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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

VOL.20.5

    青葉若葉の皐月

万象のきらめく天地の間に生きて歓喜にしたり庭に立つわれ

薫風の吹く夏風の通りすぐ如何にほむべきこの爽やけきを

この日より青葉若葉の皐月空くまなく晴れて身にもすがしき

山里の青葉若葉の光る地の果てにかがやく海を見るかな

刈り終へて庭の芝生の浅茅ふの光る片端に妻と憩へり

たんぽぽの花そこここにさりげなく咲きにしをればクローバも又


   世の中はまさにコロナウィルスの狂気の旋風の中、万物を支配し給う神は、天地の巡りを一寸の狂いも生ぜずに授けて下さって今、我々は青葉若葉の美しき輝やきと光の中に憩うことができていることをまず感謝したい。

  コロナウィルス感染を防ぐべく国を挙げて人々の動きを自粛し、今日から大型連休の後半を迎えようとしている。拙宅でもそうした要請に従ってもっぱら在宅勤務と休暇を過ごしているが、幸い家と庭を所持している故、例年通り庭の手入れを済ませてさっぱりとした環境で、薫風のそよぐ初夏の樹木の輝きと、晴天の空の青さを眺めて、天地の間を堪能して英気を養っているところである。

  コロナウィルスの感染拡大で、自粛を求められている商人たちの活躍も委縮し、経営困難な波を受けて一時休業を強いられ、店の維持と立ち上がりに躍起である。大企業をはじめ、特に中小企業の経営は、明日の命につながっている悲鳴である。経済不況は1929年の世界大不況をしのぐ規模であり、影響の及ぼす處甚大で世情は不安のかげにおびえている。これに対して政府も過去最大という予算を以て雇用対策、企業の倒産防止に懸命である。

  世界の感染者数360万、死者30万ともいわれ、収束の見通しは依然として立っていない。この数字はアメリカの拡大を含めて、新興国の医療体制の不備な国々に伝播し、当面は増加の一途をたどるものと思われる。感染者500万、死者50万ともいわれている。しかし発症源となった中国では、拡大を抑えすでに終息宣言を発表しており、欧米をはじめアジア諸国やアフリカ諸国の感染進行中とは云いながら、一縷の光明が差してきていることは、まさに地獄に光といっても過言ではない。武漢発コロナウィルスでは最近、中国政府の初動段階の対応ミスが今日の世界蔓延をもたらし多大な犠牲を強いられたとして、アメリカのトランプが強く非難しており、こうした分野でも米中対立の新たな紛争の火種としてくすぶっている。事実に近いものであったにしても、そんな争いをしている場合ではあるまいと思うのだが、リーダーの性格にもよることである。

   尚、コロナウィルスの治療に適った薬剤も治験段階を終え、近く患者の投与を開始するといった朗報もある。有力候補にアメリカで開発されたレミデシビルで静脈注射、一方わが国で他の治療薬に使っているアビガンでこれは錠剤である。有効性については諸説があるが、とにかく少しでも効くというならば一刻も早く治療に活用すべきである。他にも新治療薬の開発に朗報もかずかず出てきているので、その中から有効な治療薬を一刻も早く患者に投与できる体制を作ってほしいものである。厚労省や、医療現場で積極的に進めていってもらいたい。   5月1日


日本国憲法


日本国憲法の理念と精神を世界に示し先を行くべし

戦争の砲火と重なる思ひ出の平和憲法なるが尊し

空前の犠牲を払ひ手にいたす憲法ゆへに世にも冠たり

憲法の平和と自由を高らかに歌ひ上ぐれば生き甲斐のあり

憲法は人の英知と尊厳の国の務めの証しなりけり

薫風の青葉若葉を堪能し何とすがしき今日の祝日

      5月3日


こどもの日

  5月5日は子供の日であり、子供がすくすくと、おおらかに育っていくことを祈願して祝う喜びの日である。それなのにコロナウィルスの感染拡大を防ぐために、国中が今外出自粛を余儀なくされて、子供たちまでが巻き添えを喰らって家にこもっている。運動不足に陥って、体を悪くしても困るし、精神的にダメージを及ぼしても困る。
  好奇心旺盛で育ちざかり、伸び盛りの子供たちにとって、さぞかし辛い思いをして我慢の毎日を家で過ごしているに違いない。こうした事態が一日も早く解消して、元気な子供たちが学校に通い、友達と一緒に学ぶ愉快な日常生活を早く取り戻してほしいと念願している。
  孫の麗ちゃんから学校で書いた感想文をメールで送ってくれた。優秀な感想文だとして学級を超えて全校に知らせたらしいが、今、麗ちゃんは四谷雙葉の五年生だそうである。気づかずにいると、いつの間にか大きくなってすでにお母さんの背丈をこしている。麗ちゃんの作文、感想文は、小生にも勉強になって示唆に富むものである。小生も、以前から麗ちゃんと同じようにそうした考えを持っていて、この欄でも書いていると思うことだが、麗ちゃんの評論ともいうべき作文を見て更に持論に確信を持てた次第でいる。子供ながら時事意識の鋭さに圧倒される思いでいる。

紺碧の空に富士やまと鯉のぼり眺む子供の日こそめでたき

子供の日いなごの如く飛び跳ねてコロナの影を追いひ払いゆく

外出の制限を受け子供らも切なかろうと気遣ひにけり

子供らのはしゃぐ歓声の聞こえ来て広き公園にたった三人

勇ましき子らの明るき大声に我も出でたる初なつの外

飛び回るバッタが遊ぶ麦の穂のなびく畑に続く道かな

コロナ風吹きさぶる世に勇ましき子らが荒野を突き進みゆく

招来を担ふ元気な子供らに行く大いなる道をそなへん    以下三十首    5月5日


子供らのはしゃぐ戯る無秩序の中にも光る一本の筋

こうしてる時にも病みてる人もいる有りがたき身にに便りするなり

旅に出で普段触らぬことなどを不図ひらめきて気づくことり

長旅に出でむと思ひ焦りくる時の今にもあっと過ぐるに

昔なら余分の歳と申さるる然り手て母の歳を超したり

然しなほなすべきことの在りしなば未熟と覚ぬ自らを指し

まじないに非ず三十八と自らを云ひこめつとむわが身なりけり

若者と尚向き合ひて語りつる時に如何にも教へらるるに

オフィスに若き溌溂の人見えて触発さるる思ひ昂じて

大股で歩くいつもの大通り銀座和光の時を告ぐ鐘

木村屋のパンを求めて時折にパン焼きガマの匂ひ嗅ぐかな

コロナ風吹く災ひの世の中のさる研究所の意図に撒く説

子供らが大声を上げ駆けて行く我も思わず後を追ふなり

強いとは足並みそろへ合わせ行く子らに負けじと我も弾みて

子供らの歓声を聞く子供の日ひろ場で距離を置きて騒げる

鐘楼に無断dふぇのぼり鐘を撞く少年の今喜寿に在りしに

孫を見て知恵の貴に驚きぬ我が歳には斯くはあらじと

泥んこに遊ぶ子供のタニシ採り小学生の課外授業に

素足にて田んぼに入りて手づかみに田螺泥鰌のすくい放題に

青空のしざすぃの田んぼに入りてとる泥鰌と田螺の糧の夕餉に

泥んこの足を小川で拭ふにも岸でも騒ぎ遊ぶ我らは

少年のころを歌へば沸き水の如く思ひ出を詠みて行くかな

あほによしわがふるさとの山川の苦しきことも幸ひなりし

さまざまに思ひつること多くありその友垣の今しいずくに

洗濯に出せしズボンのポケットに万札崩れ固く在りしに

万札のなきものとうな重を二人で食うべと妻ののたまふ

何億の金を盗られてすぐる身に蕎麦の天盛りになほ執着す

天盛りか素盛りか蕎麦に執着す何億盗られし身の上にても

品書きを見て何やら思案せりさほどのわけのなきに非ずも

忍耐も明日いちにちを残すのみとはなりぬとぞコロナ連休

愚かなり身の処し方に戸惑ひて贅沢なりき大型連休

コロナ後はいかなる世とぞなりにける危惧して藻にもつかまりにけん

資本主義、社会主義をも根もとからひっくり返すコロナウィルスよ

金持ちも貧乏人も分け隔てなく平等に殺め行くなり

買い求む鉢の牡丹の咲きにけりピンクの色のおほき房なり

時にして俄かの雨の降りくれば牡丹の鉢を家に取り込む

鉢植えのぼやたんの花を三つ付け見事に開く花の女王よ

桃色の花を三つも持ちて咲く牡丹の鉢を家に持ち込む

ぼうたんの花はなやかに開くころ中天に浮く半月のかげ

新緑の目にもさやけく映る今朝庭に立ち出で背伸びするかな

初なつの半月のしも西方に宵の明星のきらめき光る

九品仏駅まで歩く道すがらあやめ咲く根に水の流れり

大型の連休もあと残す日の明日までとなり今日は雨の日

子供らの声も聴かずに外出の自粛の更に延期なるとや

春菊の柔らかき葉を摘みて採る宿るすがしき朝のつゆかな

てっせんのの蔦に沿ひ咲く紫の幾重に触れて咲くもゆかしき

コロナ後の社会生活の一変を今より気にし備へけるなり

遠きより眺む法起寺の三ゑのたう初なつの樹の芽吹く彼方に

小綺麗な山門に立ち法起寺の奥の間に聞く僧の読経を

あやめ咲く寺の土塀の片端にて寺の来歴のしおり見るかな

鴨川の川床にわが席を取り馴染みの芸者と酒を飲むなり

威勢よき太き大根を抜きて行く娘夫婦のいつも仲良き

見事なりそこここ植はる大根の大きく育ち収穫さるる

大根の葉の柔らかく実の太く育ちて年の豊作なりき

庭畑の大根太く地に出でて葉もふさふさと茂る豊かに

少年の体の如く育ちけり云ふことのなきバネの強さよ

原油の価格下落に精蝋の株価奔騰の気配覚へり

休み明け日本精蝋の株価をば注目しつつ先を見るかな

降りしきる霧雨なれば快く帰宅の後に大降りとなる

感染者三十八人を記録して三日続きの百名を割る

強烈な外出制限を要請す結果の次第にうかがえて来ぬ

強烈な外出自粛で感染者減少傾向にて一息つきぬ


   毎日夕方の6時のテレビニュースで報道されるコロナウィルス感染者の数値に、いつも最大の注意を払ってきている。感染者数が減少傾向にあれば、国と都が要請している人との接触を回避するための外出自粛が功を奏していることになる。予防対策としては、実に原始的な方法だが、残念なことにこれしか打つ手はないのが実情である。今日は全国的にみても三日連続で感染者数が百を割ってきているので、期待が持てるようである。

   昭和経済会でも5月26日に、東京都知事小池百合子氏を招へいして、恒例の講演親睦会を予定して準備を進めてきたが、外出自粛の緊急事態宣言が今月いっぱいに延期されたこともあって、開催日と内容について変更せざるを得なくなってしまった。その旨決定し、来週の週明けにも会員に通知することになった。

  在宅勤務を余儀なくされているので、人によってさまざまだが、活動と業務に大いに支障をきたしている。感染者数が減少してきて、社会、経済活動が一日も早く再開されることを願っている。但し折角に得た地球残虐の仕打ちを減殺し、人の流れを止めただけで例えば、地球上の二酸化炭素を半減するといった成果をこの先も持続できないかと思うのである。それができそうにもないのは、何とも悔恨の極みである。人間の活動が止められた時から、見違えるような空の青さと、海の清らかさを知ったはずである。

  一方、その間、経済の停滞が余儀なくされ、巷では商店が閉店、経典を強いられ、工場の生産がストップし、商工業者が悲鳴を上げている。矛盾に満ちたこうした状況は人間の犯した罪重ねであり、覚悟しなければなるまい。凄まじいコロナ旋風だが、しかし、知恵を絞った人々の、我慢と奮起を促したい。5月7日


塵一つなき天空に清冽の天女の舞ふはまぼろしなりき

肺がんを患ふ友の女子なれば和みて熱く励ましにけり

幸いに小さき時より暖かく明るき性に病ひ癒せり

嫁にゆき地元を離る身にあれど浅草気風を持ちて明るき

小学生時代の友にて永らえて元気に一人居るは頼もし

コロナ故肺がん治療も延期さる無理せで自然治癒もありなん

感染者三十八人を記録せる良し都の人数の減少傾向

観光地、温泉地での営業の厳しさ増して困窮の声

新幹線ホームもがら空く寂しさに慄くすべに打つ手なきなり


花びらを幾重にたたみ咲き誇る緋牡丹の鉢かざり置くなり

春雷の闇にとどろく宅の間の時に稲妻の空を裂くなり

暗黒の夜空を裂きて稲妻の引く直ぐ後の初夏の雷鳴

激変を報ずテレビの繁華街不気味な無人の静寂のあと

沛然と驟雨の突如遅い木て万象の息とまる思ひす

人影の絶えて消えたる街なかを怯えつ行くはいとも敢へなし

中国の武漢のコロナ研究所発生源を問ふ話にも

大国の米中が再び騒ぎ出すコロナウィルスの発生源にて

形態の使用不能に新しくスマホを買ふて慣れて久しき

楽しくもスマホの操作の奥ふかしすべを覚えへて興味沸くなり

コーヒーのカップの皿に銀の匙、ミルクと砂糖を包む初夏の陽

ガラス戸を透かし静けき往来を眺めうかがふカップ手にして

コーヒーのカップを皿の脇に置くき白き陶器を眺む意味なく

公園のに遊ぶ子供らの歓声を聞きてきやすく通りすぎ行く

横浜の港の見える丘公園久しく寄りて海を眺め来

坂を下り山下公園に抜けてみるグランドホテルの窓の懐かし

氷川丸停泊のまま歳月のいかばかりかとよぎる思ひ出

潮騒の僅かに届く山下の公園のいま緑浅しも

名を刻む横浜経済の復興に尽くす戦後の小島周次郎翁

接し来て陰に陽に学びけるその温厚な人柄も又

浅草より嫁ぎ仕義母の義父に立ち尽くす影にも敬ひにけり

山里の青葉若葉の光る地の果てに輝く海を見て立つ

薫風のそよぐ夏かぜの通り過ぐ如何に褒むべきこの爽やけきを

たんぽぽの花そこここにさり気なく咲きにしおればクローバも又

名も知らぬ雑草に咲く美しき花ゆへ神の化身とも思ふ

マスクして疑心暗鬼の目でにらむ不信の念を人につのらせ

この時に昭和経済を出す意義のコロナウィルスの混沌の世に

コロナ消ゆあとにあまたの犠牲者を残し千載に悔ひを記して

神に問ふこの世にコロナを送りしは人に望みをあきらめしかと

薫風のそよぐ天地の間に立ちて光りかがやく明けの陽を見ん

ひろびろと五月の風の吹きそよぐ折に山かわの思ふふるさと

わが部屋の窓より眺む裏庭の茂る樹木の深き影かな

在宅の勤務で余計な考へに触れていら立つ時もありけり

コロナ後の世界の姿の一変す組織社会の崩壊も見て

我がうちに宇宙が存し混然と一体化して我は立つなり

空海の教えに習ひ大観す「汎我一如」と法界を観ん

万象のきらめく天地の間に生きて歓喜にひたり庭に立つ我 5月9日

 スマホの家族のラインで

小生は今まで使用していた携帯電話が老朽化で使用不能だとの宣告を店から受けたので、この際皆が使っているスマホに切り替えようと思い、使い始めて三か月が経過した。もっぱら従来通り携帯電話に代わるものとして電話のみに使用することが多く、その他の活用は面倒なので行っていないが、使っているうちにいろいろな仕組みを覚えてそれなりに重宝して使いこなしている。家族同士のラインにも参加して情報の交換を行ている。生活様式も、働き方の方法も格段に変わってきてしまっていることを改めて実感するのである。

  その家族同士のラインに、息子の娘が学校で書いたという論文をラインで送ってきたので、さっそく読んでみたところ、驚くような表現を以て独自の理論構成を組み、私見を明快に述べていたことに正直のところ驚いたのである。幾つになったのとか、何年生になったのだと、孫のことについて改めて聞き直したりして、一方でいつの間にかそんな年になったのかと述懐していた。

  IT革命に乗って、情報手段も大きく変って来た。それも近年のことで、十年とは経っていないことである。あっという間に我々の生活や職場環境とか、見方や価値観までもが無意識のうちに変化を余儀なくされてきた。気が付いてみれば、斯くも激しかったかと振り返る始末である。若い人たちに比べると、そうした急激な流れについていけない高齢者の場合に遭遇する。しかしそうかといって傍観するわけにもいかない。必然的に仲間入りして従っていき、彼らを凌駕する気概を持たないとならない。ぼんやりとして老いている暇などないわけで、昔考えたような、隠居もという考えは毛頭なくなってしまった。ありがたいチャンスを手にしていると思っている。ITやパソコン、インターネットに付振り回されないように、そして埋没されないように時間を上手に使っていくことが大事である。

   
世の中にはいろいろな人がいて、それぞれに生き方を以て自由に活躍しているから、お互いに競争の意識も沸いて企業活動が円満に行え、進歩も保障されてきて社会が以前よりうるおい、進歩するという期待が出てくる。だから市場主義、資本主義が成り立つのであって、そんなことを実は孫の論文ではっきりとわかったのである。高校一年生の女の子から教わってこと故、真実だという観念が強いのである。

外出自粛の申し渡しで自粛を励行中だったが、急用のため会社に出社したところ、途中の閑散とした街なかにびっくりした。地下鉄日比谷線で銀座の数寄屋橋方面から地上に出たところ、お昼前の11時だというのに人っ子一人いない街の様子に驚いた。駅ホームの構内は改装工事が進んでいるにもかかわらず、外国人観光者をはじめ、当て込んだ客人はさっぱりの状態で、工事関係者も肩透かしを食らったのではないだろうか。

目論んで受注したオリンピックは一年延長だし、コロナウィルスで感染を恐れた観光客は激減し、この先当てもなく店舗の閉鎖に伴う企業経営が危ぶまれている。雇用関係も先行き暗雲が覆い、失業者の増大で街に浮浪者が漂う始末である。そんな光景を想像する感じである。

  街なかは外堀通りも、銀座中央通りも閑散である。一つ入った裏通りの、並木通りなどはなおさらで、店が休業中とあってシャッターが下りている始末である。これでは死んだ街同然で人影がないのが当たり前だ。目下は、コロナウィルス感染の防止と、経済活動の開始との綱の引き合いだが、状況によっては一両日に緊急事態宣言の緩和措置が取られるはずである。感染拡大が落ち着いていっても、コロナは残っているというから、コロナとの戦いは中、長期戦になる模様で困ったものである。


孫の佳より優れた論文を受けて読む骨子を示し理路整然と

お茶の水大学高等部の一年とは生徒と教師の逆転の作

社長の子なれば至極当然と才色兼備と褒めちぎるなり

書は体を表すとは昔よりされば習字をも手習ふは良き     5月11日


 講演親睦会の見合わせ  東京都知事 小池百合子氏

5月26日に予定していた昭和経済会の講演会が、新型コレラウィルスの感染防止のための緊急事態宣言の期限延長で、開催ができなくなってしまった。残念である。小池事務所からは丁寧な連絡を受けて、現状は未だ「三密」を回避の状況がさらに延長になってしまったことで、小池知事が会場に出向くことができない故、講演に代わわるビデオを作成して出席者に渡してもらいたいとの趣旨であった。

  些細なことにつけても責任感に溢れた面が見て取れて、心温まる気持ちを得たのである。私事ではなく、緊急事態の延長が理由なので、双方にとっても動きが取れなくなってしまった仕儀である。小池知事には改めて機会を得たいと思って、今回はビデオ会議という形にあいなった次第である。よって謝意を伝え、下記の和歌を詠じて小池事務所を通じて、都知事に贈った次第である。小池都知事には、日頃の激務を案じつつ、くれぐれもご自愛願いたいと希望している。

   

小池都知事に感謝のしるしに一首を詠じましたので、
敬愛のしるしにお渡しください。
       *
優れたる小池都政の内外に範を示して世にも冠たり

研鑽の都政によりて民生の発展充実に安き覚へり

  講演会では、小池都知事の就任以来、優れた行政手腕を発揮し、歴代の知事にない成果を収めてきていることを高く評価している。わけても利権に巣食ってきた議会の魑魅魍魎の雰囲気の一掃に成功し、都政が都民に親しく触れて、限りなく近づいたことで親近感をおぼえ、議会政治を本来あるべき姿に取戻したことなど、一方で地道な改革を実行してきていることは大きな成果である。

  目下は「コロナウィルス感染症」に翻弄されているが、延期になった「オリンピック、パラリンピック」などの課題もあることながら、それら二つにしても重大な問題ではあるが、すでに知事から発信された有意義な情報で都民は広く理解して対処しているところである。それ故、講師としてお招きした視点、観点は「都政に関する諸問題」と、これからの大都会の行政について、「将来の展望と使命」について 、世界に開かれた東京の都市開発の課題について、更にできれば、小池さんの政治理念、信条、理想といったものについて語ってもらいたいたいと思った次第である。  

  講演会の見合わせについては、明日会員各位に事の次第を述べてご通知いたす所存である。                                               5月11日


お知らせ

 5月26日(火)午後1時から開催予定の昭和経済会の講演親睦会は、コロナウィルス感染防止の緊急事態宣言の期限延長によって、開催ができなくなりました。改めてご連絡いたします。  敬具

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   講師   小池百合子 氏
         東京都知事
   演題   東京都政の展望と、
             小池知事の政治理念

   日時  5月26日 午後1時
   会場   三笠会館
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       急ぎ、ご通知申し上げます。
    令和2年5月11日
              公益社団法人  昭和経済会
                理事長  佐々木誠吾

      コロナと共生の時代か

閑散とした銀座の中央通りは、信条的に薄気味悪さが漂っていた。緊急事態宣言ではないが、緊急のことが発生したため止む得ず会社に出社せざるを得なくなったため、自由が丘を11時近くの東横線に乗って中目黒経由で地下鉄日比谷線でいつものように銀座に降りて4丁目交差点の和光前に出た。そして並木通りではなく中央通りを歩いてきた。和光の隣りの木村屋の店が一軒店を開いていたが、店内に二人の客がいただけである。デパートの三越、松屋は休店である。

   京橋に向かってあるいてくるが途中、ルイヴィトン、シャネル、カルチェ、ティファニーといった店も休業で店を閉じてしまっている。これでは客人も来ないし、人影も絶えているのは当たり前である。すれ違う人もまばらで、人っ子の居ない銀座通りは、小生も半世紀近く通ってきているが、今までに経験したことがないし、おそらく前代未聞である。すべては、コロナウィルスのなせる業であり、感染防止のための緊急事態宣言の発令で、人の動きが止まってしまっている結果である。 

不気味なくらいの静けさは、同時に街の中も、空もきれいにしてくれているのが唯一の慰めである。大袈裟に言えば、地球環境の汚染度の改善にも大いに役立っているし、人間の欲望を断ち切った後の自然環境の美しさを、ほれぼれするくらいに見せつけてくれた。例えば二酸化炭素の半減など顕著なもので、科学的データも上がっている。こうした状況と傾向が、持続的なものであってほしいと願うばかりである。 昨日までの快晴続きの空だったが、在宅の憂鬱さはあるものの、見違えるような空の青さ、美しさを堪能することができた。今歩いてきた銀座通りだが、曇天の空の静けさを味わいながらの気持ち良さに変わりはない。 

   世界中を混乱に陥れているコロナウィルスだが、先進国のアメリカが一番甚大な被害にあっているということは、現代物質文明が齎している矛盾であって深刻である。 幸いなことに日本は比較的軽微にとどまっていることは、感染防止の対応が極めて迅速かつ的確である証左だ。国民の理解と支持と協力も得て、感染防止に加わっていることも大きく貢献している。 

東京都も一時は感染者が一日200名を超す衝撃的な事態に遭遇したが、懸命なステイホーム政策が功を奏し、一喜一憂しながらもクラスター感染を避けながら次第に沈静化し、昨日の5月18日時点では一日の感染者数が5名という数字にまでに減じてきた。都政の責任を担った小池都知事の、連日テレビを通じた痛切、懸命な訴えが都民の共感に通じ、協力、協調体制を盛り上げて実に印象に残っている。願わくば、ウィルスの感染を一刻も早く封じ込め、コロナの教訓を以て、人間の改めた社会活動に期待して経経済会の復活を念願している。今日の感染者数の結果も、気になるところである。 

   当会で予定されていた小池都知事の講演会は、緊急事態宣言の一か月の延長で開催できなくなって誠に残念であったが、小池知事の温かい意向によって26日の当日は、ヴィデオ撮影を以て会員各位に届けられることになった。 いずれ改めて開催されることを念願している。


東京都々知事を招く講演会緊急事態延長にて消ゆ

月末の小池都知事の講演会「三密」励行ゆへに見合わす

経済かコロナ封鎖か綱引きに両立させて進むほかなし

大阪府吉村知事の活動も斬新に民意を確かと捉へり

地方自治自身本体の確立を顕著に示す絶好機の今

生活を案じていのちを思ふ知事如何にも都民の母とおぼへし

歴代になき人物の現れて都の行政の確かなりしか

呼び掛ける自分の命を大切に小池都知事の親ごころかな

優れたる小池都政の内外に範を示して世にも冠たり

研鑽の都政によりて民生の発展充実に安き覚へり


                                                                   5月18日


コロナワクチンの成功か

成功す米ワクチンの抗体の朗報に沸く株式市場

終息に近き世紀のコロナ禍の死者30万人の突破を記録す

解体に近き世界経済のコロナの先の新生の道

未曽有の犠牲を払ふコロナ禍のあとを模索す新しき世ぞ

われわれの経済活動の悪弊を除去し新たな道を行くべし 

何ごともなくさすらひて行く道の水のたまりに映る浮ぐも    5月19日

   日常生活の変化

  原油価格の暴落が象徴するように、石油の消費市場が急速に委縮し、供給にだぶつきが生じて貯蔵施設が満杯になり、置き場所に困る状況になってのことである。世界的に蔓延するコロナウィルスの感染拡大を防ぐには、人と人の接触を避けてウィルスの拡散を防ぐ原始的な手段しか選択肢がない。人の移動と活動が控えられた結果、石油の需要が激減した。人の活動が抑えられたから、例えば航空機が欠航を余儀なくされ、船舶の往来が減少し、車の往来も激減し、あらゆる交通手段が動きを止めざるを得なくなった状況で、膨大なエネルギーを消費する機会が劇的に消滅してしまった。 人が動かなくとも、人の流れがとっても、発達した通信手段を通じて駆使し、充分補填し補っていけるという自信が社会にみなぎっている。極端な話、地下鉄も新幹線も利用する必要がなくなった。新幹線がガラガラで走っている光景は、驚きである。リニアモーターカーも必要でなくなった。これらは全て無駄だということになる。そうした考えも浮上してくるということは、社会変化に対応した発想の一つである。

  航空会社の破綻が現実に起きてしまった。  逆に消費社会から吐き出される廃棄物が激減し、工場からの排出ガスやばい煙の減少で、大気汚染がなくなり、空や海の環境汚染が劇的に後退した。地球規模で、コロナウィルスの拡散が人間社会にもたらした、想像を絶する変化である。従来型の社会生活に激変をもたらし、今後どのような影響を人間社会にもたらすか、今のところ想像できないでいる。

  沈静化していくコロナウィルスの感染状況を見ながら、落ち込んでいく経済を何とかして回復させようと、緊急事態宣言による活動自粛と在宅勤務の漸進的解除を求める声が起きて、再び経済回復を目指す動きが活発化してきている。しかし、コロナ以前の形と状態の経済回復を目論むとしたら、失敗に帰すだろう。我々に知恵と倫理、道徳観念が廃れない限り、全く違った形と内容で、復活の道を模索し進むことになるはずである。 人の活動を短期間ではあったがコロナウィルス感染拡大を阻止するために取った手法、人の流れを止めて停止状態にした現実、その結果、人間の思考と、価値観が劇的に変化したことはいがめない。

  この意識と客観的状況の変化が、これからの人間社会を物凄い形で変化をもたらすこと、これは間違いない。世界的な規模で大きな犠牲を払ってのこと故、是非そうした期待を込めて新しい道のりを切り開いてもらいたいと期待を込めている。そうしたことを念頭に置いて、これから先の人間社会の進歩発展を考えていかなければならない。前と同じような経済社会が復活するというのは、もはや時代錯誤である。コロナから受けた衝撃で、われわれが生活環境と勤労意識に気づいたことが余りにも多岐にわたり、かつ膨大であり、インパクトが強烈であった。この事実は、消し去ることができない。そして社会改造に大きく影響力を持ってくるはずである。
 
  一例だが、叫ばれている都市への一極集中化の問題も、テレワーク、在宅勤務の問題一つを取って見ても、自然と形を変えてくるかもしれない。長い期間、苦労して進めてきた地球温暖化対策を含め、地球環境の悪化の阻止と改善についても、コロナの一撃をもってして、短期間にこれを成し遂げた実績は大きな教訓である。 ある化学者は、コロナウィルスはゼロにはならない。われわれが、感染リスクと如何に向き合って活動していくかを問われているという。そうゆう意味で「三密」という言葉は、行動範囲の一定基準をわかりやすく説明してくれているので有難いと述べていた。人間の経済活動を止めるわけにはいかないが、これを踏み台にして従来とは考え方を変えながら持続可能な経済社会活動を推進すべく、新しいス産業、経済社会のスキームを構築していく必要がある。   5月20日


黒川検事長の断末魔

   あきれて開いた口がふさがらない。いい年をした男が四人して緊急事態宣言下で皆が外出自粛を励行しているさなか、麻雀賭博にうつつを抜かしておった。しかも余人を以て代えがたき人物と推され、次期検事総長と目されて国会審議で物議をかましていた渦中の人物があり、他の三人は新聞記者の崩れと思しき人物らである。黒川のどう見ても品のない人相をした男らが四人、狭い部屋でひしめき合って夜通し金をかけてばくち遊びをしている。四人とも賭博罪に当たる。それが検事長の要職にあるというくらいだから、何をかいわんやである。政権に近いということで、政府が黒川の6か月の定年延長を閣議決定させてから、国家公務員の65歳定年延長を国会決議に持ち込もうとして紛糾していた事案である。


  安倍内閣の腐敗しきった一面を暴露したようなものである。ぬくぬくと恥じらいもなく長期政権に居直っていると、恥も外聞も気にせず、やりたい放題の始末である。この間の国会の予算委員会での法案審議の模様をテレビで見聞きしていたが、野党の質問に対しいちいち、後ろに控える役人に聞きながらのお粗末な答弁の繰り返しである。自分で積極的、積極的に考え作った答弁ではない。

  こうしたさなか、一卓を囲んでパイを打つ四人の輩、そのうちの一人が、定年延長の閣議決定までさせた中心人物の現・検事長の黒川が、ぎょろぎょろした目でパイ転がし、一万円札を懸命に追っている光景を思い出す。これが法の執行人として、社会の無法者を追うことができるのだろうか。政界も官界も腐りきった話である。 精神が腐っている。 凡そ法を犯してまで賭けマージャンを打つ手合いには、大体がチンピラやくざの無法者が多い。

賭け麻雀に興ずる黒川検事長コロナ緊急事態下の時

馬鹿としか言いようのなき黒川の賭け麻雀の常習犯かも

検事長の要職にある黒川の時に麻雀に興ずるの席

馬鹿間抜け裏切り者の検事長無様なさまにあきれはてたり

賭博罪適用すらもありうると余人を以て替えがたきとは


    5月22日

春雨のけむる遠野に法起寺の塔の三重にもそびゆおぼろに

田の水の面にさざなむ法起寺の影ゆかしくも眺む初なつ

つややかなまなざしに見るみこころのほとけの我れが身にもうれしき

薬師寺におはす観音菩薩像そのつやめきに魅かれ立つなり

たそがれのみ堂に立ちて相まみゆ我れと仏にかよふ思ひは

みほとけの熱きおもひのゆえ避けて愚かな身をば顧みるかな

鼻すじの涼しげにひく口もとにほのる思ひの赤きくちびる

ほり深きほとけの顔にやさしさの溢れて夕べ入日落ち行く

薬師寺にいみじく居はす観世音菩薩の立ちて類ひなきかな

すがしさの溢れみちみつみほとけに触れて恋しき艶めきのあと

透かし見る唐招提寺の並び立つ太き柱に入日差さすなり

白鳳のみ世を治めて救ひけむ聖観音の貴きみちから

今にある白鳳の世のみほとけのみこころに添ひ日々を暮らさむ

回廊をめぐるみ堂のながながしひさしに見上ぐ初なつの空

板張りの回廊に立ち突き出せる屋根にかかれる初なつの雲

朝な夕なわれに指し向けみ手をのべ語りつるかなみほとけの内

校倉の造りゆかしき角棒を積みかさね上げ壁となさしむ

暮なずむ唐招提寺金堂の並ぶ柱によりて立つなり         5月23日


レナウンが踏査したりコロナ禍に百八十社が民事再生に

出向くにも外出自粛の一日にそぼ降る梅雨の入りと覚へし

知人よりオクラの苗を頂きて植えし夕べの雨となりけり

庭はたにオクラの苗を植え付けてふと見る茄子の紫の花

目覚めより梅雨と覚しき雨なりて夕方までも止まず降りけり

餌をあたふ雀らいつも遊び来てせびる習ひに親しみにけり

さえずりて追うふ子に直に渡さずにじらしてやるも親の知恵かな

一輪の挿したる花の艶やかにシンビジウムの重なりて咲く

艶やかに枝垂桜の咲きはじむ古き民家の庭のまなかに

東京駅より鍛冶橋までの花の樹の盛りにあれば花見して来ぬ

多摩川も墨田川にも花の咲くコロナウィルスにかかわりのなく

とろとろと燃えて落ち行く太陽の真紅に染まる夕空の中

太陽の尽きることなき大いなる光と熱の炎のうたげかな

要請の在宅勤務のはかどらずされど三食付きの安き身

桃色の牡丹の鉢を買いひ求む大輪らしきつもび持つなば

紅白の花競ひあふハナミズキ今を盛りにしばし眺めん

自由が丘まで走り行く金曜尾午後三時にて陰りなきとき

大空を見上げ真澄の果てに聞くある惑星に湧く水の音かな

初なつの真澄の空の妙なるにコロナウィルスのまさか居るとは

絶対に近き猛威の乱行に人間のみが怯え居るなり

大型の赤き乗り合いバスが来てコロナを積むと見えて怯えし

宙に浮くコロナと云へば金環の輪を映し出す皆既日食

遠ざかる雲の行くへをじっと見て今日一日もかくて暮らさむ

とろとろと燃えて落ち行く夕日影手前に富士の影を浮かべて

淡雪の花にも映えし色合ひにコロナの影もうせて消えなむ

連休に入り庭畑を掘り起こし成りもの苗を畝にそろへり

目に見えぬ粒子が飛びて大気中二酸化炭素とコロナともども

無粋にて禅僧のごとき心境になり得で声を発し立つなり

大型のこの連休を動かずにいくばくの日をい寝て耐えらる

コロナ禍に日曜礼拝の教会も閉じたるままに十字架の立つ

十字架のイエスも見えぬウィルスの否その実態を見透かしにける     5月24日


みほとけの指さす方に睡蓮の花咲き散らす天井の舞

春日野の日差しのやはき延べに出で古き都の巫女と会ふかな

春日野の雲井の低く垂れこめて俄かの雨の訪ひて来るかも

ささやぶの笹の葉さやく吹き揺れて乙女の影の冴えて浮かび来

詩詠みがしきりに訪ね来るさとの頃よき夏のけしきとはなる

いにしへの過ぎゆくころの人の世を詠む歌よみのあとを追ふかな

あなひ圖を持ち訪ね来て里山の道行くときの夕日落ち行く

明け染めし空ゆく鳥の三羽のかげ北かた指すは里がへりかも

麦の穂のなびく田舎のあぜ道に石の仏の笑みて立ちます

十字架のイエスも見えぬウィルスの否その実態を見透かしおらる

    在宅勤務の隙間で

  在宅勤務と云えば恰好がいいが、要は出勤せずに自宅でサボりながら時折仕事に就くということかもしれない。上司の目が利かないし、リラックス出来て楽でいいから、賛成者が多く出てくる。通勤時間に悩まされることもない。テレワークの効き目があるから、何も窮屈な思いをしなくてもいいし、いっそのこと遠隔地に居を構え環境第一、健康第一で合理的である。子供の教育のことさえ念頭に入れて善処すれば、これからは地方に住む人が増えていく傾向にある。東京一極集中化を避けて、防災上の利点にもつながってくるし、地方の活性化に役立つこと多いにあって賛成である。軽井沢や那須や、磐梯などの風光明媚な地に別荘気分で生活を送ることができる。会社が立身出世の出来高制を採用すれば、能率も更に上がるかもしれない。

但し規律の厳しい自己管理が求められるはずだ。上司の目が届かないからといってサボることは心情的にできなくなってくる。しかも在宅勤務となると、本部からの監視もきつくなるし、勤務状況が即座にキャッチされているところもある。むしろ窮屈な環境になるかもしれない。いわば独立採算制を採用するようなものである。当然そうなってくるだろう。あるいは報酬の成果主義である。グローバル化がネットでつながっているように、本部のコントローラーと緊密に連絡網を敷いてむしろ緊張感が高まるかもしれない。その代わり勤務時間が過ぎれば、豊かな自然環境を満喫できるかもしれない。勤労者の理想郷である。


館山を過ぎて千倉まで花のみち潮騒に身を包みゆくかな

潮騒を身近にふれて波しぶき嗅ぐ荒磯の土地を探しに

黒しおの進む海洋の岸に立ち思ひはるかに馳せる内なり

荒磯のしぶきかかれる土地に立ち館を建てむと青春のころ

山椒の葉を摘み取りてちと振れば匂ひ放ちていとも香ばし

静かなる身にも優しきメロデイーのBGを聞く店の午後かな

コーヒーにミルクを注ぎ面立ちの綺麗に思ひ浮かぶひとあり

泣き虫ですぐに涙を流すゆへ突き放せずにつれて来るなり

身よりなく素直な女の田舎者ゆへどこまでも付いてくるなり

おさなごのような顔してべそをかく素直な仕草に惚れているなり

横文字のカタカナ書きをしきり見てコロナウィルスに慌てける日々

ウィルスの感染防止とマスクする海に向かひて立てる人あり

意味のなきことと知りつつ外に出でマスク着用の人ら多きも

人混みのなかのマスクの着用はまだしも外に出でし時には

ドトールの席のソーシャルデイスタンス文字を手前に諭しおくなり

横文字に書くソーシャルデイスタンスとは如何ならむ意味に捉へん

友達の多くが死にて嘆く身の菊山兄の寂寞のさま

教会もコロナウィルスのあおり受け門を閉ざして「狭き門」とは

検事長要職にある黒川のマージャンとばくにふける日々とも

賭博罪適用にもなる黒川の安倍政権に打撃大なり

昨今の体たらくの安倍政権支持率急落の27パーセント

黒川の余人を以て替えがたき人物なりと誰れぞ推しける

間抜けづら晒して大恥をかきしあと軽い訓告で脱兎の如し

黒川の失態に怒る検事総長誰が聞いても当たり前なり

黒川を叱る検事総長の部下の興ずるマージャン賭博に

ジェット機の並ぶ整然とエアポートコロナウィルス禍に運休とはなる

フライトの休止で運航の一割とそれじゃあ会社の赤字決算

乗車率ゼロで疾走す新幹線お客が如何に大事かを知る 

新幹線発着ホームのがらすきに赤字発表の経営陣らよ

経済か人命救助か岐路に立つ緊急事態の解除めぐりて   5月24日


麦の穂のなびく田舎のあぜ道に石の仏の笑みて立ちます


発布する緊急事態宣言の今日の解除と成りてうれしき

今日の日を迎えてもなおウィルスの健在なれば注意喚起す

違和感を覚へつ常時マスクしていつの間にかと慣れし我なり

世界にも稀なる日本のコロナ禍の被害少なく経過するなり

これからの世界の変化に心して対応こそが肝要なりき

いまだなお人の行き来の影なくば銀座通りの気味の悪さよ

行きずりに寄る居酒屋の暖簾にもコロナウィルスを払い除けゆく

めでたくも緊急事態を解除して外出先の歩行かろきも

不思議にもコロナウィルスが宣ふは明るき空を世にもたらせる

口笛を吹きてオフィスの帰途につく大空高く青く澄みたり

自ずから足取り軽く今日の日の緊急事態の解除祝ひて 

普段なら小池都知事の講演会今日の予定にありしものにも

何ごともなくば今日の講演会都知事と親しく話し合へるに 

いつの日かコロナウィルスに打ち勝ちて新しき世に皆と出でしも   5月26日

    緊急事態解除の次の日

   新型コロナ感染の防ぐ緊急事態宣言が、全国的に解除された。感染拡大が収まって、専門家会議が設けた親基準に収まりつつあるとして、概ね良好と判断した結果である。外出自粛を解かれた市民が、直ちに今までのような行動に出るか注目されるところである。コロナ後の世の中を暗示するような現象が、暫く続くのかと思われる。はっきりした将来の指針に似たものは簡単に出てこないかもしれない。

  1929年の大恐慌に匹敵するくらいの経済的ダメージと称したり、歴史上かってないくらいのコロナ革命と称したりする中で、今までの生活様式や価値観が変容を余儀なくされるものが出てくるに違いない。今まで通りでよかったものがそうでなくなったり、今までとは変わったものが出現してきたり、社会の様相と価値観が全く変わってくる可能性がある。

緊急解除になって二日目、オフィスに出勤してきたが、銀座中央通りの人影はまばらで、めぼしい店舗も閉まったままである。店が開いていないから人が来ないのか、人が来ないから店を閉めているのかどちらかだが、こんな寂しさの相乗効果からすると、両方の理由からである。銀座の一等地に店を出す人にとっては死活問題である。商売はあがっったりで、店の賃料も払えないから素早く店をたたんでしまうところが多くなる。

  在宅勤務が当たり前になってくると、都会の一等地にオフィスをかまえる必要もなくなってくるから、ビルの所有者も上がったりである。ビルの需要がなくなってくれば、ビルの工事を請け負う建設業者が不況に陥る。莫大な資金を投下して、ビルを建設中の施工者は青ざめてくる。そのための資金を融資した金融機関も、将来の回収に自信がなくなって、焦げ付きを心配するだろう。金融機関の不良債権が、大都市で発生する。医学研究者の山中伸弥氏は、コロナウィルスの問題は長期にわたる可能性があると述べているが、経済的にみてもコロナ禍は将来にわたり経済的影響を及ぼして、すこぶる重大な案件である。

   例えば時勢の流れとして、日立製作所では、在宅従業員の新しい働き方として来年4月から在宅勤務を標準とする制度を導入すると発表した。一般に触発されれば、これによって我々の社会的、経済的スキームは大きく変容を遂げていくはずである。産業界の最大手の日立製作所にして斯くのごとき大変革を模索している。いわんや商業的分野においても、変革はスピードを以て推し進められていくに違いない。千載一遇のチャンスと受け止めてよい。他の企業にとっては推して知るべしである。

  緊急事態宣言の全面解除を以て、再稼働を始めた企業が直面する大きな課題がある。従来型の発想と形態での踏襲は意味がなくなってくる。どうしても、事業と方法の入れ替えが余儀なくされてくる。基本的には音のなき、百年に一度の静かなる大混乱を潜り抜けて、大いなる体験を積んで新生の道を踏み出したからには、それ以前の昔の思考と行動をもってしては立ち向かうことは難しくなるだろう。これを機にした意識と行動の、止むなき変革の波である。この波に上手に乗って、自らの道を開拓し行くことが肝要である。 何しろ人の動きが停止した社会を、一度とは云え潜りぬけてきた経験が齎すものは、未来にかけて余りにも大きな内容と教訓を示唆し残しているからである。  5月27日  


コロナ禍の混沌のなか模索して英知と勇気に立てる人らよ

暗雲の渦巻く空に一筋の光明のさす人の英知よ

空海の汎我一如の文字に立ちこの難関を突破して行く

  

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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