと澄む眼差しに

近ごろの女性に多く思へかしマスク美人のしなやかに行く

殿がたも洒落たマスクにネクタイを締める代わりと思ひ楽しき       続


裏窓を引けばしばらく鶯の高なく声に心おどれり

うぐひすの高鳴く声をこの年に初めて聞きぬ万緑の庭

夏に鳴くうぐひすの来た嬉しさに豆大福を茶菓子にて食ふ

裏部屋の障子を引きてうぐひすの高鳴く声に聞きて惚れ居る

いずくより美しき声もちそへて我れが庭にも遊び来たるや

雨ごもる庭にうぐひす遊び来て真なかの木にてひそみ鳴くなり 

うぐひすの高鳴く声に妻と顔見合わせそっと喜び合へり    6月11日  朝

安倍首相を取り巻く不穏な形勢

  150日間に及んだ国会が閉幕した。コロナ感染対策に追われた国会であったがゆえに、審議未了の法案も多く残ってしまった。重要法案第一主義で臨む故仕方がないが、緊急事案が発生したときには、閉会中であっても委員会を開いて実質討議するという与、野党の合意であった。今国会では、緊急経済対策の事業規模は第1次・第2次補正予算を合わせて総額200兆円超に及ぶ過去最大の景気対策の補正予算が盛り込まれた。コロナ禍で社会経済活動が委縮してきた後だけに、後遺症が大きく、自粛要請が解除されて、人と物と、金の動きが再開されたにしても、元の状態に復帰することは、至難の業である。
  コロナ後の世の中の動きも在り様も、大きく変化して、対応を誤ると大きな犠牲を払うことになる。それほどにコロナの影響力は図り知れない。コロナの感染状況は減速する気配はなく、依然として感染第二波、第三波を恐れる雰囲気で、リスクの払しょくは先行き見通せない状況である。6月18日現在の世界各国、地域の新型コロナ感染者数と、死者数の発表によると、世界全体数は835万人以上となり、死者は50万人に達した。これからの数字も更新されていくだろう。これから何年の間、ひょっとするとwithコロナと憂鬱な期間を過ごしてゆくことになるかもしれない。有効な治療薬がいまだ発見されないでいるから、コロナにかかったら、特に抵抗力のない高齢者はお陀仏の覚悟がいる。だからコロナにかからないように、常に謂うところの「三密」を避け、手洗い、うがい、マスク着用と云った原始的手法を以て自ら感染防止に対処しなければいけない。

後遺症の課題は、経済的問題にとどまらない。安倍内閣に対する国民の信頼が急激に低下している。新型コロナ対策の対応ぶりや、森川検事長の定年延長や、河井議員の公職選挙法違反事案は、安倍内閣に逆風となっている。河井議員夫妻に及び昨日地検に逮捕される始末となった。最近の世論調査でも、安倍内閣の支持率は37%にまで下落している。イージスアショワの問題も起きて、税金の使い方にも疑問が生じてくる。政策上の決定的な欠点があぶりだされてくる。人気が剥げてくると落ち度や欠点ばかりがあぶりだされて、不人気が加速してくる。人気を気にする本人はなおさらのこと、気に病んで生気を失い衰えを感じさせる雰囲気となる。井戸のつるべ落としではないが、落ち始めたら元に戻れない。自分はしっかりしていても、周りで事件を起こすことが多くなってくる。そうした防戦のために力を浪費し、統率力が鈍ってくるからである。危機的状況である。天下の宝刀、解散権を行使することすらできなくなる。

 政権内でも魑魅魍魎の動きが台頭し、安倍の信任をめぐり次期総裁の椅子をめぐって疑心暗鬼に動き始めている。噂によると、安倍さんが期待する岸田は線が細いし、何を考えているか政策的なものがないし、押出しもか弱い先天的な欠点がある。トランプや習近平やプーチンといった手ごわい連中を相手に、充分な力量才覚を持っている人物となると、はっきりとした政治家が浮かんでこない。日本の政界を見渡すと雑魚だらけで、政治の貧弱さはどうしようもない。 加えて政治に緊張感と真剣さがなくなり緩みが湧出してきて政界に何かと不祥事が絶えない。多分こうしたときには、親分は形勢の逆転を図るためスキを見て解散に打って賭けに出るか、長期政権が齎す因果応報、歴史は繰り返すを地で行くようなものを感じてならない。 6月18日


アメリカでころな感染第二波か。

   シアトルに居住して、日本と同市を行き来する友人のY興業のY専務から電話をいただいた。Y興業とは過去において大きな取引を行った会社である。以来、お互いに世界情勢などの意見の交換を行って、大いに勉強させていただいている。今日の午後、シアトルから帰郷した同氏から電話をいただいて、最近のアメリカ情勢について話を伺うことが出来た。

警官による黒人殺害に抗議するデモが連日続く中、コロナの影響について緩和宣言を行って、経済回復を行う政策にひんk上層の感染拡大が懸念され、騒然とした社会情勢を映して、緊迫な状況である。しかも大統領選挙を11月に控え緊張の度合いを増して、黒人に対する差別意識も潜在化して、分断化されたアメリカ社会の悩んでいる問題は大きいという。そこにきて制限を受けていた商業、経済活動の再開と、コロナウィルスの感染拡大の狭間に立って、巨大なアメリカ社会が苦悩していることも分かった。

感染リスクを顧みず、デモ隊はシアトル市役所を占拠、マヒ状態である。非暴力的抗議でデモの暴徒化はないが、整然として行ったデモ隊が署内に入り、要求を突き付けている。警察組織の改善を求めたりしている。市民の不信を買った為政者は、差別行政を認めた形で、警察も役人も抗議デモを容認している。トランプの連発する過激な発言も、功を奏さなくなってきてマヒ状態である。治安に軍隊を出すといった非常識な発言は後退したものの、トランプの学識不足を如実にさらけ出したものである。シアトルの状況は、今のアメリカ社会の格差と分断的様相の苦悩を象徴している。過去に例を観ない出来事である。

   世論調査によると、共和党のトランプに対して風当たりが強くなってきており、民主党のバイデン候補が10ポイント以上の差を以て有利に戦っているらしい。トランプの過激な発言に対し、白人層も含めて批判が強まってきて、トランプにとって不利な展開である。加えて解任されたボルトン元補佐官の反トランプの暴露本の出版も不利な展開となっている。 

万が一にも政権交代が実現するとなると、国際社会に対する衝撃は可成りなものがあると推察される。トランプになって今までに強引なまでに構築してきた社会的、世界的スキームが見直されたりするからである。トランプの場合、自国、アメリカ第一主義に象徴されるように、全てはそれを主軸に展開されてきた。円滑な政権移譲は望む術もない。しかし革命的な事件ではないので、自由市場主義的、資本主義的体制は根底から確立されているはずで、そこが民主主義のいいところである。細部にわたる調整さえ整えば、やがては理性と知性の発揮を以て社会経済の発展軌道に乗せ、繁栄の道を歩むことが期待されるはずである。改革、修正、進歩を着実に歩む道筋を描くことが出来るだろう。 どちらが勝つにしろ、公明正大な選挙戦を以て新しい大統領を決めるべく建国以来のアメリカン・スピリッツを尊敬し期待したい。 続 6月24日


コロナ感染者1000万人    死者50万人か

  拡大が止まない世界の新型コロナ感染者数である。夥しい数に増え続けているのは、アメリカとブラジル、それにアフリカ地域である。ジョンズホプキンス大学の統計発表によると、28日には感染者数が東塔000人を突破してしまった。死者は50万人に達する勢いである。我々も毎日おぼつかない心境で、それぞれの生活の場で勤めを晴らしているが、東京でも、緊急事態宣言の解除と、その後の東京アラートの解除のあと、ここ一週間は平均50人の感染者を連日数えるようになっていて、いつどこで集団発生が起きないとも限らない雰囲気である。外に出ても、誰かに移されるのではないかと疑心暗鬼に立たされて、警戒しながら街なかや電車の中の時間を過ごすようになっている。そうした心理状態は、人間の極限を示すような事態に追い込んだりしていくと、恐ろしい状態を想像してしまう。無関心な人間同士でありながら、常に警戒心を持ち人間不信を抱くようになってくる。不信は、孤立を招き敵愾心を抱くようになる。そんな人間ばかりが出てきたら、社会は一体どうなってしまうのだろうか。

コロナてふ馬鹿げたウィルスの地に生れて瞬時に地球をなめ就くしけり

アメリカにコロナ感染者の拡大に歯止めかかざる日々を恐れり

EUの感染防止の対策に功を奏して先を進めり

寂しさのつのりてくればひたすらにみる夏の夜の星のまたたき

なにがしか赴く人の影ゆへに月の照らせる斑鳩の里

訪ね来て昔の人の思ふだに心つやめく春の宵かも

帰らぬは少年の日の勇ましき姿のここに在るはたのもし

常日ごろ少年の日のこころざし今の胸にも灯す心地す

虎ノ門ヒルズてふ駅生まれけり地下鉄日比谷線に乗り越す     6月29日

毎週日曜日の午前10時半から始まる日曜礼拝に出席しているが、教会でも先月から6月の中旬まで、すなわち新型コロナウィルスの感染拡大防止の、緊急事態宣言が発表になってから約一か月余り、休会となって各自は家庭での祈りの励行に励むことを申し合わせてきた。しかし緊急事態宣言が解除となってからは、三密を避けて礼拝を行うようになったので、信者の友人たちは自由を得てまるで束縛から解放された嬉しさで嬉々として教会に通ってくることが出来て幸せそうである。
   昨日は朝方強く降っていた梅雨の雨もお昼ごろには止んで、切れた雲の間から少々薄日が漏れて辺りに明るみが差してきた。礼拝が終わると、いつも気の合った同士で自由が丘近辺の好みの店を選んでは、昼食をとって別れることになっている。昨日は教会を出て最短距離にあるレスロランによって食事をすることになった。松本夫妻と金城夫妻、そしてうちの三組で店に入ってそれぞれ好きな料理を取って過ごしてきた。親睦を兼ねているので、小生などは、もっぱらこの昼食の集いを楽しみに教会に来る人もいるから、世はさまざまである。
   しかし小生は教会の礼拝に際し、聖書とみ言葉の中から独自に沢山の和歌を詠んでこれをしたため、充実した時を過ごしてきているので、極めて満足であり感謝している。他の人とは趣きを変えて時間を過ごし、極めて充実した時間を満喫して、神のみ言葉に満たされて感謝している。歌を詠んでいないときは、無意識のうちに睡眠をとって、日常疲れ切った体を癒し、心理的快感を味わいつつ、これも又神の恩恵に浴しているのである。この日もに十首ほどの和歌を詠んで、配られた教会の週報に書き込んできた。教会の人たちは、小生が礼拝に臨んでいる間は歌を詠んでいるということを大体知っていると見え、席を立つときに松本夫人に今日も随分と歌を作りましたねと冷やかされた次第である。実は初恋の歌を詠んでいたんですよ、とつい、本当のことを言ってしまった。

我がうちにイエスの薫る山百合と澄む真清水を含み行くかな

前線の激しく活きて本邦に打ち降る雨となりし今日なり

説教の良く聞かざるは口惜しくマイクの故と思ひつつ聴く

口ごもる結果ともなるマスクして語る口調の良く聞かざるに

初恋の思いひひそかに我がうちにいまだに影の帯びて生きしに

少年の熱きなさけを初恋の人に注ぎて時の過ぎゆく

あはれとも思ふか弱き初恋のひとのいずくに今おはしけむ         6月30日

漂泊の思ひ絶ち得でふるさとの山河の空と雲の行くへに

漂泊の行き交ふ年も旅人と悟る芭蕉の思ひ記せり

道のべの石のほとけと語らひて道ゆく先の教へ乞ふなり

清らかな水を井戸よりくみ上げて含む深山の匂い嗅ぐかな

明日よりは年の半ばを折り返しまたたく間にも充ちて過ぎけり

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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