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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

vol.21.1


2020年元旦

十国の峠に立ちて初春の輝く空に眺む富士やま

今年一年が皆さまにとって素晴らしい年となりますよう、念頭に当たり心からお祈り申し上げます。


  元旦の年賀状が郵便箱に配達された。世相を反映してか、頂く年賀状が虚礼廃止の動きとともに少なくなっていく傾向だが、時代の趨勢で致し方ない。しかし、毎年来ていた人の年賀状がある年、ある時から来なくなったりすると、何かとんでもない理由が生じたのかと、その人の生活ぶりが懸念される始末になるのは至極当然かもしれない。来なくなる理由に喪中がある。これは事前にわかることなので、別段気にもかけずに済むが、元旦に突然来ない賀状については、ご本人に何か不測の事態があったのかと心配になるのが、元旦に味わう気持ちである。二、三日過ぎて遅れてきたりすると、ああ良かったと安堵の念に浸ることも度々になってきた。事、小生の場合、頂いた人には今のところ漏れなく年賀状の挨拶を行っていることが分かっている。

  来るべき人の賀状が来なかったからと云って、何かあったのですかと訊ねるわけにもいかず、いつの間にか忘れがちになっていく場合がある。何となく寂しい気もしないではないが、それもある年齢になってくると自然な流れでいいような気もする。よく年賀状で、今回限りで賀状の交換を最後としたく云々と、添え書きをして伝えてくる賀状もあるが、絶交状を突き付けられる気持ちがして少しばかり違和感を感じるものである。痴呆が進んだとか、隠遁の生活に入ったと云った理由なら、それはそれで好ましいかもしれない。青春時代、壮年時代の血気盛んな時と違って、高齢になってきて気力が落ち、体も言うことを聞かなくなってくると、世間から遠ざかっていく傾向は否めないことだ。

  長生きしたいという気持ちがあるなら、娑婆との付き合いも多少は取っておいた方が刺激が出て来ていいと思うのである。刺激がなくなると人間の寿命は自ずから薄れてきて、結果短くなってそれだけ死期を早く迎えることにもなる。それはなるべく避けていきたいものである。刺激どころではない、一生死ぬまで働いて体を動かしていたいという人の方が、長生きすることは当たり前である。しかも、少しでも世のため人のために働くことに喜びを感じている人もいるから、世の中捨てたものではないから、やたら厭世観に苛まれることもないと思う。

  年賀状を頂いて、疎遠にしていた人の近況が分かったり、いつも付き合っている人から賀状を頂いて、改めて感謝の気持ちを伝えてくるのも、それぞれに深い意味合いがあって素晴らしいことだと思う。改まった年に、自分の気持ちも改めて充電するという意味合いであり、清新な気持がしてくる。頂いた賀状を一枚一枚丁寧に拝読し、味わいながら、ふと見上げた元旦の、昼前の時の空は青く輝いて、清浄な気持に思わず奮い立ったのである。

   恒例のNHKの紅白歌合戦の番組は最近、あまり好みに合わず、むしろテレビ東京の懐かしき歌謡曲と銘打った番組の方が好みに合って、7のチャンネルにスウィッチを入れて適当に楽しんでいる。年代の相違からくるものだと家内は云うけど、そればかしではないと反論している。文学意的素養の欠如だと言い切っている。昔の歌手は実力が伴ってもとより歌唱力と情緒に富んでいて味わいがあった気がする。最近では楽器と舞台装置が大きく派手になってきて、肝心の歌手の存在がその分抹殺されて歌そのものを味わって聞く余裕がなくなってきた。歌詞もメロデイーも何だかちぐはぐで情緒もなく、痴呆的である。聞きずらいこと夥しい。

   スイッチを入れたテレ東の番組で、有力な歌手に対して一人一人に昔の歌手の誰と一緒に歌いたいですかと訊ねる番組があった。出てきた若い歌手の一人が、藤山一郎の「青い山脈」を一緒に歌ってみたいと云いのけていたのにはびっくりした。時代性もさることながら、人間性、思想性が歌とメロデイーに躍如としているから、いつの時代にも共鳴と感動を呼び起こし、人々の心に生き続けていくのだろうと思った。


元旦の歌

爽やかな元旦の空を仰ぎ見て心身ともに跳ねるここちす

明るさで動く秒針の腕時計元旦の日に晒し置くなり

元旦の日を蓄電す腕時計この一年を狂ふことなく

元旦の朝空高く晴れ渡り万事を照らす陽に在りし我

新年を迎ふ我ら家族らのラインに交はす寿ぎの言

明子より鰐のベルトを贈らるるサンローランの気品ある品

いずくより聞こゆる除夜の鐘に思ふ去りゆく年に迎ふ新年

紺青の空のしじまに澄み渡る宇宙の果てを遠く見るかな

火の星の近くに光るオリオンの星座を見るは久しかりけり

年明くるとき庭に出で眺めむと月と火星と満座の星を

真夜中の空のしじまに星々の何かを語るようにまたたく   

振り回す棒が直線に去年今年
明るさで動く秒針の腕時計
元旦の朝日に充電腕に巻き         元旦


    コロナ旋風に明けた新年

コロン禍も人類生存の一里塚と心得て先を行くべし

ヴェネチアの環境汚染がコロナ禍に史上稀に見て改善されぬ

汚染さる死海が生きて生物のヴェネチアに見る蓋しコロナ禍

朗らかに年の明け行く朝ぼらけこの一年の希望を満たさん

みほとけの薄きまなこの奥に秘む心の底の思ひ知らせり

眼差しを真すぐに向けてわれが目にあはせ悟りを伝へたまへり

小惑星の地球に絶滅の第六期コロナが襲ふ人類の罪


   昨年に続きコロナ禍の旋風がすさまじい。一向に収まらないどころか、感染者数が一都三県にわたって連日の更新記録を見る自治体では不安と焦りが増幅している。年末の31日の東京都の感染者数は千人を軽く突破、1337人となり、全国の感染者数も四千人台を記録し今までの最多となった。以来高止まりに推移している。おそらくこの先も感染者数は増えていくことだし、予想もしない感染者数を記録していくだろう。都市部を中心に爆発的感染である。事態は緊迫しつつあり、東京、神奈川、千葉、埼玉の首長が揃って政府の菅首相に特措法に元ずく「緊急事態の宣言」を発出せざるを得ないと提言し、政府も重い腰を上げざるを得なくなった。全国的にみると、北海道とかその他の地域については既にピークを去ってきている事情もあるので、緊急事態宣言も限定的に地域を絞って弾力的に行うようである。又、発生源と思われる飲食業などを中心に、三密の激しい人の往来、接触を伴う業種に対して限定し、学校などの休校と云った措置は行わないようだ。

   せっかく回復してきた経済の歯車である。ここでまたぞろ停止させるに等しい措置をとったりして、イタチごっこの結果を招いてはあぶはち取らずになって社会に対する打撃は大きいものになってしまうので、菅さんの慎重な姿勢もわかる気がする。今のところ際だって感染拡大が危惧されるのは、関東の首都三県にわたる地域である。感染者の拡大は、医療崩壊につながると医師会からの強烈な警告が伝わってきている。医療現場は深刻な状況である。収容する別途数はもとよりだが、何よりも医師の不足をきたし、患者を面倒見る医師が現場で不足してきている事態は重大である。

  二日の日に初詣でに近くの玉川神社に出かけた。相変わらずの混雑を避けて近年は田園調布の宇佐美神社に初詣に行きつけていたが、車を運転して目黒通りに出たところ、幸いに玉川神社の参拝客が作る列が短かったので、近くに車を止めて参拝することにした。厳粛さのない参拝だが、これも正月行事の一つであり、日本人のおおらかな融通性とでも云おうか、どこの神社仏閣でもご利益は同じだという観念が強いし、いい加減なところもあって面白い傾向であり国民性である。所詮は千円札の一枚で家内安全、商売繁盛と大きな願い事をお願いしてくるのだから、欲をかいた身勝手な話ではある。ましてや国土安泰、五穀豊穣までお願いしてくるのだから、おまけに世界に蔓延中のコロナ撲滅まで約束を強いてくるのだから、気宇壮大である。既に気分は願ったりかなったりで、全ては神仏お任せである。陽気で、そもそもがめでたい話である。
 

まなざしを真すぐに向けてわれが目に合はせ悟りを伝えへ給へり

みほとけの薄きまなこの奥にひむ心の底の思ひ知らせり           1月2日

  日曜礼拝

  今年初めの日曜礼拝である。10時半に教会の鐘が打ち鳴らされて、正月の澄み切った空に響き渡っていった。年末年始を郷里で過ごす藤原牧師に代わって今朝は、KGKの吉沢慎也主事が教壇に立って初めの説教をされた。「教会が建ちあげられるということ」という演題である。教会だ親交の道に人々をいざなっていく役割と云ったものだろうか。聖書を拝読しながら、若々しい声が力強く感じて聞きやすかった。

  玉川神の教会にとって今年の大きな一つの課題であるが、現在の牧師を務めている藤原氏が一身上の都合があって郷里の岡山に帰郷することになったので、代わりに牧師を招へいしなければならなくなった。教会に招聘委員会が設けられて人選を決めることになって、牧師の推薦を含めて、今後の教会の在り方についても、昨年末に教会員のアンケートを求めているところである。教会にとっては優れた牧師が就任してくることが至上命令であることに違いないが、地元の地域活動を積極的に行い、福音宣教に努めてもらうことが最大の目標であることに異論はない。
  
  その条件を満たしてもらうには、信仰に対する情熱はもとより、牧師は心身共に積極的な人であってほしいという観点からすれば、なるべく若いに越したことはないが、人生経験も豊富なことが必要である。現実生活を肯定したうえで、真善美に立って社会規範を重視し、信仰と生活と人生と社会と云った関連を見極めて、教会の活動を意義あらしめることが大事である。マンネリから脱却することも必要である。

  今日教会に来てくださったKGKの吉沢慎也氏に、玉川神の教会の、教会に適った牧師として招聘したらどうかと思った。公正であり人望も豊かに望めて、適任である。今日の礼拝を通じて、同氏が、聖書と社会生活を結び付けて事象を語る姿勢に十分納得する気持ちでいたからである。

新春の聖日礼拝に情熱の熟達の師の説教を聞く

教会の鐘高らかに鳴り響きこの一年の安くあらまし

  礼拝終了後は早々と帰宅、テレビのスウィッチを入れて気にかけていた箱根駅伝の状況を見た。往路は力走する創価大が初の念願の一位を射止めて終わっている。復路は箱根山を駆け下りてきた創価大が依然として快走する有利な展開である。茅ケ崎辺りを力走する創価大学を追って、二位の駒沢大が懸命の追走であるが、如何せん距離を大きく離されている気配である。しかしながら最終区間を争う両大学であったが、二位の駒沢大がトップを走る創価大に追い付いた後、猛烈なラストスパートを仕掛け見事、優勝のゴールのテープを切る展開となった。 

駅伝のコースを走る若者の先に富士山の聳ゆ初空

富士やまを背に箱根路をくだり来て見る太平洋の波の輝き     

                                             1月3日

  


   
    初仕事

  初仕事に出ようか出まいか迷った挙句、出ないことにした。出ないで済むならもう一日自宅待機で事を済ませたかったが、いつもの癖で、初日が肝心と、身支度だけはしたものの、コロナ禍を恐れる家内がしきりに自重するように言うのでそれに従うことにした。それと緊急事態宣言の行方も気になっていたがゆえに、その経過を見極めてからでも遅くないと思ったからである。 この日の発令はなかったが、どうやら特措法に元ずく「緊急事態宣言」へ調整するようである。宣言は行動を伴うと経済的影響が大きいので、期限の調整に入っているようである。半月か一か月の期間を定めて防止策を講じるようである。政府と分科会の提言では既に、埼玉、千葉、東京、神奈川の首都圏では、既にステージ4の爆発的感染拡大に相当する対策が必要な段階に達しているとしており、行政機関や大企業での極力7割のテレワーク実施や、各種のイベント開催に対する厳しい要件の強化などを求めている。

  新年に入ってからがコロナウィルスの感染状況が慌ただしく報道されて、周辺が緊迫度を増してわが身にも迫ってくる感じである。したがって九時にオフィスに電話したところ、職員が出勤しており正月に入ってから今日までの状況を伝えてくれた。通勤の際の電車も道路の車の状況もガラガラと云った感じで空いており、街なかも閑散としているとのことである。したがってコロナの状況を見て、今日の出勤を控えたほうが得策ではないかとの忠言であった。 具体的な所要のいくつかは明日に回しても良いと判断して、お昼までに出勤の有無を決めることにしていたが、結果は出勤を見合わせることにしたのである。

  新年早々、新型コロナ感染拡大が止まずに緊急事態宣言のことやら、東京株式大発会も、いきなり四百円近く下落して始まったように、そしてまた落ち着いたと思っていた「桜を見る会」の問題もぶり返す気配に、何やら騒々しい有様を兆しているような感じだが、最初に悪いと後がいいというジンクスもあるだけに、結構今年は波乱含みながら、例えば景気の上昇が示すような万事に良い結果をもたらすのではないかと、予想される悪材料を出し切って覚悟のうえで出航したほうが気楽だと、ほのかな期待を持つ次第である。度が過ぎた期待は、往々にして覆されてがっかりして反動を受けたりすることが多いから、弱気は早めに経験しておいた方が跡が楽しみである。

  出勤を見合わせた分、今日は庭の掃除を家内と一緒に楽しんだ。西日本の北国は大雪で大変なご苦労をされているが、太平洋側の東日本ではおおむね快晴が続き、特に関東地方は穏やかな晴日が長く続いて幸いである。連日さんさんと太陽の光を浴びて屋外に出ることが出来、庭仕事も楽しみを満喫して過ごしている。但し一歩街に出たりすると、マスクをした大勢の人と出っくわしたりするので、三密を意識しすぎて窮屈な思いである。多少の距離を保っていれば、外の空気を胸いっぱいに吸い込んだり吐き出したりしたいものだが、深呼吸すら遠慮しがちになるのは、既に習性化してしまったのだろうか。芦ノ湖にボートを出して、櫓をこいでいる時もマスクをしているかもしれない。 何とも恐ろしい光景である。 

ベネチアの環境汚染がコロナ禍に史上稀にみて改善さるる

汚染さる死海が生きて魚が住むベネチアに見る蓋しコロナ禍

コロナ禍で真摯に反省いたすとき欲望と競争の社会経済

朗らかに年の明け行く朝ぼらけこの一年の先を兆して    1月4日

   英国が三度目の都市封鎖

  悲壮な表情でテレビ演説する英国のジョンソン首相であるが、新型コロナウィルスの感染拡大で行動規制を強めると発表し、首都ロンドンのパルイングランドで三度目のロックダウン、都市封鎖を実施することになった。患者の増加に伴う医療崩壊が目前に在り、緊迫した危機感が背景にあっての決断である。加えて発見された変異種のウィルスが、短期間に猛威を振るっており、このウィルスの猛威を食い止めるには人の移動と経済活動を一時停止するという厳しいものである。そして不要不急の外出禁止令を発して、違反者には罰金2万5000円相当を課する厳しいものである。通院、食料品の買い物、一日一回の運動を除き、全ての外出禁止である。

   イギリスでは、一日の感染者数が5萬九千人近いという過去最多の凄まじい勢いで過去最多を更新している。五万人を越えた感染者数は連日5日間も続いている。学校も閉鎖してオンライン授業に切り替えたりしている。そうした中での今回のロックダウンである。  日本でも一都三県で特措法による「緊急事態宣言」を7日に発令する準備に入った。対象は東京都と、近隣の神奈川、千葉、埼玉の三県である。 世界的に感染拡大が収束する気配がない中、一方でコロナワクチンの接種が始まったりして、二つの綱引き合いが続いている。ウィルスの攻撃も激しさがあって変異種の新型ウィルスがワクチンを猛追する場面もあって予断を許さない状況である。

  開発されたワクチンが、アフリカで発生した変異種のウィルスに効かないという情報も飛び込んで来たりしている。折角回復されつつあった経済動向にも水を差す結果になったりして、感染拡大の再燃は、今までの財政支出を反故にして、水泡に帰しかねない。使った税金は功を奏さず、税金をどぶに捨てる結果になってしまった。経済的損失は莫大であり、これが世界各地に起きて経済不況につながっていくリスクが大である。

  今日は当大相撲の横綱白鵬関が、新型コレラに感染していることが分かった。日本一力持ちで強靭な体の持ち主でさえイチコロに感染してしまう代物だから、やはり油断はできない。白鵬の身体の中に入ってどんないたずらをしでかすつもりなのか、相手に合わせて魔力を発揮するというコロナウィルス、謎の正体だけにその一撃も恐怖に近いから、横綱も自らを過信してはならない。後遺症も含めて、感染後の症状に気を配っていく必要がある。同部屋の力士たちの感染有無を確かめる必要がある。

  コロナかで世界が騒然としているにもかかわらず、いまだにトランプの執拗なバイデン攻撃と嫌がらせが続いていることは、いかにも醜態である。 ジョージア州ではバイデンが1万1779票の差を以てトランプに勝利したが、もともと共和党の地盤であるため、共和党の州務長官のラフェンスバーガー氏に1万1780票を不法を承知でに付け足ししろという偽装工作を命じている録音テープが暴かれた。録音の内容は、トランプ大統領が、ジョージア州のラフェンスバーガー州務長官に対し偽装をそそのかし、脅迫して命じているに等しいもので、トランプ大統領のあからさまな権力乱用の犯罪行為と思われる。  民主主義の棄損は大きく信用失墜であり、後日問題になる事案とも思われるし、常軌を逸した逸脱は恐ろしい限りである。  1月5日

七草がゆ

   1月の七日は昔から七草がゆを食べる日である。お正月に食べるお節料理をふんだんに胃の中に収めてきたので、胃もたれや胃の疲れもあって食べ物に飽きも来るし、丁度あっさりしたものを食したいという生理現象をとらえた結果かもしれない。現代風でいえば、暴飲暴食の過食を抑え、カローリー過多の食物摂取を控え、肥満をさけるという警告でもある。おめでたいお節料理を頂きながら、基礎疾患を患う結末になってしまっては、本末転倒である。七草がゆは、そうした意味で先代が編み出した生活の知恵であり規律であり、はたまた風物詩でもある。

  七草がゆにはセリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ、などが柔らかく香りを放って煮込まれている。子どもの頃に一生懸命覚えた春の七草の名前である。家内は昔からすらすらと滑らかに口唱してきた。ゴギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、スズナはかぶ、スズシロは大根のこと。これを以て春の七草と称している。先代が考え出したとするこの七草をおかゆにして一月七日に食べる七草がゆの習慣は、江戸時代に広まったと云われている。

  七草の種類は時代や土地によって異なり、七草がもっと多くなったり、少ない場合もあったそうで、いつの時代もどんな土地柄でも、年頭にあたって豊年を祈願し、「今年も家族みんなが元気で暮らせますように」と無病息災を願いながら、おかゆをいただくその気持ちに差はあいと思う。 飽食の現代人にとっても、この七草がゆは、基礎疾患の予防にもつながって、これが出発点となって一年の真の健康を確保、維持できる人もいるから、実行と継続こそが人生の勝利、長生きにつながるかもしれない。つまり飽食をほしいままにすることを避け、粗食に甘んじることがたまには肝要である。この七草であるが、拙宅の庭畑を見回すと、全部そろっているようである。    1月7日


理性を失ったトランプ大統領の醜態を演じて余りあると言えるトランプ大統領であるが、支持者の集会で自ら演説し、「大統領選で不正が起きた」と繰り返し、敗北を認めないトランプに同調するデモ隊に向かって主張し、更に「大通りを進み、議会に向かって行くんだ」とそそのかし煽る始末である。同調した数千人のデモ隊は大挙して連邦議事堂に向かって進み気勢を上げ、一部が暴徒化してバリゲートを越え敷地に侵入、建物のガラスを割ったりする破壊行動に出て、議事堂内に乱入し暴れ回って議会の一部を占拠した。警備にあたっていた警官隊と衝突し、一名が銃弾を受け死亡、3名が死亡しているが死因は明らかでない。新聞報道に載ったカラー写真は、騒然としたデモ隊の状況が映し出され、民主国家の殿堂と思っていた、アメリカの姿とは思えないものである。議会周辺では拳銃や金属バットを持ったり、ガスマスクや防弾ベスト、はたまた迷彩服を着用した支持者たちが現れて異常事態に見舞われている状況である。デモ隊の行為は国家転覆を狙ったもので許しがたい暴挙である。

   この時開かれていた、連邦議会議事堂の上下議院合同会議では、バイデン次期大統領の選挙確定の会議が行われていたが一時中断、進行を進めるペンス副大統領、ペロシ下院議長をはじめ議員たちは緊急避難した。その後六時間も中断を余儀なくされた。アメリカ議会史上、最大の汚点を記す結果になった。アメリカに起きた想像だにしなかった民主主義と議会主義を否定するグーデーターに等しい状況を演じてしまった。混乱を引き起こし暴動にも等しい直接の原因は、理性を失ったトランプのデモ隊をあからさまに扇動した、最後の悪あがきの醜態にある。見ていて明らかに政府転覆をはかる犯罪行為に等しく、この間の幾多の行為は大統領権限の恩赦に与えするものでないが故に、今後に想定されるその乱発を許すべきでないい。

   トランプはこの後も、議事堂へ乱入したデモ隊たちを「偉大な愛国者だ」と発言したりしている。民族の分断を煽って来たトランプであったが、さらけ出したアジテーターの最後の醜態は如何にも陳腐であり、政治家として低劣極まりない屈辱をさらす結果になった。謂ってみれば哲学を持たぬ政治家の、場当たり的な恫喝主義をさらけ出した最低の人物であった。不法行為を繰り返し、私利私欲に走ってきた人物をさらけ出した最後の一面で幕を閉じることだろう。

  再開された議会では、大統領選挙の最終結果をバイデン氏が362票対トランプ氏が212票と発表し、正式にバイデン候補を次期米大統領として認定した。ジョージア州で残り2議席を争っていた最終結果は、民初冬が2議席を獲得し、ねじれ現象を回避することが出来た。国民の分断と対立は最後まで続き、禍根を残すことになったが、修復には相当の努力を払わざるを得ないと思われる。大統領と、下院、上院の多数決を民主党が半数以上を確保、権限を共和党の同意を得ずして、政権運営に当たることが出来るわけである。                   1月7日

トランプ大統領への批判痛烈

   選挙結果についてバイデン候補の勝利を議論しているさなかである、アメリカ連邦議事堂の南方面に集結したトランプ支持のデミ隊を前に一時間にわたって演説していたトランプ大統領である。トランプ支持のデモ隊に対し、「不正が行われて盗まれた選挙結果を認めるわけにはいかない、我々は死ぬまで戦わなければならない、議事堂に向かって反対の抗議デモの行進をしよう」と、熱弁をふるって扇動したトランプ大統領である。数千人の熱烈な支持者はこの言葉を信用して、一部が警官隊と衝突を繰り返しながら連邦議事堂に迫ったあと議場内に雪崩を打って乱入し、議場の一部を占拠するという事態に至った。デモ隊の中には死者4名を出すという前代未聞の醜態を演じる結果になった。民主主義の総本山であるアメリカで、唖然とする光景が起きてしまい、それが生々しくテレビに映し出された。かって政権の中枢にいたボルトンが政権を離れて、トランプの異常な性格を指摘し、馬鹿に違いないと喝破したが、いみじくも思い返しているところである。

  前日の執筆でも、小生はトランプ大統領が、自らの国家の尊厳を踏みにじり無知蒙昧な民衆のデモを先導して、かかる惨状を生じさせたと、以てあるまじき事態だと勇気を以て指弾したところである。アメリカで起きた醜態であるに違いないが、まさにアメリカ民主主義に対する攻撃であり、現職の大統領が選挙結果の敗北を前に乱心し、無茶苦茶な乱脈極まりない行動に出て、自らの権力の座を、不当に権力を行使して保持しようとする無謀で軽薄な暴挙であることに怒りを感じ、これは世界の民主主義、民主政治に対する戦争を仕掛けたに等しいものであると怒りを感じたからである。腹心だったペンス副大統領は当然のことながら、粛々と共和党のバイデン大統領の時期大統領決定の手続きを進めている。
  
  今朝に新聞には、時のメルケルドイツ首相をはじめ、フランスのマクロン大統領、そしてイギリスのジョーンズ首相も、いち早く非難の声明を発した。アメリカで起きたトランプ大統領を支持するデモ隊の、民主的な抗議デモでなく、暴動に似た暴挙に対し、民主主義と民主政治に対するあからさまな挑戦だとして手厳しい非難を表明し、その原因が、現職のトランプ大統領の不法な扇動によって行われたことに対し、トランプを痛烈に非難する声明を出していることに大いに注目したところである。良識あるアメリカ市民の中でも、トランプ大統領の暴挙に対し、敢然と異議を申し立てる身内も多く出てき始めている。世界政治の正論は生きていたと、民主主義の確たる理念は劇的に生きていると信じて安堵したのである。

  バイデン氏は正式に、アメリカ合衆国憲法によって次期大統領に認定された。アメリカの民衆を大きく分断してきた四年間のトランプ政治は終焉を遂げたが、後遺症は根深く、バイデンの初めからの仕事は大きな試練を乗り越えていかねばならない。しかし、意思堅固にして温厚なバイデンの熟練した政治姿勢は、この難関を突破して大きく前進していくだろうと期待しているところである。んくぃ外の難問山積する局面であるが、先ずは崩壊する民主主義の剣が峰に立つ新政権を力強く応援したいと念じている。   

  日本でも新型コロナ感染が爆発的に広がっているところ、今日から特措法に基づく緊急事態宣言が、一都三県に発表された。期間は一か月間である。この間にどうしても感染拡大を終息させる目安を手にしないと、感染者を収容する医療機関の崩壊につながりかねない。新型コロナウィルス感染者だけに医術が集中していると、他の疾患の患者の緊急性に対応できなくなる危険性が迫ってきている。この事態を何としてでも克服して、経済回復の道筋を上手に描いていかなければならない。唯一明るいニュースは、こうした時期に在りながら、ニューヨーク株式市場は連日高値更新の続投を演じており、それにつれて東京株式も日経平均2万8000円台に乗せて、三十年ぶりの高値更新という不思議で且つ明るいニュースに支えられていることは、幸いなことである。

  これが連鎖してEUのドイツでもダックス指数が高値更新して続伸して、世界的株高の現象である。株式の先見性とはいいながら実体経済と大きく乖離している状況なので、こうした状況が何時まで保てられるか、気がかりなところである。なかには新型コロナの世界に変化した成長経済を模索する流れが滔々として流れていると指摘する識者もいる。賢明な見方かも知れない。1月8日


感染拡大がさらに拡大

   発表される新型コロナ感染拡大の傾向が、日ごとに激しさを増して来る感じである。一都三県の要請を受けて国が発令した緊急事態宣言が二日目を迎えたが、これからが危機回避の勝負の二週間と決めて身辺に緊張感が走る感じである。昨日から始まった三連休であるが、不要不急の外出もさることながら、出勤を見合わせる毎日が続く覚悟を以て世の中の動静をうかがっているところである。皆が同じような姿勢でいるから仮に出勤したとしても仕事での対面交渉はないし、出勤する実利すらなくなってきているので、テレワークに切り替えざるを得ないでいる。国や都の要請を受けるまでもなく、少しでもb感染防止に自ら進んで実行し、先ずは自分が感染しないことが第一と心得て在宅勤務を良しとして勤めていることにしている。そしてこの連休の扱い方にしても、極力外出を避けて家にとどまる工夫を編み出すことにしている。

  日本の場合は未だいいとして、先進国のイギリスを見てもわかる通り、全国的にロックダウンを断行するに至っていることからして、アメリカをはじめ他の国々の状況は推して知るべしである。加えて感染力の強い異種類の複数のコロナウィルスの感染も発見されており、イギリスではこの種の感染が猛威をふるって言えるというから深刻である。日本でもすでに数か所で確認されているので迅速な発見に努めている。そして今や感染したら収容施設は満杯ではじき出されてしまうくらいの覚悟でいないと、公共施設は機能的にマヒ状態だから死を早める結果と覚悟していないと、今の危機的事態を切り抜けていくことは出来ない。コロナ以外でも病的疾患にかかることのないように注意することである。

  屋内にいても適宜な運動に努め、心身鍛錬を怠ることがないことである。家にいると勝手気ままに過ごし、怠惰に過ぎてなまけ癖が生じてきても困る。規律正しく時間のリズムに乗って正直、真面目に勤務することである。性分にもよるが、在宅勤務の方が、オフィスでの勤務より難しいというのが本音である。いずれにしろ緊急事態宣言がなされてから一か月は忍の一字を以て頑張って、事態の推移を見守ってからでも遅くない。    1月9日

    民主党のペロシ下院議長

   アメリカ議会の下院議長を務める民主党のペロシ議員は、華奢で美貌の面影を残しあたかも、往年の映画女優ヴィヴィアンリーの面影をしのばせるに十分である。だからファンだというわけではないが、小生は彼女の政治家としての有意な活動の他に、品格ある美貌に教養の高さを窺わせて、いつもアメリカ議会の権威と品格を裏付けるに十分な感じがして、ほれ込んでいた一人である。そのペロシ議員が常に、この四年間、時にして横暴且つ傍若無人なトランプ大統領に対し激しい対抗意識を以て当たってきていることに、力強さ、頼もしさを感じて陰ながら応援してきたのである。

  以前にトランプが一般教書を提出して説明演説を終えた時、彼は振り返ってペンス副大統領と握手したが、隣にいるペロシ議長が差し出した握手には見向きもせず降壇していったことがあった。見ていて随分失礼な行動をとったものだと、アメリカ人らしからぬ振る舞いだとテレビを見ている私は不愉快に感じていたが、そのあとペロシ議長がトランプの一般教書を差し出し、その場で静かにしかも堂々と破り捨てているのを見たのである。思わず胸の透くような気持になって、菫のような気品と弱々しさを感じていたペロシ議員の気丈さにほれぼれしたことであった。  

  今回の連邦議会の襲撃事件は、明らかにトランプ大統領のデモ隊に対する扇動によるものであり、数千人に上るトランプ支持のデモ隊は、大統領の発言に従って議論中の連邦議会に向かってデモ行進を行い、バリゲートの柵を乗り越え破壊行為を繰り返して一部の計画された過激派の議会襲撃に至ったことは明らかである。トランプの下劣な素質を暴いた感じで犯罪性は極めて高く、強大な権力を持つ大統領であるがゆえに猶更のこと尊大極まりなく、国家転覆の容疑で裁かれるべき事案である。   続   1月10日

     破れかぶれのトランプ大統領

   案の定、トランプ氏の過激且つ扇動的言動に対し、民主党は無論のこと、共和党からも非難の声が上がって、トランプを指弾する動きに変わってきた。当然の流れである。これを看過するようでは、今後の政治的流れに暴力行為、テロ行為を容認する風潮が、アメリカ民主主義の根幹を揺るがしかねないものになって世界に与える影響は無視できないものがある。ペロシ下院議長は、アメリカ大統領の任期までに正気の沙汰でないトランプ大統領が破れかぶれになって、終いにはやけくそになって何をするかわからない。ペロシ女史はトランプが残り二十日までの在任期限に無謀な行動に走ることを危惧して、職権停止を訴える議案を提出することを検討し、更には免職処分を含め、これが通らない場合には弾劾手続きを上下両院に提出したようである。極めて当然である。 

  アメリカ大統領になったトランプの素質、経歴については、側近であったボルトン元大統領補佐官の回顧録にも記されているが、その異常性が懸念されるところであり、権力を与えた場合の危険性について憂慮しているところであった。ところでこうした人物がいかにして権力の座に上がらしめたのか、その背景を考えると、今の病めるアメリカの間隙をついてきたことに、根深い謎の問題を孕んでいる時代性を感じて、薄気味悪さを覚えるのである。

  彼の雄弁術は人の隙をついて強烈なものを持っているし、唆しをその気にさせるところは催眠術に長けるものがある。しかし得てしてこの種の人物には、根本的な知識にかけ、思慮分別にかけ、自己暗示に走り自己陶酔と、妄想の嫌いがある。大衆の心をとらえて煽情的になり、惹きつけていく話術には優れているが、心がない。単なるアジテーターであって、時に麻薬的効果を発揮する。ドイツのヒトラーの演説がそうであった。民衆を駆り立てることに長けており、今回のデモ隊の連邦議会襲撃事件の原因を作ったのは、トランプのアジ演説にあった。 1月11日

連邦議会に乱入して議場を占拠した無法者たちを「勇敢な士」と賛美を送り「私は愛している」と云ったりしているトランプ大統領は、暴動を非難する内外の声に形勢不利と見るや、今度は「法と秩序を破壊する者たちは罰せられるべきであるり、そうした行動をとる者たちに反対である」と白々しく発言する始末である。舌の根も乾かないうちに嘘をつく、これこそ典型的な詐欺師の部類である。こうした政治家は、好き勝手なことをしながら自分では一切責任を取らないだろう。アメリカ国民もこうした権力者に屈服するというから、選挙の結果の7、600万の支持者がすべてそうとは言わないが、、アメリカ国民のうちの四分の一が未だに気付かずにトランプのアジテーターに心酔している実態が、恐ろしい現実である。ペロシ下院議長は、トランプがやけくそになって最後のあがきで、核のボタンを押しはせんかと心配になって参謀本部長と連絡を取っているそうである。小生も実はそのことを心配していた。自分の政権期間中に、やりたいことを盛んに乱発しているきらいがあるので、破れかぶれの策に出られても困ってしまうからである。

  あくまで選挙に結果の敗北を認めないトランプ大統領である。あの手この手を尽くして選挙の不正を正当化しようとしてきたが万策尽きる状態であった。最後は、ペンス副大統領に圧力をかけ、選挙結果のバイデンの勝利を転覆させようと図ったが、「私にはその権限がない」と断わられてしまった。その手続きを踏んでいる最中での、連邦議会乱入事件の勃発である。出席していた議員の多くが避難を余儀なくされる異常事態が起きてしまった。時の現職の大統領が犯した民主主義、議会主義の冒涜であり、前代未聞の、歴史上の最大汚点で何をか況やである。 大統領、失格!    1月12日


   緊急事態宣言の拡大

  今は、異種類新型コロナの感染を、水際で食い止めなければならない事態に遭遇している日本である。しかも相変わらず新型コロナ感染者数の拡大が止まず、むしろ日ごとに拡大する緊迫した事態であり、その危機的状況に、医療関係者は日夜脅かされる思いで過ごすありさまである。病床の不足はもとより医療従事者の疲労困憊も懸念されている。看護師の不足も増大している。コロナ以外の病人を受け入れる余地が狭まれてきて、患者を正常に診察治療できない事態に至っている。然も病院経営を圧迫する状況が日増しに強くなって、複合的な圧迫材料の続出で医療崩壊が現実になってきた。こうした次期に我々は決して病気になってはならないし、ましてやコロナに感染することがあってはいけない。今日も事務所への出勤をやめて在宅に徹しているが、外出によって自分がコロナに感染感染しないように、又コロナを他人に移さないように極論して自分の行動を抑制している。

  今日は、日本が初めてコロナ感染者を発見、確認して丁度一年目に当たる。まさかこれ程の感染力を以て新型コロナウィルスが日本中を席巻するとは誰も思わなかった。しかし今日現在が、今までに最高の感染者数の記録を更新し、重病者も、死亡者も全ての数字において過去最高を更新しつつある。且つそうした事態に対応した病棟施設や病理器具など、集中治療やエクモと云った高度技能を有した患者の収容施設は満杯の状況に迫りつつある。悲鳴の声が巷で上がっている。私はそうした最悪の事態を予測したつもりではないが、新型コロナウィルスの感染拡大と治療方法について危惧していた一人であり、小池都知事に講演依頼を行って、早くから昭和経済会の会員諸君に、注意喚起の懇切丁寧なお話を伺うことが出来たものの、一年後においてこのような状況にまで事態が発展するとは夢にも思わなかったことである。克服にはこれから先まだ困難が予想されるが、先に述べたように、先ず自分自身が適切な対応を実行して、感染拡大を食い止める以外にないと思っている。これを徹底的に周知せしめることが肝要である。

  大都市からの感染者数の拡散は、地方に及び、ほぼ全国的に蔓延する状況である。第二回目になる緊急事態宣言であるが、都市部での街なかの様子は、前回の時より人の往来はニ、三割多いようで減少傾向にはなっていない。医療現場の崩壊がささやかれている現在、これ以上の感染者数の増加を食い止めるには、人の往来を防ぐ手立てしかない。マスク着用はもとより三密を避け、うがい手洗いの徹底した実施を励行することだろう。外出を自粛し、努めて在宅に徹していくしかない。能率は上がらないが、今日も会社への出勤を見合わせている。感染防止対策には、社会の要請に合わせて自分自身が在宅勤務と、防止対策に協力して努力し、難局を突破していくしかない。ここは忍の一字である。 1月15日

    
      トランプの弾劾訴追の決議可決  アメリカの悲劇


大統領選挙に敗北して尚、権力の座にしがみつつ醜態を犯し、権力を乱用するトランプ大統領の行動には、アメリカの民主主義の土台を揺るがす危険性を孕んできていて最早、大統領は自身の判断能力を失った状態と云わざるを得ない。一刻も早く権力を行使する座から外さないと、乱心したトランプが残された大統領職にとどまる期間に、何をしでかすかわからない状態である。バイデン次期大統領の就任式まであと余すところ五日間である。時間的には、可決された弾劾裁判が行われるのは、バイデン政権が発足してからの問題となるだろう。事、ここに至ってはトランプの新たな大統領の権力の行使に歯止めをかけていくことが必須要件となってきた。今となっては大統領職に在って、危険な人物に、危険な道具を使わしてはならない。   彼は又、自分が権力の座から降りた後に、自分に有利な状況を作っておくことに専念して、権力を乱用し、又乱用しようとしているきらいがあるが、事ここに至っては良識あるペンス副大統領の行使を以て回避できるよう心得ておく必要が是非とも必要である。

   トランプ大統領を支持するデモ隊を必要以上に刺激し、扇動した結果、連邦議事堂を襲撃した武装集団に対する捜査が進展して逮捕者が七十名に達し、尚証拠集めに捜査の重点が置かれ、最終的には逮捕者は数百名に及ぶとの観測が飛び交っている。議事堂内になだれ込んで破壊行為に及び、折から審議中の議会を混乱、中断せしめた行為はトランプの反乱の扇動によるものであった。乱入事件では六名の死者が出てしまった。アメリカ議会史上稀に見る事件であり、アメリカ民主主義の破壊行為を犯し、しかもいまだ現職大統領としてのあからさまな民主主義に対する挑戦であり、破壊攻撃であった。下院は十三日弾劾訴追する決議案を賛成232票、反対197票で可決した。民主主義擁護の、唯一残された正義の行使である。

  共和党からも十名の議員が賛成し、トランプの批判が身内から出てきている。おランプに対する弾劾決議は二度目であるが、前回は共和党からは一人も賛成するものが居なかったが、今回は状況は一変した形である。弾劾裁判が行われるには上院での三分の二以上の賛成が必要になるが、上院の共和党の重鎮、マコネル院内総務がトランプの乱脈で過激な反動的行動を非難しており、有罪の選択肢を否定していないので流動的である。トランプ支持で結束の固かった共和党内でも、選挙の結果のトランプの敗北が分かってからは、次第に結束が綻びはじめ、ようやく忖度してトランプに、従順に従わないでも身の安全を確かめうる状態になって自由な発言が許されるようになってきたのである。

  二十日に行われるバイデン次期大統領の就任式には、トランプ支持の群衆が、武装集団を含め数か所で大挙して暴動を起こすという情報が流れており、これを警戒して多くの州兵が防御に当たるという情報が飛び交っている。議会襲撃事件以来、議事堂内には多くの州兵が院内に滞在し、物々しい警戒態勢を敷いており、これが民主国アメリカかと疑ってしまう有様は、小生個人だけでなく全世界の良識ある民衆が不安を以て、愕然たる思いで成り行きを見守っているのである。バイデン政権にとっては、難しい課題に直面しつつ、アメリカ民族の分断と対立した構図を是正し、新しい融和と団結の道を歩むことが求められる。それには過激な人種差別を解消するためにも、歪んだトランプの犯した反動的政治をアメリカから抹消しなければ、分断の拡散を益々助長することになりかねない。勇気を持った且つ冷静な手法を以て、民衆の政治を取り戻すべきである。   

アメリカの民主主義の根幹を揺るがすトランプの暴動のけしかけ

トランプの私欲と私利の明らかに民衆を使い議場乱入

権力の座をほしいまま乱用し最後のあがきに墓穴掘るなり

ヒトラーのアジ演説を想起せるデモ隊に発すトランプの演説

アメリカン・ドリームもスピリッツも台無しにトランプ自作の正義の破壊に

踏み潰すヒューマニズムの精神を強欲主義に走るトランプ

トランプの地球温暖化を否定してパリ協定もWHOも

米中の対立インド太平洋地域に風雲急を告げゆく

アメリカの政治空白をうまくつき世界に拠点を築く中国

中国の自由開放経済に対し保守傾向のアメリカ経済

コロナ禍を当初甘く見たトランプの逆算が襲ふアメリカ悲劇

コロナ禍の被害甚大にアメリカの初動を誤まつトランプ政策

アメリカの悲劇が起こるトランプのアジテーターに踊る民衆

トランプのアメリカ第一主義と利己主義を強欲に推し逸脱のあと

異常なる時代に異常なる人物が出で異常なる結末とぞなる  1月15日

穏やかな連休の空

  緊急事態宣言の発令を以てコロナ禍に怯える日々であるが、街の繁華街から人影が消えて寂しき限りである。不要不急の外出を自粛して家に閉じこもりとはいいながら、娘が云う通り拙宅では庭もあるし畑いじりもできるし、のんびりして居ればいいじゃないですかとたしなめられて専ら家の中にいてそれなりの運動をして体の怠惰を防いでいる。会社に出勤していれば、敢えてスポーツジムに通うまでもなく、通勤途中の動きだけで体のエネルギーの消費を以て十分と云って差し支えない。だから通勤イコール運動と解釈しながら励行に努めているわけで、それがなくなれば逆にそれを埋めるだけの努力をしなければならない。

  快晴の空を見上げると、一点の曇りなき空に陽光が光り輝いて、しきりと外出を促している。空がきれいなのは、環境問題に関する人々の意識が高まってきて、同時に新型コロナ感染症の影響で社会経済活動が沈静化したことも手伝って、自然環境が改善されてきたせいである。売らしいことだってあるんだと思いながら、コロナ感染防止は怠りなく進めて、コロナが齎したプラスの点も勘案して生活していくことが大切な気がする。お昼過ぎの時間を見計らって、マスクを着用して家内と一緒に尾山台商店街に買い物がてら散歩に出かけてみた。途中の尾山台公園には、温かい日差しの中で子供たちが元気に跳ね回っている姿を見つけて、街なかには結構人が沢山出ているかもしれないと思った。でもあのように元気に走り回っている子供には、コロナ菌の姿を重ね合わせてみることは出来ない。親御さんたちもきっと細心の注意を以て子供の健康状態には気を配っていることだろうから、むしろ大人の夜間の飲食が問題なんだと更に意を強くした次第である。

  尾山台駅の踏切を渡ってすぐに左の場所に、昔、亀屋万年堂の店があった。和菓子を求めて重宝していたが、数年前に店を閉じてしまった。そのあとに玉やと云う中華料理店が開店した。食べ物を安く提供する店でありながら味が良く、餃子やラーメンを得意とする店で若い人に人気があった。尾山台駅には東京都市大学に通う学生が沢山乗降するので、定期的に大勢の学生たちが通りを埋め尽くして行くので、こうしたお店が結構繁盛するようである。人目を気にしながら二度三度と入ってみたが、納得できるものがあった。

  ところが繁盛していたと思いきや、今回のコロナ騒動の影響をもろに受けたのだろうか、あっさりと店閉めしてしまった。其の後一年足らずで大坂王将という結構有名な餃子専門のお店が昨日の15日に開店した。今日は開店二日目であるが、二時近いというのに順番待ちの客が並んで道路にはみ出していた。街なかに店じまいがあったりすると侘しい気持ちになるが、こうして活気のある店が次を引き継いで出てきたりしてくれると、つい応援したくなるものである。いつの日かこの店に入って餃子を食してみようと思っている。環八通り迄の商店街を歩いて行って引き返してきたが、この尾山台商店街には昔から結構な小売店が出店していて賑わいがあり、近郊からも買い物にくるお客さんがファンでいるそうだ。 自由が丘と比較して品物が豊富で価格も安いということで、家庭の主婦からの人気も高く、競争も激しいから回転が効くせいで主婦達の満足の度合いも高いという話である。      1月16日

トランプ大統領の墜落

  予想もしないトランプ大統領の醜態に世界が驚いている。選挙に負けたからと云って愚痴放言を吐き、それまでの言動が一体どうなっているのか、急変した人間の様に唖然とするばかりである。あまりにもお粗末すぎるからである。次期バイデン大統領の就任に対し気が狂ったように抵抗し、側近をそそのかして選挙結果を覆すよう強要したり、ありとあらゆる手段を以て根拠なき選挙不正を叫んで訴訟を起こし、終いには支持者のデモ集団を扇動し国会へ乱入させて議事妨害を図ったりした、これらは全て犯罪行為として糾弾されるべき事案である。権力の乱用についても度を越している。
1月18日
要塞と化したる首都のワシントン バイデン大統領の就任時の前

目前に迫るバイデン大統領就任式の厳戒態勢

冷静になればなるほどトランプのデモの群衆を煽る演説

群衆に体を張って議事堂へ抗議のでもと煽るトランプ

群衆の雪崩を打って議事堂へ破壊行為を重ね暴れる

アメリカの民主政治の根幹をゆるがすトランプ政治の結末

トランプの退陣近き断末魔あらはに示しおぞましきかな       1月19日


    バイデン大統領の就任式

  これ以上アメリカ本来の民主主義の牙城を破壊し、理念を傷つけないでもらいたいという念願が通じたのかもしれない。厳戒体制が敷かれたバイデン大統領の就任式であったが、1月6日に起きたトランプ支持のデモ隊の、まさかの議事堂乱入、占拠した反乱事件で、懸念された武装集団の蜂起も、過激なデモの攻撃もなく、幸いにも平穏のうちに行われた。「良かった」の安堵の念でいっぱいである。但し慣例となっている新大統領の引き継ぎに立ち会うこともなくトランプは、さっさと独自の退陣式で大見得を切って「又戻ってくる」と云ってワシントンを去っていった。去るもの跡を汚さずどころではない、大統領職を解かれたから云うわけではないが、相変わらずの乱雑、無法者の所業である。彼には、もしかすると弾劾裁判の訴追、追及の手が後を追っていくことになる。

独自に開いた退任式では「又戻ってくる」と云われても、正直のところ「戻ってこなくていい。戻ってこないでほしい」と叫びたい。これがしかの政治家と、功績を自慢するくらいであれば、アメリカにはいくらでも登用すべき人材はゴロゴロいるはずである。トランプには大統領就任以前からアメリカ第一主義を唱え、既存の優れたスキームを破壊し、撤退する手法を以て世界に望んできた。四年間に及ぶ施政で、どれほどの混乱と対立が世界で生じたか計り知れない。今それを裏返しするような手法がバイデン大統領に依って就任早々から素早く打たれている。曰く、パリ協定からの脱退から、即時復帰するとか、WHO脱退の撤回や国境の壁間接の中止などなどと数多に、元の枠組みに収まりかえると云った、振り返って見ると四年間が無意味に、無益に過ごされてきたようなもので惜しまれてならない。歴史の流れを大観できぬ一つの愚かな事例である。病めるアメリカの現代の様相が、根底からあぶりだされ燃え広がったが、民主的な選挙を以て延焼を食い止めることが出来て幸いである。

  大統領就任式でバイデン氏は分断されて大地留した民族のかっそくと融和を呼びかけ、これから「礼節と尊厳、愛と癒し、偉大さと寛容のアメリカの歴史物語が始まると、奇抜な派手さはないが、バイデン氏らしい実直な人柄のにじみ出るものであった。予測不能で見通しのたたぬ、しかも場当たりの爆弾的なトランプ政治から、対応策を講じ見通しのたつ普通の政治に戻ったことで、その分、世界は安心しきれるのではないか。疑心暗鬼、魑魅魍魎の世界政治から抜け出して、友愛と連帯を組んで協同し、内外社会の将来を構築することが求められている。 1月20日

第四十六代大統領の就任式ホワイトハウスに光る青空

颯爽たりトランプ政治を否定してバイデン理念を満たす政治へ

壊し屋のトランプが去り建国の精神横溢のバイデン来たる

側近が次々と去りトランプの悪しき人格に信を失ひ

壊し屋が世界を跋扈し騒がしく良くも悪くも深きその跡

暴徒らの国会議員を人質にとの情報も有りて危ふし

議事堂に乱入占拠し破壊へとトランプ支持者の扇動に乗る

盗まれた選挙と煽るトランプのアジに暴走す群衆の群れ

敵対す市民のいまだ街なかに支持する旗をかかげ居るなり

バイデン派トランプ派の旗いまだ振り対立止まぬアメリカ市民ら

市民らの亀裂は深し感情をあらはに出していがみ合ふなり

前例を見ぬ型破りのトランプに支持者というより信者の多き

政治的理念哲学の欠如にてアジで倒れしあはれトランプ

アメリカに三権分立の辛うじて機能したるは幸ひなりき

あと四年付き合えしなばトランプのヒトラーと化す暴君にも似て

無茶苦茶にもてあそびたるトランプの祖国の政治理念を反故にし

象徴す新政権の政策のパリ協定の復帰署名に

反トランプ政策遂行に徹底すバイデン政権の協調姿勢に

脅迫と恫喝的なトランプの外交政策に見える限界

トランプの悪徳商法に構築す巨万の富の今や疑惑に

トランプの年間所得の申告のたった六万五千円とは

結束をかかげるバイデン大統領就任式の高き青空

颯爽と舞台に立てるバイデンの気概も高き青年のごと

バイデンの信頼熱き風貌に祖国を守る決意みなぎる

紺碧の空に輝く議事堂に民主精神の気概にじめる

内外に課題山積の先なれどバイデン政権に幸のあれかし

バイデンのこの先四年の政権に希望と夢と栄光のあれ

トランプが煽る分断と対立の結果に差別と格差きたせり

憎しみと分断を絶ち友愛と結束を説く新大統領よ

穏健と安定を期すバイデンの新政策にうねる世の波

多様性重視の閣僚人事にて地球俯瞰の新時代へと

バイデン政権の前途も厳しい

  破壊と断絶のトランプ政権から、創造と連携のバイデン政権へとうまく移行が適って、世界が安堵している。これ以上トランプ政権が続いていくとしたら、世界はますます分断と混乱が生じて、独裁政権がますます跋扈する事態になるところであった。僅差ではあったがアメリカ国民の良識と民主主義は勝利して、アメリカが悪夢から覚めて再び世界の平和と繁栄の道に参画するという堅い意思表示が確認できた。慶祝し、バイデン大統領とハリス副大統領の健康と活躍を祈念する次第である。

  トランプが一期目の間とはいいながら、やりたい放題のことをしでかして行ったあとである。秤にかけたら祖国の混乱を作り出した方が、外交上の成果よりも比べ物にならないくらいの落差である。そもそも小学生だってわかり得る地球温暖化の問題一つを取って見ても、根拠がないと云ってこれを一蹴し、パリ協定から脱退すると云った無様な様である。地球温暖化は今や常識である。権力の行使も基地外の手にかかると、飛んでもない結果をおびき出すことになる。トランプについたボルトン補佐官が喝破したように、トランプは馬鹿の一語に尽きた。成り上がりの悪事に長けた人物像を信奉する共和党の連中の馬鹿さ加減にもあきれたものがある。支持すというより知らずうちに頭脳が恐怖の先入観に支配され、トランプ信者というように狂信的なシャーマン族に類した、盲目的信者ともいうに等しい連中に成り下がっていたのである。

  トランプは稀代のペテン師である。カリスマ性を巧みに使い分け、世間に出てはアジテーターで聴衆を催眠術にかけるようなものである。悪魔の独裁者と云われたヒトラーに似ている。ヒトラーの再現だったらたまったものではない。今は、核のボタンを押せる時代である。狂人に核のボタンを任せているとしたら夜も寝られなくなる。破れかぶれになって、発作的に何をするか分からないいからである。我々は、実に危険な世代に生きている。そうした時にあと四年トランプに政治をやらせたら、アメリカはもとより世界の混乱は火を見るよりも確かである。幸いなことにトランプを世界の政局から排除できてよかった。確実には排除できたわけではない。甘い汁を味わった熊んバチである。甘い汁を求めて又戻ってくると云っていた。したがって弾劾裁判で有罪判決を下すしかない。しかし今の共和党はトランプの臆病風に侵されて、正常な意識ではない。見通しは楽観できないが、華奢な体ではあっても筋金入りの、民主主義の守護神ペロシ下院議長の手腕に頼るしかない。だらしがない男連中がそろっているので申し訳ないが、女の細腕にすがるしかないのが実状である。   

  アメリカの国内問題だから、我々はとやかく言えないが、しかし政治経済の大国であり事は、世界政治にもかかわる問題だから看過は出来ない。アメリカの二大政党のうちの一方の、共和党の存在もトランプの四年間の施政で共和党議員たちも、トランプのいいように飼いならされてしまった。だから恐怖症の上にも、不感症になってトランプにはトランプの去った後も絶対服従のありさまだ。これでは政党とは言えない。明らかに不見識なところがある。正常な状態に戻るには相当の時間がかかるような気がする。トランプのような奇人変人を大統領の立てたということ、党の内部は一体どうなっているのかということ。そしてトランプの目を恐れ仕返しを未だに恐れている議員が沢山いるということ。これは共和党がトランプ病に侵されている証拠である。これでは暴力団の、集団、組織と何ら変わるところがない。これは現代アメリカの謎であり、悲劇である。   1月25日

コロナ禍の及ぶ通りに人影の絶えてしなくば寒々と思ふ

コロナかに人影耐えて温かき街も乏しく寒々と見ゆ

トランプのコロナ対策の無策にて死者拡大に転げ落ちゆく

トランプのコロナ軽視に民衆のこれに従ひ悲惨なる末

この事を以って知るなりトランプの無能無策に民を堕しむ

中国のコロナ排除に成功すこの逆を行く米の矛盾は

誤てる指導者を持つ悲惨なり常軌を逸すトランプ政治の

狼狽のトランプに対し冷静な威厳を保つバイデン・リーダー

トランプの戒厳令を敷いてまで選挙結果を否定するとは

正体を暴かれたりしトランプのアジテーターの田舎役者と

繁栄に浮かれてはしゃぐ民衆のアジテーターに踊らさりけり

トランプの目論む大統領の復活劇ありとあらゆる手段講じて

トランプのなりふり構わず立ち騒ぐ選挙の敗北を覆えさんと

全能の神に仕へて恙なく日々健やかに生くる我らは

天つちを全く治め安寧と秩序の枠を与ふ我が主よ

咲くばらのうす紫の花房に香りも高き天使住まはる

全能の神に仕へる我が道に恐れ誤まち無きて全(まった)き

美しくまたたく星に法界の覚ゆ全能の神のまします

我が前に開らく聖書に礼堂の窓より注ぐ光みちみつ

天つちを隈なく照らす美わしき全能の火の放つ神かる

感謝して授かる主の愛なれば我より広く他人(ひと)に伝へん

いみじくも聖書の始めに言葉あり記るし教へのなべてかしこし

世の人の愛のうつろふ日々なれど永遠(とわ)なる愛の主にありてこそ

我が為に祈れる菊山大兄にイエスの姿帯びて尊っとき

道ゆきにブロッコリーの畑なかに農夫の影の長く尾を曳く

隣人の農夫が作るねぎの束買ふて夕餉に妻が使へり

乱れ咲く庭の小菊の彩りに初冬の日差し透けて眺める

いとほしき小菊の咲きて華やかに透けて眺むる浅き冬かな

競ひ合ふコロナ感染拡大とワクチン治療の両輪のあと

パンデミック・コロナ感染の止まざるに医療現場の緊張の増す

感染者六千五百万に死者七十万世を震撼さすコロナウィルスよ

朝明けて夕べにコロナ感染者数の発表におびゆ日々なり

拝読す聖書のはじめに言葉ありいみじく悟る深き意味こそ

深遠と云ふべき聖書のみことばに万人幸福の栞なるべし

教会に大先輩の菊山翁居りて自ずと安き覚へり

秋の日の白き日差しにやはらかき影映りけり菊山兄の

我が罪をゆりし給へる大らかな主のみ手により生くは安きも

ふつつかな道に菊山先輩の祈りに勇気と自信覚へ来

有難き菊山翁の美わしき祈りに一念発起するなり

有難たく祈りを受けて我が道も恙なき身と覚へ励めり

ふつつかな我に向ひて大兄の祈りにイエスの姿重ねり

バイデンの勝利鮮明の選挙あと酷体を演ずトランプ陣営

大量の不正選挙とはやし立て無ざまに騒ぐ体のトランプ

閑散とした銀座大通り

  寒々とした銀座中央通りの様子である。賑やかさを失った様は、異様に映って目を疑う気持ちである。約半世紀にわたりこの地で事務所を構え銀座中央通りを通って事務所に通ってきたが、コロナ禍に襲われて二度目の緊急事態宣言が打ち出された後の銀座は精気を失ったも同様で、人通りはなきも同然である。その外出自粛の緊急事態宣言が出されて、昨日でちょうど二週間を経過した。一昨日から感染者数が減少し始め、例えばこのところの東京都の二千名台の感染者数から昨日は一日の感染者数が七百名を割ってきて、もしかすると緊急事態宣言が効果を表してきている兆候かと、期待を抱いて推移を見守っているところである。

  専門家の話によると東京都の危険状態の二千名という数字から五百名を割ってくれば、緊急事態宣言の効果が明確になると発言していたが、それからすると今日の数字がいかなる結果を以て発表されるか、そわそわしながら注目しているところである。今日は仕事の関係で会社に出社してきたが、いつまでもこうした状態が続くとなると、不慣れな在宅勤務とかテレワークと云った状態は、高齢者ながら体に変調をきたしてくる感じで居たたまれない気分である。

  社会情勢を反映して最近、小生にとって禁句となっている言葉があって、それが巷間とみに耳にするようになってきたので、それほどに社会が大きく変化してきていることの証左だと思っている事案がある。それをはっきりと云ってしまうと、直ちに誤解されることが多いからである。今しばらく口に出さない方がよいと思っている。事案に触れない方が身のためだとも思っている。物いえば唇寒しではないが、誤解を招くことであれば立場上、たとえそれが真実であったにしろ回避すべきだと思うからである。世間には誤った観測のもとに動いて一定の秩序を保持している場合があるし、平穏に知らないままに過ぎていく場合がある。「知らぬがほとけ」ということわざもある。陰口を言われても知らなければ平気である。それと同じで、感染症も罹患しても気づかずにそのまま症状に現れないまま自然治癒される場合がある。それと同じで人間の思惑のかかわった社会現象には、知られずに、自覚されずに万事は秩序だって経過したように思われる場合が得てしてあるものだ。そうした波に乗っていける人は運が強うことにもなる。コロナ騒動も同じである。

  この際、運が強い波に乗ってコロナを排除できる人間にならないと、ワクチンを頼りに生きていこうとすると飛んでもない被害を受けることになる、そんな世の中になって行くかも知れない。開発されたワクチンが、新たな変異種のコロナ菌に効かなくなっていく場合を想定すると、いたちごっこの状態になることだってありうるからである。そのうち人間にコロナに対する抵抗力がついて、風邪のような症状で済んでいくことが出来るかもしれない。老若男女にかかわりなくコロナ感染症は死亡率が高いこと、突然の発症が生じて事態が激変するという特徴があることは確かである。そこにコロナウィルス感染症の特別な性質がある。

都知事の小池百合子さんが、当会の講演会で云われたように、「兎に角コロナにかからない事、コロナを他人に移さない事」、そのためにはマスク着用、外出先からは手洗い、うがい励行、三密を避けると云った単純な処方を以てコロナに対処するしかないということに尽きる。 1月26日

天気晴朗の春

  新型コロナ感染対策の一環として発令された緊急事態宣言で町中はどこも閑散としているが、間もなく三週間になる。しかし感染者数は全国で高止まりが続いている。先実1000名を割った東京都では再び1000名台に乗せたりしてこのところ一喜一憂している。新聞紙面をにぎわしているのは今日、世界での感染者数がとうとう一億人に達したという記事である。アメリカのジョンズホプキンス大学の集計によるものだ。人類の78人に一人が感染したことになる。最近では毎日60万人前後の感染者が報告されている。そして死者は80万人に達する勢いである。

  新型コロナの感染拡大に比例して、人間の社会経済活動も大きく停滞し、環境汚染は反比例する形でますます改善されてきている。日中の日差しが家の中にいると暑いくらいで、ここにニ、三日の陽気というものは三月中旬を思わせるほどで、肌着を脱いで日光浴を楽しんだりしている。家の中にいるので全裸に近い恰好で太陽の熱い日差しに全身をさらしていると、体の新陳代謝を促すにも結構な良薬である。五臓六腑の隅々にまで、太陽の紫外線を通して活性化させているのも、実に気持ちのいいものだ。

  特に肌身に感じることは、我々の社会生活も大きく激変してきていることである。この調子で上手く持続的に人間生活が稼働していくといい結果をもたらすと感じている。これが日本だけの問題でなく、世界的な広がりを以ていることに大きな意義がある。即ち地球的な観点から見ているからである。今日も見上げた空の色が真っ青に澄み切って大気汚染が後退しているという朗報である。

  先ほど外出先から帰ってくる途中、暗くなりかけた空に、金色の月がかかっていた。ほぼ満月に近い形で、何と綺麗な月の光かとしばし足をとどめて眺めていた。家に帰るまでの間であるが、月の輝きに誘われて家まで月と一緒だった。煌々とした月の光が自分の屋敷にかかって、神秘的にすら見えたのである。そして明かりのついた自分の家がアットホームな感じで、癒されてねぐらに帰るにはとても暖かく感じて幸せに思えた。 今朝庭に出て気付いたことだが、庭の紅梅の古木の枝に、堅い沢山のつぼみが少しばかり赤みをさして沢山ついていた。このところの寒さが和らいで、この分だと紅梅の花が一つ一つ開きかけてくるのも間近かいに違いない。
                                                1月27日


たかがマスクで意地を張り

   トランプはやることなすこと矛盾と破壊をもたらしその姿勢こそ罷免にあたえするとニ、三年前から言い続けてきたが、その罪状を上げたらきりがないが、一例を取ってみるとトランプのコロナ対策は無策に等しく、国民の多くの犠牲者を出したことだけを以て罪を負い、自ら責任を取って退任すべきである。トランプへの恐怖心か、それとも報復を恐れてか、誰一人としてトランプの施政に異論を唱え反対するものが出てこなかった。皆がトランプに従順に従い腰ぎんちゃくばかりの腑抜け連中であった。政権の腰抜けども、取り巻きの太鼓持ちが、彼の強圧的な主張に屈服し、だらだらと迎合してきたが故に、世界一の最悪のコロナ禍の泥沼に国民を陥れてしまった。その惨状から、アメリカ国民はいまだに抜け出せないでいる。トランプの初動の対コロナ対策の過ちは余りにも単純幼稚であり、世界周知のとおりでアメリカの恥である。過去の人となりつつあるが、またぞろとは云え、かかる為政者を戴くアメリカという国と、アメリカ国民のありさまはは信じがたいし、悲劇というしかない。 

  コロナの問題だけではない。ありとあらゆる事柄で先ず放題にかき回し、今までの歴史的事実をぶち壊すすことによって自分の存在を偉丈夫に掲げ誇示するところは、 自己顕示欲に長けた性格である。壊した後の始末は投げやろであり、あまつさえ新しきことを創造するわけではない。哲学が欠如した単なる喧伝やに過ぎない。背後にいくばくかの官僚が支えているから以っているようなもので、いなけらば何もできない腐りきった斧で、役立たない代物である。 時間とカネの無駄であり、かかる人物がアメリカ社会を象徴し、代表するなどと云った風評こそが恥であり、危険である。    1月29日


時代的潮流に変化が

   世界的株高になにがしかの変化が起きているように思う。コロナ旋風に翻弄される中、企業業績に暗雲が覆い各国のGDPもマイナスに転じているさなか、株だけが世界的に上昇し史上最高値を更新している。所得格差が世界的に広がっている象徴的な表示でもある。

  コロナ禍に対する経済的防衛策が功を奏しているのは、景気回復を図る各国の財政出動と、中央銀行のゼロ金利政策と巨大な資金供給である。縮小する消費市場と、縮小する生産活動を反映して、投資先を失った巨大なマネーの流れが一気に先進国の株式市場に流れ込んでいる結果である。世界的不況の到来を防ぎ、本来なら恐慌相場に突入する状況の中、株式市場のみが堅調な展開を示しているのは、過去の教訓によるものであり、卓越した金融財政政策を各国が連携して協調歩調をとってきている成果である。しかし持続的上昇相場がいつまでも保障されるわけがない。実物経済と乖離した株式相場はいずれ峠に差し掛かってきているとみてよい。どこかで調整場面が作られて、再び次の段階に進んでいくことが望まれる時期に来ている。

  コロナ禍が進む中、企業の業積は多大な損出を招いているし、現在でも約8割が赤字決算を余儀なくされている。巨額の赤字決算を発表した例えば日本企業のANA,全日空はいきなりかってない4000億からの赤字計上である。良くも墜落せずに飛んでいると思うくらいである。搭乗客の回復が見えないことから機体の売却を進めたりしているが、どこでも事情は一緒であって市場では買い手がつかない。それでも二束三文で処理を図っている。機体を所持していれば一日一機10億円の経費が掛かるというからである。航空業界のこうした状況を加味すれば、総合的な経済情勢は自ずと分析されて、株式市場は不景気に推移するはずが、幸いなことに恐慌相場にはならず逆行する展開である。当局の対応が抜群であり、カンフル薬としても効き目を発揮している。その間にも離陸して飛び立って良好な飛行を続けられればいいのだが、事は左様にコロナの終息に確信が持てないでいることが恨めしく思うのである。新型コロナワクチンの製造開始からいくばくも経っていないし、ワクチン接種も一部で開始されたに過ぎない。全面的に接種されて抗体が人類に行き渡るには相当の時間を要する。それまでに経済が持ちこたえられていけばと期待するばかりである。

  又新たに変種のコロナ感染症も度々発見されてきている。アストロゼネカが効いて来たと思ったら、今度は別の変容した細菌のコロナ感染症に見舞われたりして、どうもこの種の病癖の攻撃はとどめを刺すことが出来ないのかもしれないとなると、覚悟はしていてもwithコロナという言葉はこれから先も地上をはびこって人類を悩ましていくことになりかねない。ワクチンの方もいろいろと形を変え性質を変えたりして、我われに攻撃を仕掛けてきている。そうなるとワクチンを期待して景気回復に望みをかけて先取りしてきた株式市場は、そろそろ裏切られてくる可能性も否定できない。その転換的な動き、事象が一昨日のニューヨーク株式市場に見られてきている。

  報道によると「ゲームストップ」という株式が今年の一月21日から動き出した。20ドルに満たなかった株が急騰し、あれよあれよと見ている間に何と478ドルまでに跳ね上がってしまった。一時500ドルを付ける場面まであった。短期間に二十五倍である。一億がまたたく間に25億にまで膨れ上がった。こうした株を持っていたなら、新年早々、福々顔の大福顔になってしまうだろう。小生は生憎とこうした株を持っていないことが皮肉ではある。どうしてこの株がこんなにも暴騰したのだろうか。それには尤もらしい理由があってのことである。世の中はまんざら捨てたものでもない。市場には強大な力を持つヘッジファンドが居る。ヘッジファンドは市場に多額の資金を投入していつも、市場を支配して価格を形成する力を駆使し、莫大な儲けを出してきている。

  ファンドはゲーム機を販売する会社の「ゲームストップ」の株に対し大掛かりなカラ売りを仕掛け、値下がりを以てもうけを出そうとたくらんでいた。そこに目を付けた個人投資家が大義名分を以て、こうしたはかりごとは「市場での力を悪用し道徳的に間違っている」と称して、SNSを使って小口投資家に呼びかけ一戦を交え、皆で株を買って値を持ち上げて「ファンド」を叩き潰そうということになった。力を結集して株を買い上げていったところ、慌てたファンドは株の急騰に怯えて買戻しにかかった。値上がりの方が激しくて買い場を失い、損を覚悟で大量に買いに出たものだから連日の株の急騰につながったわけである。

小口投資家が仕掛けた資金の投資は、今度はファンドの買いに向かって持ち株を売りに回って利益を出して成功した。鮮やかな売り逃げに成功した。ファンドはいわゆる踏み相場に乗せられて買戻しを測り、莫大な損失を出すに至った。小口投資家は「みんなが善意で団結し力を発揮して市場の悪者「ファンド」を打ちのめし勝利につながった」として正義の勝利だと誇らしげである。この喧嘩相場はいずれ収れんし目的を果たして株価は元の水準に回帰するはずである。仕手戦が終了して勝敗が決し、買い手を失ったゲームストップの株価は、業績と企業の期待感を反映した株価水準に戻るだけである。まさに巨像に立ち向かったハチの一刺しと云っても差し支えない。暴れ回る巨像に対し、ハチが集団で巨像に襲い掛かって巨像を倒したのである。

   一方、踏み相場で莫大な損失を出したファンドは、一説に18億ドル、邦貨にして2兆円に上る損失を出したという。この損失を補填するために、今度は大量の株式を市場で売り捌くのではないかという憶測が広がり、昨日、一昨日のニューヨーク株式の急落につながったというのである。過去の歴史が示すように幾らでも存在するが、こうした理由ときっかけで市場の混乱を惹起し、恐慌相場につながった歴史がある。1929年の大恐慌ではないが、一般論を述べるとすれば、成長した現在の経済社会は複雑に絡み合ったスキームのなかに在るがゆえに単純な解釈は適さないが、その上、世界的に各国の経済財政策の運用と、金融政策の国際協調があって、限界があるものの市場の混乱には適宜に対応するはずである。

  だからと云って市場を維持しコントロールする人的力量には限界があり、ましてや保証されているわけではない。市場の需給関係は自然の力を以て強大であり、況や人知の及ぶところではない。アダムスミスの言を引用すれば、見えざる神の手によるとしか言いようがない。しかし経済原則は確実に働いている。その原則を外れたりすると、正常なバランスとでもいうべき均衡点に戻そうとする力が働く。ある意味で、現在の株価水準は多分にバブル化した傾向があり、実態から乖離した株式市場であるが、早い段階で整合性を見定めて、安定した秩序を取り戻し、コロナ禍出の沈滞化した経済を回復軌道に乗せてもらいたいと願う一念である。    1月31日

  

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾

vol.21.1

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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