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社団法人昭和経済会

理事長室より
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理事長室より

VOL.19.10

   

    十月、秋の歌   天地、あめつちの間

秋晴れのあめつちに立ち渾身のわれがこの身に血潮波打つ

程ほどに欲を満たして道につき天地の間に立つはさやけき  

秋の日のひときわ冴えて仰ぎ見る富士の高嶺に淑気みちたり 

秋の日の空青やかに澄み渡り光くまなき天地の間に 

大いなる神のこの座にをりまして我れがこの身に光注げり 

ありがたき神のみ業の人びとに示して安き現世の日々  10月1日

中国の建国七十周年

  10月1日は中国建国七十周年を祝う祝日である。天安門広場には大規模で、壮々たる軍事パレードが挙行され、習近平国家主席の演説が自信をもって力強く行われたのが印象的である。射程距離をアメリカに置く核弾道の搭載可能のミサイルを展覧、威力を見せつけてアメリカをけん制している。経済、軍需大国としてゆるぎない地位を確保し、強大な大国として世界に君臨していくと述べている。将来はアメリカを凌ぎ、建国の父、毛沢東の掲げた長征の理念を掲げて前進するのみと締めくくっている。
今中国は、米中貿易戦争、EUの経済減速、国内の経済低迷と、はたまた香港騒動など内憂外患の真っただ中にある。しかし、広大な国土と14億の人口の中国の力は圧倒的である。一帯一路の政策の推進をはじめ、国際社会に及ぼす影響は、計り知れない。しかも保護主義を掲げているアメリカと違って、中国は自由主義経済と開かれた市場という、二つの原則を堅持してアメリカと対峙しているところが注目されるところである。貿易戦争も持久戦に持ち込まれると、政治制度の違いから、トランプの足元が揺らいで、アメリカもおぼつかなくなる。

こうした米中貿易戦争のさなかではあるが、幸いなことに、日本と中国との関係は、かってないほどの友好関係と連携を深めてきていることは、以て幸いとしなければならない。偏見と格差、対立の時代にあって、日本の外交的指針と役割、使命はますます重要になってくる。先鋭化する対立関係を少しでも融和させる手立てを持たないと、世界の歯車が円滑に回らず、混乱して収集がつかなくなる。偶発的な戦火と、戦争の恐怖を回避しながら、今日ほど国家間の利害対立、地域の紛争の複雑な時代もかって経験しなかったに違いない。
  利害の重層化した現代をいかに切り開いてゆくか、孤立化を避け、互いに英知を発揮すべき時である。日本をはじめとする良識ある国々が結束し、中国の過度な干渉、覇権主義に自制を促し牽制しつつ、日中関係の堅固な樹立と、両国の更なる発展助長のために堅持すべき姿勢であり、わが国の指導者の英知と努力を多とすべきである。


中国の建国七十周年を記念して習近平の躍如たるさま

中国の内憂外患をものとせず前進に向け歩む中国

国力を誇示し内外に党組織発展の基礎と喧伝の日よ

驚異的発展を遂ぐ中国の経済、軍事のこの先如何や

中国の建国七十周年は天安門広場に進む軍事パレード

民衆の生活レベルの上昇も歴史的なり北京秋天

米中の貿易戦争の熾烈にて力蓄はふ中国経済

トランプのがめつさのみが際立ちて度を越して世を波風立てり

泰然の温厚無垢の風貌に習氏に願ふ大観の相

トランプの実行力とスタミナの短気の悪癖避けて行かまし

米中の経済大国の相応しき雅量と風格の求む故かな 

保護主義の世界に危ぶむ台頭の何故に自由のアメリカに在る

   10月1日

     ニューヨーク株式市場の急落

トランプ政権にとっては手痛い結果であるが、昨日の ニューヨーク株式市場が前日比343ドル安い急落をした。一か月ぶりに安値をもってこの日の取引を終えた。この日発表になった米製造業の景況感指数が、市場予想をしたまわり、十年ぶりの低水準まで悪化した結果である。日米貿易戦争は、当初の対中の関税引き上げを発表した直後のニューヨークダウが大幅に急落した記録は、二年前に承知しているところである。その後の二年間にアメリカは中国に対し、4度にわたる貿易関税を引き揚げてきた。之に対抗して中国も、対米国への輸入品の関税を引き上げて、敵対意識をむき出してきている。世評はこうした状況を、泥沼化した喧嘩試合だと言っている。

  そうなると持久戦に入る。どちらが先に倒れるかだ。中国だけではない。先に仕掛けたアメリカにとっても経済全体に波及する状況であさる。アメリカにとっては分が悪い。貿易戦争のあおりを食らって倒産する企業もあるし、不利益をこうむってきている業界だって出てきている。つまり地球上に生存する限り、利益優先のまま自國だけで渡り歩いてゆこうとすることは出来ないのである。経済大国として君臨している国こそ、それを支えている国々がたくさん存在して複雑に絡み合っているという事実に目を見張るべきである。

  両国が互いにけん制し合いつつ、今日まで張り合ってきているが、これが米中の貿易量を減少させ、両国に対する経済的ダメージを与え、ひいては世界経済の縮小に繋がっていくことは十分に予想されていたことであった。米中貿易戦争に端を発した米製造業の減速が、米国の経済全体に及ぼしかねない状況である。米製造業の景況感指数が十年ぶりの水準までに悪化した証左が、実体経済に及んできた居る。近く発表される雇用統計にもマイナスの影響が出てくることにもなろう。だとすれば、アメリカ経済の景気後退の局面は、深刻度を増してくることにもなる。巡りめぐって将来を予想する景気指標は、ますます悪化すると見なければならない。綿ひもで首を絞めつけるように効き始めてきた感じである。 単純な手法の貿易戦争は発想が幼稚であり、結果は痛み分けであり、いつまでも続けているポリシーではない。

折しも日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業・製造業でプラス5だった。しかし前回6月調査のプラス7から2ポイント悪化している。これは3四半期連続となる。10月2日

   トランプ氏は、相変わらずの強弁を弄し、製造業に打撃を与えたのはFRBの間違った金融政策からきているとして批判を強めている。しかしそうではない、長引く貿易戦争がこうした事態を引き起こしていることに目を見張るべきである。 10月2日



    豊穣の秋

夜来より篠突く雨の朝明けて光あふるる空を仰げり
豊穣の雨降り止みて朝明けの青空高く澄み渡りける
振り仰ぐ真澄の空に富士の嶺の高く仰ぎてうましまほろば 
志たかく掲げて高原の一本道を進む我かな
この世にて授かる生をいかんなく用いて己が道を行くべし 
学舎より友の招きに思ひ出を語り合はむと参加致さん
わが宅の庭に庭師がみたり来て手入れののちに帰参するなり 
わが宅の樹木の見事に伐り終へて秋の日差しに透きてかがやく 
神の義に適ふこの身を鍛へあけ愛とひかりの道を行かまし
ありがたき癒しの声をかけられて古賀姉に感謝のことば返せり
奥山に咲く白百合のかぐはしく香り放ちて心清めり
神の義に適ふこの身を鍛え上げひかりの道に仕へゆくかな


テレビ東京の夜11時から始まるワールド・ビジネス・サテライトの番組の冒頭を見て、早めに床に就こうと思っていたら、緊急ニュースが入ってきたとの報道で、アメリカの雇用統計が発表になり、予想を下回る結果にニューヨーク株式が急落し始めたという、ホットニュースに頭がさえてしまった。インターネットで見ると、ニューヨーク株式が確かに急落して、慌てている市場関係者たちの面相を想像していた。気にしていても仕様がないと思いながら床についた。幸い寝付くことができ、夜なかに一度目が覚めた時に、激しく降る雨音に気付きながら明け方にいたった。
  青く澄み切った青空の輝きに、心身ともに爽快な気分になって庭に飛び出した。昨日庭師が入って、年内に庭の手入れをすました後なので、きれいに映えた庭を見ながら、ひときわ爽やかな気分にしたることができた。 拙宅に庭井が入ったことでお迎えの佐伯さんでも早速にわしに頼んでいたので、近いうちに庭の手入れに就くこと見なるだろう。
   昨日のニューヨークの株式市場は、急落の後急速に戻して、結局、122ドル高で取引を終えた。一時は350ドル近く値を下げた場面もあった。このところニューヨーク株式市場は乱高下が激しく、発表される経済指標と、FRBのパウエル議長の発言に一喜一憂する場面が多い。それだけアメリカ経済が、二年余り続けて来たトランプ政権の経済政策と、対中国の貿易政策の結果と動向について、神経質な状況に入っている証拠である。 世の中が米中の経済戦争に終始して、戦火を交えないだけ幸いと思わなければならない。 
   こうした中、イエーメンの反武装勢力がサウジに攻撃したが、イランが関与していることは明白ながら、サウジが冷静に対応して事なきを済んでいる。さすがに金持ちの姿勢で、金持ち喧嘩せずを文字通り実行している模範生かもしれない。こうしたことが原因で中東で火花が燃え上がって、世界に飛び火でもしたら大変なことになる。サウジの原油生産も、攻撃を受ける前まで回復したとのことである。 世間が落ち着いてきたら、原油価格と世界経済について、サウジ石油化学の社長を務めていた舎弟に聞いてみようと思っている。社長在任時代は、サウジで佐々木の名を知らないものは「もぐり」だと言われたほどに名をはせていた。どのような政府高官だろうと、サウジの王様に近ずくには並大抵のことではなく、不可能に近いとさえ言われている。
  弟は、サウジの王様の信任が厚く、それだけに縦横の活躍を果たしてきたが、今は代が変わってしまい、高齢のかっての王様はどうしているのかな、それも含めて鎌倉の住処を訪ねてみようと思ている。秋の鎌倉も素敵だから、家内と一緒に楽しみながら出かけてみるつもりでいる。  10月4日

庭師の仕事

  出入りしている庭師の棟梁から家内に電話があって、庭の植木を切りたいとのことであった。先方が指定した日にちに来てもらって、終日庭の樹木の手入れをしてもらった。大した植木があるわけでもないが、毎年決まった月日に手入れをしてもらっている。繁茂した樹木の余計な枝を切り落しもらうと、床屋に行って髪を切ってもらったようなさっぱりとした気分で、庭が明るく広々とした感じである。芝刈りを終えた後だったので、余計にそう感じて清々しさが漂っていた。休日、おかげで穏やかな秋の日和をぼんやりと楽しんでいる。
庭に植えてある二本の柿は、富有柿と次郎柿に二種類だが、樹齢は五十年近くになる。幹の肌も年相応に形が痛んできているが、まだまだ生気に満ちている。今年は春先にたくさんの花を咲かせ、その分青い粒の柿の実をたくさんつけていたが、雨風のたびに地上にたくさんの実が落ちて、見るからに痛々しく感じていた。このままでいくとせっかく豊作だと思っていた柿の実は、終いには全部落ちつくしてしまうのではないかと心配であった。虫がついて落ちてしまうのかと思っていたら、そうでもない。自然の摂理で、柿の実の数も選定されているというのである。皆がみんなこのまま大きくなって実るわけではない。自然界には、厳しい掟があることが分かった。それに逆らうことなく皆が素直に従っているという事実に、改めて厳粛な宿命というべきか、法則、原則を知ったのである。
  自然の掟に逆らっているのは人間だけであって、いつも独善的に過ごしてきているので、そんな当たり前のことを厳粛に受け止める気持ちに気づいたのかもしれない。環境保護団体に限らず、多くの人たちが、今地球が極限まで痛みつけらえれて悲鳴を上げているということを知っている。北極の氷山が轟音を立てて崩れていく様子や、今まであった大きな湖が干し上がっていく様子や、砂漠が森林地帯を侵食していく様など、人間の介在によって引き起こされた自然界の変容の具体例はたくさんある。その現状をいかにして集約し、傷みつけている人間が意見を一つに集約して、一つの行動に向けて務めていくかにかかっている。遅すぎた気づき方であるが、このまま放置していたら何時かは地球環境が破壊され、死滅することはわかっているのだから、途中からでもやれるだけのことはやってみていかなければならない。神さまは、そうした人間の努力を見過ごすことはないはずである。    10月7日

讃美歌に主は愛なりと読み綴り秋の大空に光仰げり
主を仰ぎとこしえにあるみ姿をあな美しき畏きを知る
一人居て居間のソファーに身を沈め安けき時を眠り就くなり
静かさに触れて気づけば少女らの隣の席ゆいつか立ち去る
芝刈りを妻と済ませて汗だくの身をば夕べの風に当てけむ
秋の日の昼過ぎまでの芝刈りの涼む夕べの庭に過ごせり
我は主のもの主はわれのものと歌ひつつ贖ひ仰ぐわが主イエスよ
木漏れ日の小刻みに揺れ庭先にえさをついばむちさき雀ら 

雀らと和みておりぬ秋の日のすずめ親子の愛のそぶりを

ノーベル化学賞に旭化成の吉野彰さんに

ことしのノーベル化学賞の受賞者に、日本人で民間企業の旭化成に所属の吉野彰名誉フェローが決まった。吉野さんは、今日の生活、経済に欠かせないリチウムイオンの電池の開発に、指導的な役割を果たした。私たちの身近な生活製品に使われているように、携帯電話やスマートフォンなどに広く使われ、太陽発電や風力発電などの蓄電池としても活用が進む「リチウムイオン電池」は、多くの分野で幅広く活用され、今日の凄まじいネット社会の発展に多大な貢献を果たしてきている。化学賞はそうした功績をたたえ、大手化学メーカー「旭化成」の名誉フェローの吉野彰さんら三人に授与された。日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得した人を含めて27人目、化学賞では8人目である。
  我々の生活様式を根本的に変えたのは、電気を持ち運ぶことができた社会の出現である。例えるば電話でもはっきりわかる通り、リチウム電池を装着した携帯電話やスマートフォンが、固定式の電源や配線から、われわれ人間を解放してくれた。それは手もとの携帯電話でも明白である。電気を持ち運びしながら、これを便利に使っている。そうした携帯電話やスマートフォンを、みんなが持ち歩き、一人ひとりがそれぞれにネットでつながって新しい創造の世界をつくっているのである。ノートパソコンもしかりである。
   リチウム電池の開発によって容易にネット社会が構築された結果、新しいライフスタイルや働き方改革や、産業構造の再構築が進み、文化さえも一変したのである。携帯電話は、通信設備のない国々や、地域まで普及することができた。どんな山中の未開の地域までにもネットの広がりを見せ、同時性の社会の出現に力を貸している。

  リチウム電池の効率性の高さは、小型、軽量でも多くの電気を蓄えられ、その利用はモバイラル機器にとどまらない。電気で走るハイブリッド車にも活用され、これからの広範囲な分野に応用され、その貢献するところは計り知れない。 地球環境の改善にも大きく役立つ時が来るだろう。吉野さんは、今の地球汚染と破壊について深刻に受け止めている。重厚長大の産業構造の社会から離陸して久しいが、社会経済のソフト化と軽量化はネット社会の普及でますます拡大されていくに違いない。それを象徴するように、極小化と軽量化の利点に加え、容量の拡大と持続性を持つリチウム電池の活用社会の促進こそ、今の地球環境と我々の生活に必須な要件を無限に備えているとみていいだろう。 
  受賞の喜びを語る吉野さんは、我々は日常、物事に対して深い関心を持つことが大切であり、ご自分もいろいろな困難を克服して今日まで来たとしたうえで、研究する姿勢の根底に、執着心と柔軟性が大切であったと結んでいた。 これは、確かに我々すべての人に共通した観念である。物事に対する一途な思いと、思考の柔らかさが相互に相まって、途中の挫折を避けて目的に向かっていくことが出来るというものである。    19月10日


五十年に一度という 超大型台風19号

   超大型台風19号が、明日夕方から翌日朝にかけて本邦に接近、東海、関東地方に上陸、東北地方を北上していく模様である。大雨、強風、高潮に厳重警戒が必要である。
   気象緒庁は一昨日から予報を繰り返し、国民に厳重注意を呼び掛けてきている。大雨は500ミリから800ミリ、洪水、河川の氾濫、土砂崩れなど、また、瞬間最大風速60メートルの強風に家屋、建造物、電柱の倒壊などが、海岸沿岸には最大15メートルの高潮の厳重警戒を呼び掛けている。
   いずれにしても今のこの時間の状況からして、この静けさは不気味であるほどに大型台風の襲撃が信じられないが、正に台風の前の静けさである。今夜からは台風に備えて万全の備えを図り、不要不急の外出を控え、万が一に備えて避難場所など想定してお互いに連絡し合って慎重に行動すべきである。渋谷近くのタワーマンションの43階に住んでいる娘から電話はあったが、危険を感じたらうちに来るように伝えたところである。玉川が氾濫したりすると危ないから、うちに来るようにと、逆に娘から言われたりしている。
   拙宅では、昨日と今日にかけて台風の襲来に備えている。今日も出勤先から早めに帰宅、家の周囲の注意に万全を期しているところである。強い風で、何が飛んでくるかわからない。普段は閉めたこともないスチール製の雨戸を、家内の手を借りて面倒ながら閉めたりすることにした。そして交通機関はほとんどが計画運休に入るところが多く、あらかじめ周知を図り、混乱を早めに回避する手段に出ていることは、賢明である。又、百貨店やスーパーも休日とするところが多く、人命優先の手を打っている。

   拙宅周辺では、一戸当たりの宅地が比較的広い地域で、家屋や電柱が倒れたりする心配はないものの、庭の大きな樹木の倒れる被害を防ぐため、最近は切り倒す家が多くなった。樹齢百年以上の樹木になると、大きさもさることながら樹木自体が寿命を迎えて老木で幹が腐食して倒れやすくなっているものがある。強烈な雨風に会うと倒木して、近隣の家屋や通行に影響を及ばしかねない。  数年まえになるが、裏の屋敷でも樹齢二百年以上にもなる欅の木を切り倒している。長年枝を払って手入れをしてきた優雅な姿のケヤキで、四季折々に巨木の風情を眺めてきたものであり、切り倒すのは惜しい限りであった。あたしの部屋からも優雅な姿を眺めることができ、古木と渋谷ては精気あふれる樹木であった。職人が四人ばかりはいって、機械を持ち込みクレーンなどの機械を持ち込み三日がかりで切り倒したが、可哀そうだった。拙宅でも、数日前に庭師が入って手入れをしてくれたが、六十年近くになる桜の木が大木になっているものの、幹の裏側が腐食して老齢化が進んでいるという。今回のような台風に何度もあっていると、倒木の危険性があると庭師に指摘された。被害を受けるとすると、庭畑に作っている野菜類が雨風に打ちつけられて、土まみれになってしまうことか。日が差せば、いずれ起き上がってくるだろうが。次郎柿と富有柿も、落ちるものが沢山出るかもしれない。
   明日の午後あたりから次第に風雨が強くなって、大型台風の威力におびえるような気配だが、台風が上陸して暴れていったあとは、東北を通過して太平洋に向けて勢力を失っていくことだろう。少しでも台風の被害が少ないことを祈るばかりである。  10月11日

       大型台風の下田上陸、北上中
 
    猛烈な勢力をもって台風19号、経験したことのない規模である。今日は終日家に立てこもり、強烈な雨風に身の危険を感じながらNHKの台風情報に釘付けである。

    午前中は激しい雨風に見舞われて、外の様子をうかがっていたが、時折突風に見舞われて、その都度近所の樹木の様子を危ぶみ眺めていた。はけ口を失った雨水が庭を冠水状態にもなったが、暫くして曳いていった。
   今日は軽い朝職を取ったが、昼食は、食べたこともない「たこ焼き」を、家内が持ち出してきて食わされた。
 テレビにかじりつきで台風の進路と大雨、強風の状況を見ていたが、大雨特別警戒が発令されるに及んで、事態は深刻である。各地の河川の増水が、刻々報道されてきて、氾濫地域の警戒を呼び掛けている。近くの多摩川の増水も著しく、広い河川敷はすでに埋まってしまって、堤防にあふれ出るのではないかと心配である。神奈川、東京を流れる河川は、ことごとく氾濫危険水位を超えて濁流している。いつ氾濫するかわからない。
   わけても津久井湖にある城山ダムが満水状態で、ダムに流れ込んでくる水をこれ以上貯めることができないと、これ以上の貯水を維持、処理できないゆえ、緊急放流するとの警告がなされた。午後十時を期して放流を開始するとのことであるが、相模川流域の地域に広く氾濫の危険性をもたらすことにもなり、人命優先で河川周辺の住民に対して特別避難警告がなされている。
    あと三十分後には放流が開始される。
    台風の進路に関してこれから先、東京を縦断し、勢力を保ったまま、関東地方を抜けて東北地方を抜け太平洋上に進んでいく由である。コース周辺は大雨特別警戒警報が出されているから、雨、風の被害が甚大なことが予想される。 
   現在拙宅の状況は、雨、風がだいぶ収まってきている。峠を越したが、河川の増水と氾濫の危機はこれから始まる。これから始まる城山ダムの放流が心配だ。 

  ダムの緊急放水は、関東各地に及んでいる。 今までに判明しているだけでも六ヶ所もある。
  那須塩原の塩原ダム、長野県の美和ダム、茨城県の水沼ダム、日光の川俣ダムと川治ダムなどである。ダムの緊急放流にあった河川の周辺については、これから厳重かつ最大の警戒態勢を曳かねばならない。 10月12日


悲喜こもごもの三連休となってしまった。強烈な雨と風を伴った台風19号の猛威は、関東、東北の各地に空前の甚大な風水害をもたらし、犠牲者は66名、行方不明者が15名と発表されているが、全容はいまだ把握されていない状況である。ダムの緊急放流も7か所を数え、一級河川の氾濫や決壊は八か所に及んでいる。旅情豊かな千曲川が大規模に決壊、牙をむいて暴れまわった。同じく阿武隈川の決壊もしかりである。支流の河川の決壊は、一級河川をはるかに上回る数に及んでいる。拙宅から約二キロほどを流れる多摩川も、まさかと思われる二子玉付近で住宅地が浸水となった。対岸の川崎武蔵小杉でも,河川の氾濫で地域が浸水した。バックウォーターと呼ばれる現象だそうだ。奔流が満杯になって、支流へ逆流して氾濫するといった現象である。
  
  災害発生中に不謹慎に聞こえるかもしれないが、一昨日行われたラグビーワールドカップ横浜スタジアムでの日本代表とスコットランドチームとの対戦では、日本チームが強豪のスコットランドを28対21で快勝し、グループAのリーダーに躍り出た。ベスト8に進出は、歴史的快挙である。テレビで激戦の模様をつぶさに観戦し、圧倒されながら応援した。日本チームの迫力ある試合に、台風の被災地の人たちにも大きな力と励ましを与えることもあって、実に有意義な結果であった。 
  10月20東京スタジアムで行われる強豪、南アフリカとの対戦が期待される。いよいよベスト4に躍り出る絶好の機会である。4戦連勝の余力を買って宿敵南アフリカを撃破してもらいたい。そのためには激戦に耐えてきた疲労感と疲労度を解消すべく、勢いのたくわえに努めてもらいたい。     
                                                 10月13日

   大雨をもたらした台風19号は強烈であった。関東、東北各地に甚大な被害をもたらして北海道の北東海上にに去っていったが、降雨量が各地とも記録的観測を記した。箱根町では48時間で1000ミリを超えた。無論かってない歴史的記録である。各地とも500ミリ以上の降水量に襲われ、河川の氾濫や決壊によって、広範囲にわたり浸水、冠水地域が拡大した。47河の河川で、66か所が決壊した。千曲川流域では、長野市の近い地域で70メートルにわたって堤防が決壊、濁流が流域、周辺地域に襲った。冠水の深さは最高4メートル以上にもなって、冠水になって初めてゼロ㍍地域の顕著な低地地帯であることをうかがわせた。 新幹線基地となっている場所には、車両120台が浸水に見舞われたが、その映像には愕然とした。

例年だと、台風一過の秋晴れとなるが、はっきりしない気象状況でいつまでもぐずついている。空を見上げれば、記録的台風が去った後も雨雲がかかり、これから先の大雨が心配な毎日が続いている。10月13日


台風の被害甚大の今もなほ濃き雨雲の厚く垂れ込む 10月16日


日本ラグビーの惜敗

  ベスト8に進出して対・南アフリカと対戦した日本代表チームであったが、26対3で惜しくも敗れる結果となった。何度もアフリカ陣地に攻め込んでいきながら、相手の巧妙な戦法に翻弄され、フィジカルな面に疲労感も出てきて得点を収めることができなった。
4連覇した後、ノートライで終わった試合に疲労感を覚え、今までの試合とは打って変わった雰囲気で興味が半減する気分の重い試合であった。23点もの得点の差は終始予想外であり、サポーターとしては試合内容の低調ぶりがうかがえて、善戦したが層の厚みの落差を禁じえなかった試合であった。
  実は、小生が勝手に予想していたことだが、南アフリカに勝って準々決勝を勝利し、準決勝まで試合を観戦して、優勝カップを手にする瞬間までと思っていたが、挫折した。歓喜に沸いたこれ迄の試合だっただけに、がっくりであり、残念である。 
  日本でこれほど多くの人たちにラグビー熱が広がったことはかってなかったことだし、 これを機会にラグビーを正しく理解して打ち込んでいくことになれば幸いである。観戦していて試合のルールんー厳しさを見るにつけても、反則違反はご法度であり、突き詰めるとスポーツをしながら正義感の涵養に努めていくこと大なるものがあると実感したのである。  10月18日

天皇即位の礼

  天皇の即位の礼に思へらく国の栄と民の安きを      
10月20日

    続く大臣の辞任

   大臣にならないと政治家としての資質を検証できないということになっては、残念な風潮である。先の菅原経済産業相といい、今日もまた河井克行法務大臣が辞表を提出した。いずれも週刊文春の掲載記事から露見されたものだが、今回の法務大臣の場合もまた地元選挙民にジャガイモなどを送っていたということが明かになり、公職選挙法違反に問われるものである。菅原大臣の時はメロンだった。贈答品としてメロンとジャガイモとでは違いが大きすぎるが、金銭的多寡はともかく、法律に違反してまでそうした行為を行おうとする裏には、公正を欠いた、なにがしかの魂胆がある。政治家は地元の有権者に金品を送ってはならないと、公職選法に明記されている。

  今回は一週間のうちに二人の政治家が、しかも重責を担う大臣の資質が問われるものとなった。大臣を任命した安倍首相の立場も窮地に追い込まれている。平議員が法律を犯す始末を、安倍さんがいつも頭を下げて謝罪しているが、懲りないでいる。こうした不祥事が起きないよう国民の負託に対し襟を正し、真摯に向き合っていきたいと釈明するばかりである。これから先、又なにがしの政治家が同じような事案で取り上げられたら、安倍さんの立場も危なくなってくる。長期政権の気の緩みだと、各方面から批判されている。三文役者にも劣る政治家が、国民の負託に責任ある行動を取ることは出来ない。事、大臣を任命するときの、派閥人事で決めていくからこうしたことになる。能力はもとより資質重視で人事を決めていけば、可能な限りこうした事態を招かないで済むはずである。毎度繰り返されてきていること故、簡単には治療できそうもない。
  予備軍としては、文部科学大臣の羽生田さんが上がっている。失言は「身の丈に合わせて努力してもらいたい」と、暗に経済的格差を受験の段階で決めつけている感じで受け入れがたい。懸命に努力している受験生にとっては、宿命的に聞こえるかもしれない。無神経にも、受験生に言い放った。懸命に陳謝しているが、うっかり本心をのぞかせてしまったに違いないが、これ以上に失言すると彼の首が飛んでしまうから気を付けないといけない。

   国会がこうしたことでうつつを抜かしている間にも、15,19号の台風と大雨の被災地では、いまだに被災者の苦悩が続いている。なかなかに回復する見込みがついていない。政府は激甚災害対策法の適用に踏み切っているが、迅速に進められないと被災地は四苦八苦の状態である。
  
  又、沖縄の首里城が全焼するという悲惨な情報が飛び込んできた。火炎に包まれて、無残に崩れ落ちていく首里城の姿は、悲劇的で直視していられない。第二次世界大戦では、戦場となった沖縄の、戦災で崩れ落ちた首里城の再建は、県民の情熱でようやく完成を見たはずである。県民の心のよりどころであり誇りであった。無残であり、慙愧に耐えない。先刻、フランスはパリのノートルダム寺院の火災があったが、火災による貴重な歴史的文化財の消失は何としてでも回避すべきである。首里城も世界遺産に指定されていた。

  このところ北朝鮮のミサイル発射が、国連をはじめとする国際社会から厳しい非難を受けているが、カエルの面に何とやらで、相変わらずミサイル発射実験が続いている。ロケットの性能を高めていることは間違いない。今日も又、大型のロケット実験に成功したという発表があった。隣国でこうしたことが起きていると、日本の安全保障上看過できない由々しき問題である。日,朝の間でも旧態然とした状況を打開するためにも、画期的、革新的な方法をもって臨むことも必要だろう。安倍さんには無理なので、政権が変わった時がタイミングである。
 
  朝鮮半島の非核化をめぐって、米朝首脳会談を先に見据えて、いろいろと駆け引きが絶えないが、こうした状況にありながら、韓国の文大統領の対日政策が友好的でないことが気がかりである。文氏の外交的施政にも大きな誤りがあって、やることなすこと裏目に出て国内においても不人気が増幅している。不愉快な少女像を各地に置いたり、元徴用工の訴訟事件の提起にしても、常識では受け入れられないものばかりである。ゆすり、たかりの類いでどうにもならない。いくら改善を求めても馬の耳に念仏とくれば、気が付くまで辛抱強く待つしかないだろう。そうこうするうちに、北朝鮮が大転換してくる可能性もある。その時に翻弄するようでは、無意識に実に大人げないしぐさである。        11月1日



   

社団法人 昭和経済会
理事長 佐々木誠吾


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